僕が玩具になった理由

Me-ya

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ずれてゆくこわれてゆく-優紀の章-

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「大体、高校に入ってからは自由にさせているじゃないか…独り暮らしも許して、生活するお金だって振り込んでいるし、引っ越ししても何も言わずに付き合ってやってるだろ…それのどこに不満があるんだ」

「…兄ちゃ…イケな…イケないよぅ…兄ちゃ…兄ちゃ…イカし……突いてよぅ…兄ちゃ……」

腰を振りながら、幼い甘えた声で保にねだる。

「………お?よしよし、ここな、分かってるって」

「…ん……兄ちゃ……い……そこ…っ…いい……いい……っ…兄ちゃ……兄ちゃ……っ!!」

眞司は腰を振り、髪を振り乱して喘いでいる。

その動きが段々、激しくなっていく。

「…兄ちゃ……イキたい…イキたいよぅ…動いて……イカせて…っ…兄ちゃ……許し……イカせてよぅ……兄ちゃ……イキたい…お願…兄ちゃ…っ…イカせて……イカせて……っ!!」

眞司のペニスは根元を縛られたままの勃起した状態で、先端からはバイブの柄が出ていて、それは眞司の動きに合わせて上下左右に揺れている。

「…全く、わがままだな~…でも、イケないのか…?かわいそうにな…よしよし、じゃ、兄ちゃがイケるように助けてやるな」

バイブの柄を出させたまま勃起しているペニスを保の手が掴み、扱き始める。

「…イギイィィイイィィィイイィィィ………っ!!」

眞司の口から、僕が初めて聞く……悲鳴とも嬌声ともいえないような声を出した。

(……し、眞司………っ!!)

止めたくても僕の身体は椅子に縛られているし、声を出そうにも初めて見る眞司の姿に吃驚して声が出ない。

「…ゥヒィ…ッ…止め……ィヒィ……ッ…触らな…キヒィ…ッ……兄ちゃ……ァヒィ……ッ!!」

「何、言ってんの、眞司がイキたいって言ってるから兄ちゃは手伝ってんだろ?…本当に我が儘だな、眞司は………」

「…ヒイ……ッ…兄ちゃ……ゆるひ……ィギィ……ッ……ゆるひで……イキた…アギィ…イキたいぃ……っ……ごべんな……ゥヒィ…ッ……助け……兄ちゃ…ごべんなさいぃ……っ」

「何を謝っているのかな?眞司は………」

「…わかんな……っ…わかんない……ァヒィ…ッ……ゆるじ……ギヒィ……ッ……ゆるじで……っ!!」

「……ふ~ん…分かんないんだ……」

保の声が冷たくなり、眞司のペニスに入っているバイブのスイッチを入れる。

(…なんて事を……っ!!)

「……眞司………っ!!」

「…そんな事をしたら眞司が……っ!!」

「…~~~……っ!!…~~~~~~~………っ!!」

眞司の両目が見開かれ、両足が…腰が跳ね、背中が仰け反り、両手は逃げるように空を掻いているが…保が眞司の腰をしっかり掴んでいる為に逃げる事ができない。

「止めて……っ!眞司が壊れちゃう………っ!!」

「いいよ、壊れても…大丈夫、壊れても捨てたりしないから…大体、1ヶ月位で自由になろうなんて甘いよ。ま、今回はこうやって謝ってる事だし、特別に許すけど。でも、もう外には出さない…家に閉じ込めてボクの女にする」

「…そんな……じゃ、眞司の気持ちは………」

「気持ち…?…ハッ!…玩具の気持ちなんて関係ないよ…ほら、見てごらん。眞司も気持ち良さそうだろ?眞司はこうやって可愛がられるのが好きなんだよ…ペットを可愛がるよりもね」

眞司は未だに目を血走らせ、開いた唇の端から涎を流して声にならない悲鳴とも嬌声とも分からない声を上げて…身体を震わせている。

僕は一瞬、唇を噛み…口を開いた。

「眞司には…眞司には好きな人が…本気で好きな人ができたんです…だから、今まで逃げていたお兄さんとも話し合おうと帰ってきて…」

「……好きな人?…ああ~…アイツは駄目だよ」

保は僕の言葉を聞いた途端、冷たい声で言った。

「…どうして…?…眞司は本当に…彼が好きなんだ…いくら眞司のお兄さんでも眞司の気持ちを否定するような言葉を言う資格は…ない、と思う」

「…言うねぇ~…でもアイツは眞司や君が思っているようなヤツじゃないからね…眞司も君もアイツの可愛い顔に騙されているだけだよ…後で後悔する事になる」

「…彼を……知っているの………?」

「……………まあね」

「それでも…そうだとしても、眞司が好きなのは彼で………帰りたい場所も彼の所で………お兄さんじゃない………」

(…僕でも、ない……)

「君って、本当、生意気だよね…見かけによらず………」

「だって………本当の事だ」

(…このままじゃ………本当に眞司が壊されちゃう………何とかしないと…)

「それで眞司が後悔したとしても、それは眞司の問題だ」

(何とか………眞司を助けないと……)

「眞司の選んだ道なんだから………お兄さんには関係ない」

僕は保を睨みつけた。

「君って本当に生意気。よくそれで眞司のペットなんてやってたよね…殴られても蹴られても、他のヤツと寝るように指示されても黙って従っていたなんて信じられないよ…もう1度、躾け直す必要があるんじゃない?」

(…躾け直す……)

僕の頭の中に閃くものがあった。

緊張の為に、足が震える。

(…よかった………椅子に座らされていて……)

僕は唾を呑み込み、保を…保の瞳だけを見詰めて口を開く。

…声が震えていない事だけを願いながら………。

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