50 / 151
5.恋と、嘘と、現実と
9
しおりを挟む
治夫が助かると聞かされるまではこの場所から離れない。
絶対に。
治夫が目を覚ました時、側に居たいんだ。
「僕はここに居る。どこにも行かない」
寧音の目を見て、はっきりとそう告げた。
「…な…っ!?」
僕が告げた言葉が予想外だったのか、寧音が絶句している。
まさか僕がこんなにはっきりと寧音の言葉を拒否するとは思わなかったのだろう。
そして、僕の気持ちに気付いたのか。
僕を睨み付けている瞳が今までと違う。
恋敵をみる目になっていた。
凄い目で睨み付けられたが、僕も自分の気持ちに気付いた以上、引くわけにはいかない。
寧音の瞳から目を逸らさなかった。
僕と寧音の間に緊張が走る。
だが、その時。
治夫の手術が無事終わったと看護師さんが知らせに来てくれて、二人の間の緊張が解けた。
まだ意識は戻らないが危機は脱したと聞かされ、身体中の力が抜けた僕はその場に座り込んでしまう。
…立てない…。
おまけに涙が…。
ホッとした途端、緊張が解けて安心した。
…でも、なんか悔しい…。
絶対に。
治夫が目を覚ました時、側に居たいんだ。
「僕はここに居る。どこにも行かない」
寧音の目を見て、はっきりとそう告げた。
「…な…っ!?」
僕が告げた言葉が予想外だったのか、寧音が絶句している。
まさか僕がこんなにはっきりと寧音の言葉を拒否するとは思わなかったのだろう。
そして、僕の気持ちに気付いたのか。
僕を睨み付けている瞳が今までと違う。
恋敵をみる目になっていた。
凄い目で睨み付けられたが、僕も自分の気持ちに気付いた以上、引くわけにはいかない。
寧音の瞳から目を逸らさなかった。
僕と寧音の間に緊張が走る。
だが、その時。
治夫の手術が無事終わったと看護師さんが知らせに来てくれて、二人の間の緊張が解けた。
まだ意識は戻らないが危機は脱したと聞かされ、身体中の力が抜けた僕はその場に座り込んでしまう。
…立てない…。
おまけに涙が…。
ホッとした途端、緊張が解けて安心した。
…でも、なんか悔しい…。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
黄色い水仙を君に贈る
えんがわ
BL
──────────
「ねぇ、別れよっか……俺たち……。」
「ああ、そうだな」
「っ……ばいばい……」
俺は……ただっ……
「うわああああああああ!」
君に愛して欲しかっただけなのに……
傷だらけの僕は空をみる
猫谷 一禾
BL
傷を負った少年は日々をただ淡々と暮らしていく。
生を終えるまで、時を過ぎるのを暗い瞳で過ごす。
諦めた雰囲気の少年に声をかける男は軽い雰囲気の騎士団副団長。
身体と心に傷を負った少年が愛を知り、愛に満たされた幸せを掴むまでの物語。
ハッピーエンドです。
若干の胸くそが出てきます。
ちょっと痛い表現出てくるかもです。
学園の天使は今日も嘘を吐く
まっちゃ
BL
「僕って何で生きてるんだろ、、、?」
家族に幼い頃からずっと暴言を言われ続け自己肯定感が低くなってしまい、生きる希望も持たなくなってしまった水無瀬瑠依(みなせるい)。高校生になり、全寮制の学園に入ると生徒会の会計になったが家族に暴言を言われたのがトラウマになっており素の自分を出すのが怖くなってしまい、嘘を吐くようになる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿です。文がおかしいところが多々あると思いますが温かい目で見てくれると嬉しいです。
目が覚めたら囲まれてました
るんぱっぱ
BL
燈和(トウワ)は、いつも独りぼっちだった。
燈和の母は愛人で、すでに亡くなっている。愛人の子として虐げられてきた燈和は、ある日家から飛び出し街へ。でも、そこで不良とぶつかりボコボコにされてしまう。
そして、目が覚めると、3人の男が燈和を囲んでいて…話を聞くと、チカという男が燈和を拾ってくれたらしい。
チカに気に入られた燈和は3人と共に行動するようになる。
不思議な3人は、闇医者、若頭、ハッカー、と異色な人達で!
独りぼっちだった燈和が非日常な幸せを勝ち取る話。
言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる