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イギリス編
第三話※
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「はぁ……んんっ、待って……むり」
伊都は四つん這いになりゆっくり揺さぶられている。シーツを握りしめ、愛する人の熱を必死に受け止めていた。
「いと………」
いつに増して吾妻からしつこいくらいの愛撫を受け、伊都はシーツに溶け込んでしまいそうだ。腰を打ち付けられ、背骨に沿って這わせる舌に震え、肩に噛みつかれる。
伊都は訳のわからない責を受け、こうやって身体で受け止めていた。もう幾度昇り詰めたか分からない、声も枯れた。
「あ、ずま…………、もう、や…………」
「伊都は……、俺のものだ……」
何かに怒っているのだ。
しかし決して乱暴にはされず、向かい合うことを拒否し散々後ろから攻めるくらいのこと。
それに吾妻はまだすべてを挿入しきれていない。慎重に優しく伊都を傷つけないよう愛することに徹している。
「あずまぁ……うしろ…から、いやだ…………」
「いと……」
「吾妻の顔、みたい………っ」
「────っ!」
吾妻は伊都のナカから自身を抜くと伊都を抱きしめた。
伊都のお願いに心が折れた、そもそも伊都にお仕置きなどしてはならない。自身の独占欲の強さに負けただけなのだ。
肩で息をして落ち着こうと深呼吸するが、その息は震えていた。
「あずま……?」
いきなり刺激がなくなり、体をひねり振り向くと吾妻が泣きそうな顔をしていた。それを隠すかのように吾妻は伊都の肩を掴み向かい合わせにさせると、伊都に覆いかぶさる。
「吾妻……?」
吾妻の髪を撫でてやさしくキスをする。しばらくそのままでいるとようやく吾妻が顔をあげた。まるで泣き顔のような唇にしっとりと口付ける。
なんでこんな顔をしているのか、させてしまったのは伊都なのか分からないが、伊都の中に愛おしい気持ちが湧き起こる。後ろがキュッと疼いた。
両足を吾妻の腰に巻きつけまだ昂ぶり合っているものを擦らせる。逞しい肩に手をかけて吾妻の顔を覗き込んだ。
「早く…………、吾妻」
キスの合間に誘えば吾妻の昂ぶりが後ろに充てがわれゆっくりと侵入する。
「あ────────……っ」
ナカに入り込む違和感に伊都はすっかり快感を覚えていた。
「いと……、俺だけのいと……いとぉ……」
「…………?」
「誰にも……渡さな…………」
伊都のイイところを擦りあげられ、吾妻の燃えるような熱い身体を目一杯抱きしめる。伊都は揺さぶられながらクリストファーに妬いてるんだ、と気がつく。
そう思うと一層、ナカが疼く。
「……っ、締め付けるな……もっとナカに居たいんだ」
頬を染めて熱がこもる瞳で甘く睨まれて、伊都はまた逞しいその首にしがみつく。
「吾妻、だいすきだよ」
「は……」
吾妻は眉を潜めながらも口角が少し上がった。伊都の太ももを外側から持ち上げ掴むとメリメリと最奥まで侵入させる。
「ン────────……ッ」
伊都が顎を上げて仰け反った。逃げる腰を掴み引きずり戻すと伊都の深部を何度も突き上げた。その度に伊都の口から甘い吐息が漏れる。
「……ぁ…………ふぁ……ん……」
目を虚ろにさせ揺さぶられる伊都の腹には白濁が散らばっていく。吾妻にしがみついていた腕はだらしなく伊都の顔の横に置かれる。
その手に指を絡めて、ピンク色に染まった恋人を見つめながら腰を打ち付け続けた。
俺だけのものだ、と何度も何度も心の中で叫びながら。
伊都は四つん這いになりゆっくり揺さぶられている。シーツを握りしめ、愛する人の熱を必死に受け止めていた。
「いと………」
いつに増して吾妻からしつこいくらいの愛撫を受け、伊都はシーツに溶け込んでしまいそうだ。腰を打ち付けられ、背骨に沿って這わせる舌に震え、肩に噛みつかれる。
伊都は訳のわからない責を受け、こうやって身体で受け止めていた。もう幾度昇り詰めたか分からない、声も枯れた。
「あ、ずま…………、もう、や…………」
「伊都は……、俺のものだ……」
何かに怒っているのだ。
しかし決して乱暴にはされず、向かい合うことを拒否し散々後ろから攻めるくらいのこと。
それに吾妻はまだすべてを挿入しきれていない。慎重に優しく伊都を傷つけないよう愛することに徹している。
「あずまぁ……うしろ…から、いやだ…………」
「いと……」
「吾妻の顔、みたい………っ」
「────っ!」
吾妻は伊都のナカから自身を抜くと伊都を抱きしめた。
伊都のお願いに心が折れた、そもそも伊都にお仕置きなどしてはならない。自身の独占欲の強さに負けただけなのだ。
肩で息をして落ち着こうと深呼吸するが、その息は震えていた。
「あずま……?」
いきなり刺激がなくなり、体をひねり振り向くと吾妻が泣きそうな顔をしていた。それを隠すかのように吾妻は伊都の肩を掴み向かい合わせにさせると、伊都に覆いかぶさる。
「吾妻……?」
吾妻の髪を撫でてやさしくキスをする。しばらくそのままでいるとようやく吾妻が顔をあげた。まるで泣き顔のような唇にしっとりと口付ける。
なんでこんな顔をしているのか、させてしまったのは伊都なのか分からないが、伊都の中に愛おしい気持ちが湧き起こる。後ろがキュッと疼いた。
両足を吾妻の腰に巻きつけまだ昂ぶり合っているものを擦らせる。逞しい肩に手をかけて吾妻の顔を覗き込んだ。
「早く…………、吾妻」
キスの合間に誘えば吾妻の昂ぶりが後ろに充てがわれゆっくりと侵入する。
「あ────────……っ」
ナカに入り込む違和感に伊都はすっかり快感を覚えていた。
「いと……、俺だけのいと……いとぉ……」
「…………?」
「誰にも……渡さな…………」
伊都のイイところを擦りあげられ、吾妻の燃えるような熱い身体を目一杯抱きしめる。伊都は揺さぶられながらクリストファーに妬いてるんだ、と気がつく。
そう思うと一層、ナカが疼く。
「……っ、締め付けるな……もっとナカに居たいんだ」
頬を染めて熱がこもる瞳で甘く睨まれて、伊都はまた逞しいその首にしがみつく。
「吾妻、だいすきだよ」
「は……」
吾妻は眉を潜めながらも口角が少し上がった。伊都の太ももを外側から持ち上げ掴むとメリメリと最奥まで侵入させる。
「ン────────……ッ」
伊都が顎を上げて仰け反った。逃げる腰を掴み引きずり戻すと伊都の深部を何度も突き上げた。その度に伊都の口から甘い吐息が漏れる。
「……ぁ…………ふぁ……ん……」
目を虚ろにさせ揺さぶられる伊都の腹には白濁が散らばっていく。吾妻にしがみついていた腕はだらしなく伊都の顔の横に置かれる。
その手に指を絡めて、ピンク色に染まった恋人を見つめながら腰を打ち付け続けた。
俺だけのものだ、と何度も何度も心の中で叫びながら。
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