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1話 心の支え
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力いっぱい勝実の頬を殴ると、簡単に飛ばされた勝実は背中を会長の机の角に打ち付け、倒れた。
俺はすぐさま麗の縛られている手足のロープを解こうとしたが、気ばかりが焦り手の指が震えてなかなか上手く解く事ができない。
ようやくロープを解き左手で麗の身体を支え、震える右手でそっと頭に被せられている紙袋を外す。
-そこには血の気の失せた麗の顔が………。
口にタオルを詰め込まれている。
「……れ、麗」
慌てて口の中のタオルを抜き取り…気を失っているのか…目を閉じている麗の名を呼ぶ。
麗の睫毛が微かに震え、俺の呼びかけに応えるようにゆっくりと瞼が開く。
「…麗、大丈夫か…?」
「…全然、大丈夫じゃないんだけど」
答えたのは俺に殴られて倒れていた勝実だった。
「…いって~…一瞬、息が止まっちゃったよ」
ゆっくりと起き上がる勝実を睨み付け、拳を握りしめる。
「…オ、オレに暴力振るうと、麗がもっと酷い目にあうぞっ!!」
俺の握りしめた拳を見て、勝実が喚く。
その言葉は、勝実に殴りかかろうとしていた俺を止めるには充分威力があり…。
「…どういう事だ?」
俺の問いかけに勝実は唇の端を歪めていやらしく笑う。
俺はすぐさま麗の縛られている手足のロープを解こうとしたが、気ばかりが焦り手の指が震えてなかなか上手く解く事ができない。
ようやくロープを解き左手で麗の身体を支え、震える右手でそっと頭に被せられている紙袋を外す。
-そこには血の気の失せた麗の顔が………。
口にタオルを詰め込まれている。
「……れ、麗」
慌てて口の中のタオルを抜き取り…気を失っているのか…目を閉じている麗の名を呼ぶ。
麗の睫毛が微かに震え、俺の呼びかけに応えるようにゆっくりと瞼が開く。
「…麗、大丈夫か…?」
「…全然、大丈夫じゃないんだけど」
答えたのは俺に殴られて倒れていた勝実だった。
「…いって~…一瞬、息が止まっちゃったよ」
ゆっくりと起き上がる勝実を睨み付け、拳を握りしめる。
「…オ、オレに暴力振るうと、麗がもっと酷い目にあうぞっ!!」
俺の握りしめた拳を見て、勝実が喚く。
その言葉は、勝実に殴りかかろうとしていた俺を止めるには充分威力があり…。
「…どういう事だ?」
俺の問いかけに勝実は唇の端を歪めていやらしく笑う。
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