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1話 心の支え
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図書室の前に廊下の方を向いて立っている俺は、振り向く事なく口を開く。
「……………何?」
そこには眞司に会いに行くと言う麗に付いて生徒会室を出た時から、俺に突き刺さるような視線を向けていた書記になったばかりの天池勝実が、相変わらず俺を食い入るように見詰めている。
嫉妬バリバリの視線。
その視線が俺の首…麗に噛まれた跡…に突き刺さる。
「…麗に抱かれたの?」
「…呼び捨てにするな、会長と言え」
麗を呼び捨てにされて即座に注意したが…そんな俺を横目に見た勝実は鼻で笑う。
…俺は初めて会った時から勝実の事は気に入らなかった。
仕事はしないし、生意気だし…それに何より会長である麗に対しての態度が悪い。
基本、俺達、生徒会役員は全員が元々、生徒会長である麗の事が好きで麗の事を尊敬している。
全校生徒の中で1番の麗のファンであると自負している者の集まりだ。
それなのに。
勝実が麗の事を好きだとはとても見えない。
それどころか。
麗を軽んじている態度は目に余る。
どうして麗が勝実を生徒会役員に入れたのが分からない。
人手が足りないわけでもない。
いや、足りなかったとしても勝実はいらない。
勝実は何の戦力にもならない。
生徒会室に来る事もあまりないし、たまに来たとしてもソファーに寝転んで漫画を見て、ジュースを飲み、お菓子を食ベ散らかしているだけ。
ここはお前の家じゃない!!
何度、そう心の中で怒鳴った事か。
……麗が何も言わないから皆、我慢しているだけで。
「…麗に抱かれているんだ?」
「だから、呼び捨てにするな」
小声で注意する俺を見ながらニヤニヤと笑う勝実。
気持ち悪い。
何故、麗はこんなヤツを書記に推したのか。
………まさか弱味を握られて脅されているとか……。
いや…麗に限ってそんな事はない…と思うけど………。
……………いちよう調べてみるか………。
そして、麗の害になるようなら……………。
「……………何?」
そこには眞司に会いに行くと言う麗に付いて生徒会室を出た時から、俺に突き刺さるような視線を向けていた書記になったばかりの天池勝実が、相変わらず俺を食い入るように見詰めている。
嫉妬バリバリの視線。
その視線が俺の首…麗に噛まれた跡…に突き刺さる。
「…麗に抱かれたの?」
「…呼び捨てにするな、会長と言え」
麗を呼び捨てにされて即座に注意したが…そんな俺を横目に見た勝実は鼻で笑う。
…俺は初めて会った時から勝実の事は気に入らなかった。
仕事はしないし、生意気だし…それに何より会長である麗に対しての態度が悪い。
基本、俺達、生徒会役員は全員が元々、生徒会長である麗の事が好きで麗の事を尊敬している。
全校生徒の中で1番の麗のファンであると自負している者の集まりだ。
それなのに。
勝実が麗の事を好きだとはとても見えない。
それどころか。
麗を軽んじている態度は目に余る。
どうして麗が勝実を生徒会役員に入れたのが分からない。
人手が足りないわけでもない。
いや、足りなかったとしても勝実はいらない。
勝実は何の戦力にもならない。
生徒会室に来る事もあまりないし、たまに来たとしてもソファーに寝転んで漫画を見て、ジュースを飲み、お菓子を食ベ散らかしているだけ。
ここはお前の家じゃない!!
何度、そう心の中で怒鳴った事か。
……麗が何も言わないから皆、我慢しているだけで。
「…麗に抱かれているんだ?」
「だから、呼び捨てにするな」
小声で注意する俺を見ながらニヤニヤと笑う勝実。
気持ち悪い。
何故、麗はこんなヤツを書記に推したのか。
………まさか弱味を握られて脅されているとか……。
いや…麗に限ってそんな事はない…と思うけど………。
……………いちよう調べてみるか………。
そして、麗の害になるようなら……………。
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