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第10章 いざ!もふもふ天国へ!

02 獣人国へ

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    愛斗はミーアを背負いながら異常なスピードで山を下りた。監視をしていた2人は愛斗達を見失ってしまっていた。

「な、なんなのあの速さ…!全然追い付けない!」

「私達より速いね、お姉ちゃん。やっぱりあのオス凄い。」

「貴女…随分あのオスが気に入ったみたいね?」

「あのオスになら抱かれても良い。きっと凄い子が出来る。」

「はぁ…。あのオスはミーア様のだから難しいと思うわよ?」

「強いオスはメスをいっぱい持つ、これ常識。」

「はいはい。これは本気で惚れたみたいねぇ。じゃあ、私達も国に急ぎましょうか。」

「全速で帰る!」

    監視の2人は飛ぶように山を下りていった。

「はぁっ、はぁっ…こ、怖かった…。」

「何だよ、安全に下りてやっただろ?」

「あ、あんなスピードで崖から飛ぶとか、バカじゃないの!?」

「ははは、まさか下に尖った岩があったなんてなぁ。危うく串刺しになる所だったぜ。」

「はぁぁ…もういやぁ…。」

    ミーアはぐったりしていた。

「ほら、国に行くぞ!早く早く!」

「何がコイツを掻き立てるのかしら…。はぁ…。」

    愛斗達は国に向かって歩き出した。

「はぁっ!はぁっ!み、見つけた!」

「新記録だね、お姉ちゃん。」

「言ってる場合か!はぁっはぁっ、わ、私報告に行くから、貴女は少し彼らの足止めをお願い!」

「任せて!早く知らせにいって、お姉ちゃん。」

「お願いねっ!」

    姉は迂回しながら国へと走った。

「邪魔者は消えた。待っててね、旦那様♪」

    妹は愛斗達の所に走った。

「ま、待ってぇ~!」

「ん?」

    愛斗は後ろから呼ぶ声に反応し、振り向いた。獣人だ…。しかも…兎…!愛斗は気付かれない様に魔法でミーアを眠らせた。

「はぁ、はぁ…。ふぅっ…。貴方、獣人国に何の用?」

「俺は魔法国家グリモアの代表、マナト・シーナだ。戦を起こしたマイン王国を潰してあの辺一体を統一した。で、獣人達が昔あの辺りから追い出されたって聞いてな。和解しようと挨拶に来た訳だ。」

「お、襲いに来たんじゃない?」

「襲うなんてとんでもない。俺は獣人大好きだからな。絶対に傷つけたりしない。寧ろ…抱き締めたい!」

    妹はとことこと愛斗に近付き、ハグをした。

「こう?」

「はあぁ…ふさふさやぁ~…。癒される~…。」

    愛斗は妹ちゃんの可愛さにメロメロになっていた。

「私、【リーン】。マナトと子作りしたい。昨日ずっと見てた。」

「知ってるよ。真剣に見てたよなぁ。今すぐ抱きたいんだが、良いか?」

「ん。リーンも今すぐしたい♪初めての交尾…マナトにあげる。」

「お…おぉぉぉ…リーン!」

    愛斗は一瞬でリーンの服を脱がせ、自分も脱いだ。

「凄い…見えなかった。」

「さぁ…来い、リーン。お前を俺のモノにしてやる。」

「ん♪その前に…ちょっと味見。」

    リーンは愛斗のモノに口唇を触れさせ、ぬるっと飲み込んだ。

「おふぅ…。良いぞリーン!」

「んむんむ…♪ちゅぽっ…。凄い魔力を感じた。これは良い。…次はココで感じたい。来て…♪」

「ふぅおぉぉぉぉっ!」

    滅茶苦茶した。回数とか覚えてない。兎耳を丸い尻尾をモフりつつ、愛斗はリーンをひたすら愛でた。

「マナト…リーンいっぱい逝った♪満足♪」

「うむ。俺も今は満足だ。可愛かったぞ、リーン。」

    愛斗はリーンの頭を撫でてやった。

「ん…んんっ…あれ?私…何して…。」

「お、ミーア。起きたか。いきなり寝てしまってビックリしたぞ。」

「あ…マナトって…その子…だれ?」

「リーンはリーン。マナト達の監視をしていた。今は…子作り中だよ?」

    愛斗とリーンはしっかりと繋がったままだった。

「ちょ、マナト!監視に手を出したの!?」

「向こうから請われたんだ。据え膳食わぬは男の恥。しっかり応じたまでよ。」

「カッコいい…。リーン回復したから続きする?」

「良いのか?俺ももっとリーンとしたいと思ってたんだ。」

「私はもうマナトのモノ。いつでも抱いて良い。」

「だ、ダメよっ!国に行くのっ!」

    ミーアは後ろから抱える様に愛斗を引き上げた。リーンから抜けたモノは彼女を白に染め上げた。

「むぅ。邪魔しなければこれが中に来たのに。勿体無い。」

「貴女は監視役でしょ!役目を果たしなさいよ!?」

「あ…。でも…お姉ちゃんから時間を稼げと言われたから。役目は果たしてる?」

「健気だなぁ。持ち帰りたいぞ。」

「身体を重ねた時から国を出る事は考えていた。リーンはマナトに付いていく。」

「おう。大歓迎だ!」

「マナト…。好き♪」

    リーンは身体についた白を舐め終えると、服を着始めた。

「マナト、国に行こ?敵意が無いのは十分分かった。マナトは他の人間とは違う。」

「当たり前だ。俺は獣人をこよなく愛す男だからな。また一つ夢が叶ったぜ!」

    ミーアが言った。

「思ってたんだけどさ…、マナトの夢って…えっち系ばかりじゃない?」

「そりゃそうだろ!あっちじゃ女の子とは未遂までしか出来なかったんだ!それに、此処はオタクにとっちゃそれこそ夢の様な世界よ!ヤりたい事ばかりで忙しいぜ!」

    愛斗は心から叫んでいた。リアルでこじらせ過ぎたのかもしれない。最早手遅れだった。

「どうしようも無いわね…。」

「マナト、国に行こ?まだまだ可愛い子いっぱいいる。」

「…行くか。はしゃぎすぎた。」

    愛斗は賢者モードに入り、獣人国へと向かうのであった。
  
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