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no more friends
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-ソレを見た時、僕は心の中で狂喜乱舞した。
大学へ進学してからは僕も毎日、樹生に電話をするようにしていた。
といっても、毎晩のように樹生から電話がかかってきていたから僕からかける事はほとんどなかったけど。
それでも、たまに電話がかかって来ない日もあったりしたから、そんな日は僕から樹生に電話をした。
樹生の様子を探る為に。
別々のアパートに住む事になった時、樹生は僕に自分の部屋の合鍵を強引に押し付け、代わりに僕の部屋の合鍵を無理矢理奪った。
別に見られて困るような物は何もないけど、樹生には部屋に来てもらいたくない。
仮とはいえ、樹生に僕のテリトリーの中には入ってもらいたくなかった。
だから毎晩、電話をかけて様子を窺う。
そして樹生が僕の部屋に来そうな様子を見せると、僕が樹生の部屋に行くようにした。
-その場面を見た日も、樹生の部屋に行く約束をしていた日だった。
本当は夕方、樹生の部屋に行くつもりでいたが治朗がその日の昼間、樹生の部屋に行ったらしいとの話を聞いて急遽、僕も樹生の部屋に行くことにしたのだ。
(樹生と治朗のXXXな場面を押さえる事ができるかもしれない)
今までも何回か樹生と治朗がシている場面を見たが、どれもこれもいまいち。
なかなか僕が思うような、徹底的な場面はなかった。
大学へ進学しても、樹生と治朗の関係は続いていて、樹生が僕に電話をしてこない時は大体、治朗と一緒にいる時だった。
狙った男性が自分のものになると途端に興味がなくなり、捨てる治朗にしては珍しく樹生とは長く続いている。
それは多分、樹生の全てが治朗のものになってないから。
治朗は狙った男性の身体も心も自分のものにしないと気がすまない。
そして、自分のものになった男性を玩具にして飽きた後、捨てる時、その男性が泣き喚いて自分の足元に縋りついてくる時がぞくぞくする程、楽しいらしい。
それまで治朗は樹生を手放さないだろう。
-唯一の例外は、惠だけ。
僕は惠の人形みたいに整った顔を思い出す。
(………そうだ、絶対に逃げ切ってやる)
-樹生のアパートの前、買い物帰りだろう樹生の後ろ姿を見付けた。
柱の陰に隠れて見ていると、樹生の部屋から治朗が顔を出し、買い物袋を持って驚いている樹生の手首を掴み、部屋の中へ引っ張り込んでいる場面を目にした。
僕は焦る気持ちを抑え、その場で惠に電話をかけた。
もしかしたら、今日がその日かもしれないと。
足音に気をつけてアパートの階段を上がり、2人がいるはずの部屋の前に立つ。
深呼吸をして気持ちを落ち着けると、那都希樹生と名札の書いてある部屋のドアノブをゆっくり回す。
大学へ進学してからは僕も毎日、樹生に電話をするようにしていた。
といっても、毎晩のように樹生から電話がかかってきていたから僕からかける事はほとんどなかったけど。
それでも、たまに電話がかかって来ない日もあったりしたから、そんな日は僕から樹生に電話をした。
樹生の様子を探る為に。
別々のアパートに住む事になった時、樹生は僕に自分の部屋の合鍵を強引に押し付け、代わりに僕の部屋の合鍵を無理矢理奪った。
別に見られて困るような物は何もないけど、樹生には部屋に来てもらいたくない。
仮とはいえ、樹生に僕のテリトリーの中には入ってもらいたくなかった。
だから毎晩、電話をかけて様子を窺う。
そして樹生が僕の部屋に来そうな様子を見せると、僕が樹生の部屋に行くようにした。
-その場面を見た日も、樹生の部屋に行く約束をしていた日だった。
本当は夕方、樹生の部屋に行くつもりでいたが治朗がその日の昼間、樹生の部屋に行ったらしいとの話を聞いて急遽、僕も樹生の部屋に行くことにしたのだ。
(樹生と治朗のXXXな場面を押さえる事ができるかもしれない)
今までも何回か樹生と治朗がシている場面を見たが、どれもこれもいまいち。
なかなか僕が思うような、徹底的な場面はなかった。
大学へ進学しても、樹生と治朗の関係は続いていて、樹生が僕に電話をしてこない時は大体、治朗と一緒にいる時だった。
狙った男性が自分のものになると途端に興味がなくなり、捨てる治朗にしては珍しく樹生とは長く続いている。
それは多分、樹生の全てが治朗のものになってないから。
治朗は狙った男性の身体も心も自分のものにしないと気がすまない。
そして、自分のものになった男性を玩具にして飽きた後、捨てる時、その男性が泣き喚いて自分の足元に縋りついてくる時がぞくぞくする程、楽しいらしい。
それまで治朗は樹生を手放さないだろう。
-唯一の例外は、惠だけ。
僕は惠の人形みたいに整った顔を思い出す。
(………そうだ、絶対に逃げ切ってやる)
-樹生のアパートの前、買い物帰りだろう樹生の後ろ姿を見付けた。
柱の陰に隠れて見ていると、樹生の部屋から治朗が顔を出し、買い物袋を持って驚いている樹生の手首を掴み、部屋の中へ引っ張り込んでいる場面を目にした。
僕は焦る気持ちを抑え、その場で惠に電話をかけた。
もしかしたら、今日がその日かもしれないと。
足音に気をつけてアパートの階段を上がり、2人がいるはずの部屋の前に立つ。
深呼吸をして気持ちを落ち着けると、那都希樹生と名札の書いてある部屋のドアノブをゆっくり回す。
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