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心の行き場-最終章-
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-だが。
その時。
「…ま…待って…僕を…置いていかないで…」
―それまで気を失っていた優紀が眞司の腕の中から這い出ると弱々しく立ち上がり、フラフラしながらも扉を目指して歩いていく。
(兄貴の後を追うつもりか…?)
「…駄目だ。優紀」
眞司の声が聞こえないのか、優紀はフラフラとしながらも、全裸のまま部屋を出ようとする。
「優紀」
覚束ない足取りで歩く優紀は、しかし、数歩、歩いてはパタリと倒れ、起き上がり、またフラフラと数歩、歩いては又倒れ、起き上がり…を繰り返す為、なかなか前に進む事ができない。
その間、優紀はずっと呟き続けていた。
「…僕を…置いていかないで…連れていって…」
何度目かに倒れた時、眞司は優紀に近付き、優紀の肩をそっと抱く。
優紀の肩は、小刻みに震えていた。
「…置いていかないでよぉ~…」
「…優紀…」
その時。
「…ま…待って…僕を…置いていかないで…」
―それまで気を失っていた優紀が眞司の腕の中から這い出ると弱々しく立ち上がり、フラフラしながらも扉を目指して歩いていく。
(兄貴の後を追うつもりか…?)
「…駄目だ。優紀」
眞司の声が聞こえないのか、優紀はフラフラとしながらも、全裸のまま部屋を出ようとする。
「優紀」
覚束ない足取りで歩く優紀は、しかし、数歩、歩いてはパタリと倒れ、起き上がり、またフラフラと数歩、歩いては又倒れ、起き上がり…を繰り返す為、なかなか前に進む事ができない。
その間、優紀はずっと呟き続けていた。
「…僕を…置いていかないで…連れていって…」
何度目かに倒れた時、眞司は優紀に近付き、優紀の肩をそっと抱く。
優紀の肩は、小刻みに震えていた。
「…置いていかないでよぉ~…」
「…優紀…」
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