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9 ドキドキ! 初めての夜♡
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同時刻、ルカに与えられた部屋を覗いてみよう。
ルカは荷ほどきもほどほどで、風呂に入った。ワンコクンが来るかもしれない。あの性欲に忠実なワンコクンだから、きっと来るよね?
いや~ん! 困っちゃう!
貴族の子女なら、夜のたしなみ、ベテラン侍女から教えられるんだけど……。
私は十歳のころからエリナ様のお付きとして、皇居に上がっている。誰にも教わってない。どうしよう? 全然わかんないよ!
ワンコクン、詳しいのかな?
いや、その手の知識は、大体において友達から教えられる?
ワンコクンに友達なんて、いるわけない。
ふ~、のぼせちゃったかな……。ルカは風呂から上がり、バスタオルを体に巻いた。
さて、夜の装備、どうしよう?
裸? いや、無理、無理、無理!
待ってたと思われちゃう!
フラグスーツ、ってわけにもいかないよね?
あれは体のラインがもろ見えで、セクシーなのは間違いないけど……。ワンコクンの視線、痛心地よかった。
そう、ワンコクンに見られること、そんなにいやじゃなかった。体にはそこそこ自信があるし。……おっぱい以外は。
標準はあるし、上向きのいい形なんだから! あのお母さんのとは、比べものにならないけど。
反則級だよ!
下着、どうしよう? フラグスーツをしのぐ、エロっぽい下着なんて持ってないんですけど!
エロカワ下着、買っておけばよかった。夜着もパジャマしかないし……。
女だけの空間で暮らしてたんだもん! しょうがないでしょ!
……って、私、何考えてるんだろ?
もしかして、多少は期待してる?
いや~~~ん!
ルカは裸のままで、ベッドに寝ころんだ。あれこれと貧困な経験に基づく想像を、じたばたぐるぐる巡らせ、いっこうに眠れなかった。
一方、ジャックの部屋。ルカの部屋の隣で、両親の寝室とは離れている。
ルカちゃん、俺の嫁なんだよね? 行っていいのか?
母ちゃん、襲っちゃダメって言ってたし。夜になってもダメなのかな?
ルカちゃんも、着替え見られるの嫌がってた。
やっぱりだめか~~~!
ぐすん……。もう寝よう。
陽性コミュ障ジャックは、結構ヘタレだった。
読者の皆様に一言。すまん!
◇ ◇ ◇ ◇
翌朝、ファミリーの食卓。ルカはしょぼしょぼする目を気にしながら、「おはようございます」とあいさつし、食卓に着いた。
「おはよう。ゆうべ眠れなかった?」
カリンは、トーストにポテトサラダ、ハムエッグを乗せたワンプレートを置く。
食卓にはローストビーフ的な料理や、山盛りサラダも置かれている。マッキンレー家の人は、とにかくよく食べる。プレートのメニューは、一般帝国人の標準的な朝食を意識していると思われる。
「ちょっと考え事をしてて……。
それにしても、野菜や卵、どうやって手に入れるんですか?
お肉はなんとなくわかりますけど」
前日の夕食時に、聞けなかったことをルカは聞いた。手の込んだ料理ではなかったが、素材は一級品だとルカは思った。スパイスや調味料に至っては、帝国では食べたことのないものだった。
「あらっ、ジャックに案内されなかった?
食糧プラント」
「いえ……、いや、私が悪いと思います。
カセツ五号機装備したら、楽しくなっちゃって。
訓練場でずっと体動かしてました。
そうですか。食糧プラントがあるんですか」
「拡張すれば、千人程度なら食糧賄えると思う。
手入れや収穫、家畜の解体処理は、全部ロボットがやってくれる。
食べられる魔物も、例の袋に入れて持ち帰ったら処理してくれる。
主婦的に超ラクチンよ。
料理は?」
「ごめんなさい。勉強する機会がありませんでした。
是非教えてください」
ルカはうなだれる。
「そうだよね? 十歳のころから皇女様の侍女。
料理なんてやらないよね?
気にしないで。私も手の込んだ料理なんてできない。
よかったらロボットに教わりなさい。
娘たちは色々作ってたけど、私は今でも現役の冒険者なの」
「はい。勉強します!」
ルカは思う。この「ハウス」どんだけすごいんだよ! ロボットは見てないけど、超絶武具から食糧調達まで、ここで生きられるすべての手段は整っている。
「ジャックとエリオス、まだ起きてこないわね。
AI、ミミに伝えて。いいからたたき起こして!」
『了解ですにゃん。マスター』
バチン! 数分遅れて、バチン! カリンに命じられたメイドロボットは、目覚ましハリセンで、二人を文字通りたたき起こした。
メイドロボットはどんな形体?
当然前マスターたちの趣味にかなった逸品です。ロボットというより、人間にきわめて近いアンドロイド。ルカに遠慮して、昨日は会いませんでした。
なにせジャックは第二次性徴期以降、常に性欲まっさかり。彼女は夜のお世話まで賄ってましたから。
ちなみに、彼女やロボットは、一流料理人並みの技量を持ってます。カリンは息子の嫁を迎える主婦の意地で、昨日と今朝は自分で作りました!
ルカは荷ほどきもほどほどで、風呂に入った。ワンコクンが来るかもしれない。あの性欲に忠実なワンコクンだから、きっと来るよね?
いや~ん! 困っちゃう!
貴族の子女なら、夜のたしなみ、ベテラン侍女から教えられるんだけど……。
私は十歳のころからエリナ様のお付きとして、皇居に上がっている。誰にも教わってない。どうしよう? 全然わかんないよ!
ワンコクン、詳しいのかな?
いや、その手の知識は、大体において友達から教えられる?
ワンコクンに友達なんて、いるわけない。
ふ~、のぼせちゃったかな……。ルカは風呂から上がり、バスタオルを体に巻いた。
さて、夜の装備、どうしよう?
裸? いや、無理、無理、無理!
待ってたと思われちゃう!
フラグスーツ、ってわけにもいかないよね?
あれは体のラインがもろ見えで、セクシーなのは間違いないけど……。ワンコクンの視線、痛心地よかった。
そう、ワンコクンに見られること、そんなにいやじゃなかった。体にはそこそこ自信があるし。……おっぱい以外は。
標準はあるし、上向きのいい形なんだから! あのお母さんのとは、比べものにならないけど。
反則級だよ!
下着、どうしよう? フラグスーツをしのぐ、エロっぽい下着なんて持ってないんですけど!
エロカワ下着、買っておけばよかった。夜着もパジャマしかないし……。
女だけの空間で暮らしてたんだもん! しょうがないでしょ!
……って、私、何考えてるんだろ?
もしかして、多少は期待してる?
いや~~~ん!
ルカは裸のままで、ベッドに寝ころんだ。あれこれと貧困な経験に基づく想像を、じたばたぐるぐる巡らせ、いっこうに眠れなかった。
一方、ジャックの部屋。ルカの部屋の隣で、両親の寝室とは離れている。
ルカちゃん、俺の嫁なんだよね? 行っていいのか?
母ちゃん、襲っちゃダメって言ってたし。夜になってもダメなのかな?
ルカちゃんも、着替え見られるの嫌がってた。
やっぱりだめか~~~!
ぐすん……。もう寝よう。
陽性コミュ障ジャックは、結構ヘタレだった。
読者の皆様に一言。すまん!
◇ ◇ ◇ ◇
翌朝、ファミリーの食卓。ルカはしょぼしょぼする目を気にしながら、「おはようございます」とあいさつし、食卓に着いた。
「おはよう。ゆうべ眠れなかった?」
カリンは、トーストにポテトサラダ、ハムエッグを乗せたワンプレートを置く。
食卓にはローストビーフ的な料理や、山盛りサラダも置かれている。マッキンレー家の人は、とにかくよく食べる。プレートのメニューは、一般帝国人の標準的な朝食を意識していると思われる。
「ちょっと考え事をしてて……。
それにしても、野菜や卵、どうやって手に入れるんですか?
お肉はなんとなくわかりますけど」
前日の夕食時に、聞けなかったことをルカは聞いた。手の込んだ料理ではなかったが、素材は一級品だとルカは思った。スパイスや調味料に至っては、帝国では食べたことのないものだった。
「あらっ、ジャックに案内されなかった?
食糧プラント」
「いえ……、いや、私が悪いと思います。
カセツ五号機装備したら、楽しくなっちゃって。
訓練場でずっと体動かしてました。
そうですか。食糧プラントがあるんですか」
「拡張すれば、千人程度なら食糧賄えると思う。
手入れや収穫、家畜の解体処理は、全部ロボットがやってくれる。
食べられる魔物も、例の袋に入れて持ち帰ったら処理してくれる。
主婦的に超ラクチンよ。
料理は?」
「ごめんなさい。勉強する機会がありませんでした。
是非教えてください」
ルカはうなだれる。
「そうだよね? 十歳のころから皇女様の侍女。
料理なんてやらないよね?
気にしないで。私も手の込んだ料理なんてできない。
よかったらロボットに教わりなさい。
娘たちは色々作ってたけど、私は今でも現役の冒険者なの」
「はい。勉強します!」
ルカは思う。この「ハウス」どんだけすごいんだよ! ロボットは見てないけど、超絶武具から食糧調達まで、ここで生きられるすべての手段は整っている。
「ジャックとエリオス、まだ起きてこないわね。
AI、ミミに伝えて。いいからたたき起こして!」
『了解ですにゃん。マスター』
バチン! 数分遅れて、バチン! カリンに命じられたメイドロボットは、目覚ましハリセンで、二人を文字通りたたき起こした。
メイドロボットはどんな形体?
当然前マスターたちの趣味にかなった逸品です。ロボットというより、人間にきわめて近いアンドロイド。ルカに遠慮して、昨日は会いませんでした。
なにせジャックは第二次性徴期以降、常に性欲まっさかり。彼女は夜のお世話まで賄ってましたから。
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