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5.恋と、嘘と、現実と
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「…ぼ、僕なんか襲っても、今の治夫には何のダメージも与える事はできないぞ…」
今の治夫は昔の治夫じゃない。
僕の記憶がないんだから…。
「いいさ、別に。俺が満足できればそれでいいんだから。それに男同士って、ハマるって言うし…隼人で試してみるのもいいかと思ってさ。それとも…寧音にしようかな?その方が…」
「駄目だ!!寧音は…」
「だったら、大人しく俺にヤられろ」
顔を近付けた千尋は、いつもの爽やかな笑顔を消して、真顔で凄んできた。
「……………寧音には絶対、手を出さないんだな?」
目を見て確認する僕の視線を正面から受け止め、千尋は頷く。
…ここは千尋を信用するしかない…。
大丈夫。
こんな事で傷付いたりなんかしない………。
僕は抵抗を止め、身体から力を抜いた。
「…いい子だ」
耳元で囁かれ、ゾッとする。
確認しなくてもわかる。
きっと僕の肌には、鳥肌が立っている。
僕は唇を噛み締め、シーツを強く握り、覆い被さって僕の肌を触り始めた千尋を押し退けたい衝動を耐え続けた。
この行為が早く終わるように…それだけを願いながら…。
……………………………………………………。
…………………………。
……………。
今の治夫は昔の治夫じゃない。
僕の記憶がないんだから…。
「いいさ、別に。俺が満足できればそれでいいんだから。それに男同士って、ハマるって言うし…隼人で試してみるのもいいかと思ってさ。それとも…寧音にしようかな?その方が…」
「駄目だ!!寧音は…」
「だったら、大人しく俺にヤられろ」
顔を近付けた千尋は、いつもの爽やかな笑顔を消して、真顔で凄んできた。
「……………寧音には絶対、手を出さないんだな?」
目を見て確認する僕の視線を正面から受け止め、千尋は頷く。
…ここは千尋を信用するしかない…。
大丈夫。
こんな事で傷付いたりなんかしない………。
僕は抵抗を止め、身体から力を抜いた。
「…いい子だ」
耳元で囁かれ、ゾッとする。
確認しなくてもわかる。
きっと僕の肌には、鳥肌が立っている。
僕は唇を噛み締め、シーツを強く握り、覆い被さって僕の肌を触り始めた千尋を押し退けたい衝動を耐え続けた。
この行為が早く終わるように…それだけを願いながら…。
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