下心は恋心なんだ。

Gemini

文字の大きさ
6 / 7

第六話

しおりを挟む
「んあ……っ」

 とんでもない圧迫感。
 身体に何かが挿るって、こんな圧迫感なんだ。

 うつ伏せにされて薫の中指が抜き差しされるたびにどうしようもない快感に枕を抱きしめていた。

「しっかり解さないと海斗が痛いだけだからな」

 解すとか、やり方よく知ってるんだな。

 手慣れてる薫に、俺は誰にぶつけたらいいのか分からない嫉妬心を消化しきれないでいた。

「焦らされてるみたいで、やだ……っ」

 顔だけ振り向くと薫が笑ってる。

「そういうつもりはないんだが、せっかくなら海斗にちゃんと気持ちよくなってもらいたいだけだよ」
「……なんだよそれ」
「だって、セックスなんだろ?」
「……」
「突っ込むだけなんて、そんなこと出来るか」
「……わけ、わかんね……」

 俺が突っ込むことをお願いして、

 でもそんなの嫌でセックスがしたいんだってお願いして、

 それをなんで叶えようとすんだ。

 それに、なんで、こうも優しいんだよ。

 俺が処女だからか?初めてだからか?

 こいつはなにを考えて、俺にこんな優しいんだよ……



「ぁ……んっ」

 たぶん指が増えた。さっきよりキツイけど、こんな快感がまだ序の口なんだって思ったらもうイキたくなってる。

 いつかは薫のがそこに挿るんだろう……?

 そういえぱ、俺はまだ薫のあれを見てない。
 まだジーンズを履いたままだ。

 俺も口でしたほうがいいのかな。
 ってか、してみたい。

 ……でも、あいつがそれを好まなかったら萎えてこれまでのことが全て水の泡になる。

「海斗」

 薫に呼ばれた。

「お前、今なに考えてるんだ?」
「え……?」
「他のこと考えてたろ」

 なんで、そんなことを聞くんだ。

「いきなり力抜けたから三本入ってるよ」
「へ……?」
「ずいぶん、余裕なんだな」

 くちゅっとローションの音がして薫の指が内壁をこすった。

「んぁっ……っっ」

 俺は反射で薫の指を締め付けた。

「挿れてみるか?」
「うん、待ってたよ」

 本当に、これでいいのか。

 でも二人とも、もう既に一線は超えてる。


 薫がジーンズを脱いでいる気配がして、そして再びベッドに上がると俺の背中にのしかかってきた。
 尻に薫の熱くて硬いのが当て付けられる。触ってないけどその形、大きさ、なんとなく分かる。薫、めっちゃ俺で興奮してるじゃん、良かった……。

 そして後ろから抱きしめられるように横向きになった。

「このまま後ろから挿れるからね」
「そ、うなの?」

 せっかくなら向かい合いたいのに。

「そのほうが海斗が楽だよ」

 …まただ。薫はやり方を知ってんだ。

 俺はその時を待った。

 後ろから太ももを押し広げられ、指が何回か俺の入り口を擦った。ローションが塗られてく。そして今度は指じゃないもっと太いものが俺の入り口を擦りはじめた。

 たぶん薫のアレだろう。何度も入り口を擦る腰つきに俺も興奮を覚える。

「薫、力抜いて」
「……うん」

 どうしよう、薫のこと受け入れたいのに嫉妬心が邪魔する。

 すると薫が片肘をつくと、俺の肩を唇で噛むようにキスしてきた。何回かされていくうちに薫の唇に夢中になっていく。肩や腕を優しく擦られて力が入ってたことに気が付いて俺は深呼吸をした。

「海斗」

 耳元で薫の低い声が吐息と一緒にかかるとすっかり脱力した。薫が俺の腰に手をかけると硬いアレがメリメリと侵入してきた。

「……つぅ……」
「痛いか?」
「ううん、……へーき」

 薫の、見たことないけど、これデカイんじゃね?
 相当慣らされたのはこのせいなのかな。
 しかし、この圧迫感、指の比じゃない。

「海斗」

 俺を背中からぎゅっと抱きしめてきた。

「お前…あったか」
「痛くない?」
「うん、へーき」

 侵入してからそのままじっとして、俺の項に吸い付く。

 薫の回された腕に俺も手を添えたら、なんか分からないものが心の底からじわじわ溢れてきた。

 こんなに大切に抱いてくれんだ。

 バカみたいな、俺のお願いに……。

 友達だから?
 俺のエロの探求に付き合ってくれてんの?



 薫の腕にしがみつきながら気づけば泣いてた。

「薫、もっと、して」
「辛くない?」
「辛くない、だから、もっと……」

 後ろ手に薫の腰を掴みもっととせがむと、薫は抱きしめる力を込めて俺にくっつくと、腰を沈め深く侵入させた。

「んぁっ」
「ハァ……っ」

 熱い薫の吐息が項にかかる。

「海斗、……海斗」

 俺は薫に揺さぶられて気がおかしくなった。

 熱くて柔らかいながら硬く芯を保っている薫が俺の内壁を擦っていく。もっとしてほしい。自分で自分の膝裏に手を入れて片足を持ち上げて夢中で薫を感じた。

「ぁんっ、薫、きもちい……」

 薫も俺の開いた内腿を強く掴んで俺を犯す。薫の律動に任せると薫と溶け合っている気持ちになってくる。

「薫……、めっちゃきもちい、……んぁ、きもちい……ぃ」

 イきたくて俺は自分のアレに手を伸ばすと手首を掴まれて阻止された。


「自分でイくな」
「へ……? だめ……? 俺もうイキたい」
「駄目だ」


 先に一回くらい、……と思ったら薫に仰向けにされた。






しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

ぼくの婚約者を『運命の番』だと言うひとが現れたのですが、婚約者は変わらずぼくを溺愛しています。

夏笆(なつは)
BL
 公爵令息のウォルターは、第一王子アリスターの婚約者。  ふたりの婚約は、ウォルターが生まれた際、3歳だったアリスターが『うぉるがぼくのはんりょだ』と望んだことに起因している。  そうして生まれてすぐアリスターの婚約者となったウォルターも、やがて18歳。  初めての発情期を迎えようかという年齢になった。  これまで、大切にウォルターを慈しみ、その身体を拓いて来たアリスターは、やがて来るその日を心待ちにしている。  しかし、そんな幸せな日々に一石を投じるかのように、アリスターの運命の番を名乗る男爵令息が現れる。  男性しか存在しない、オメガバースの世界です。     改定前のものが、小説家になろうに掲載してあります。 ※蔑視する内容を含みます。

愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない

了承
BL
卒業パーティー。 皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。 青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。 皇子が目を向けた、その瞬間——。 「この瞬間だと思った。」 すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。   IFストーリーあり 誤字あれば報告お願いします!

結婚間近だったのに、殿下の皇太子妃に選ばれたのは僕だった

BL
皇太子妃を輩出する家系に産まれた主人公は半ば政略的な結婚を控えていた。 にも関わらず、皇太子が皇妃に選んだのは皇太子妃争いに参加していない見目のよくない五男の主人公だった、というお話。

成長を見守っていた王子様が結婚するので大人になったなとしみじみしていたら結婚相手が自分だった

みたこ
BL
年の離れた友人として接していた王子様となぜか結婚することになったおじさんの話です。

いくら気に入っているとしても、人はモノに恋心を抱かない

もにゃじろう
BL
一度オナホ認定されてしまった俺が、恋人に昇進できる可能性はあるか、その答えはノーだ。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

大好きな婚約者を僕から自由にしてあげようと思った

こたま
BL
オメガの岡山智晴(ちはる)には婚約者がいる。祖父が友人同士であるアルファの香川大輝(だいき)だ。格好良くて優しい大輝には祖父同士が勝手に決めた相手より、自らで選んだ人と幸せになって欲しい。自分との婚約から解放して自由にしてあげようと思ったのだが…。ハッピーエンドオメガバースBLです。

処理中です...