瑠璃色の吸血鬼は異世界で死を誓う

沖弉 えぬ

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12娼館の主

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 どうしてあんな事をしてしまったのか、正直なところ璃久は自分でもよく分からない。璃久に血を吸われて体が反応してしまっているのを何とかいなそうと腿を擦り合わせる様子を見ていたら、もっと取り返しがつかない事をしたくなった。
 戸惑いながらも璃久の足に乗って、嫌がりもせずされるがままになって。懸命に口元を手で押さえて声を噛み殺していたが、我慢がきかなくなってたまらず声を上げて果てる姿を見ていたら、璃久も種を手に吐き出していた。
 あの後、璃久の手によって高められるルークを想像して何度か自分を慰めた。金髪を汗で頬に張り付かせ、切なげに寄る眉を思い出すとどうにも気が高ぶってしまった。それは瑠夏の頬についた痣に催した時の後ろめたいような気持ちとよく似ていた。
 瑠夏からもルークからも、お前は解放されたかったのではないのか?
 冷静な自分が問う。その通りだと答え、では何故ルークにあんな事をしたのかと最初の問いに戻ってくる。
 腹を刺されて出血と共に毒気を抜かれたのだ。と、自分に言い聞かせてみるが上手くいかない。
 三日三晩悩み抜いたが、結局のところルーク自ら甲斐甲斐しく看病されて絆されてしまったと認めざるを得なかった。
 強く引っ張っても緩まないようきっちり結んだはずの心の端っこが、そっと控えめに触れられただけで綻んでしまった。
 もしも璃久があのタイミングで目覚めなければ、綺麗になっている自分の体を見てアルブスがしてくれたのだと勘違いしただろう。璃久を起こして恩を売るでも媚びるでもなく、純粋な親切からした行動に胸打たれてしまったのだ。
「はぁ……」
 自分の意思の弱さにほとほと呆れながらする事と言えば、ルークからもらった痛み止めの薬を服用する事なのだから世話はない。
 下心の無い厚意を突っぱねるほどにはもう、やはりルークの事を疎ましく思えないのだろう。
 貰った痛み止めは多少なりとも効果があり、翌日には屋敷の中を歩けるまでに回復した。三日もすれば薬は不要なほど傷の痛みはなくなっており、吸血鬼の体の丈夫さを知る事になった。
 生活にほとんど支障がなくなる頃、ルークは璃久を一階の応接間のような部屋に呼んだ。珍しく燭台に火が灯っており、やはり吸血鬼の目であっても灯りはあった方が見えやすいらしい。向かい合わせのソファーとローテーブル、壁には暖炉があって、奥の方に布を被った小さめのピアノが見える。毛足の長い絨毯を踏みつけながらルークの向かいに腰を下ろした。
「今日は僕も外に出ようと思うんだ」
「見張りは?」
「居ないはずだよ」
 ルークの背中越しに窓の外へ目を凝らすと、確かに玄関から先にある門の所に人影は見当たらない。
「何のために?」
「味方を増やすため。場所はここからそんなに遠くない所にある娼館。表向きは異国人の宝石商で、ある人が経営に関わってるって話なんだ」
 アルブスがテーブルの上に小箱を置く。金で縁取られた両手で包めそうな大きさの小箱は、蓋にシェルカメオの装飾があり小さな猫脚がついている。いかにもジュエリーボックス然とした出で立ちの小箱の中身は案の定指輪だった。エメラルドだろうか、小指の爪くらいの大きさで楕円型にカットされた緑の宝石が嵌った女性物の指輪。
「今度は母親の形見とか言わないよな」
「よく分かったね」
 璃久の中で嫌な記憶がちらついた。包丁を持って璃久のせいだと恨みを吐きながら襲いかかってきた女の姿は今もありありと思い出す事が出来る。
「ルークと瑠夏の母親って同じ顔してるのか……?」
「似ても似つかないよ。不思議な事にね」
「そうか。ならいい」
「何で君が僕の母を気にするの?」
「お前が瑠夏を死なせた理由を話すなら俺も話す」
「それは……ずるいよ」
「どっちが」
 急に言い合いを始めてしまったので、ルークの隣に座るアルブスがおろおろと両者の顔を見比べている。いつもならそろそろ璃久が怒り出すところだが、アルブスの前でみっともない姿を晒している事に気が付き軽口の応酬は発展せず終わる。
「お前が行くなら、俺が行く必要は無いだろ」
「高級娼館で店が客を選ぶんだよ。そんな所に一人で行ったって相手にされない。場所が場所だから幼い外見をしたアルブスを連れて行くわけにもいかないし」
 つまり、璃久に従者の真似事をしろという事だ。
「向こうの世界を知ってるお前なら分かるよな? 俺がそれらしい真似出来んのなんて限界があるぞ」
「大丈夫。娼館のある場所さえ分かってしまえば、後は目的の人に会うのは簡単だから」
「俺はカカシって事かよ」
 璃久のぼやきにルークが苦笑する。
 なるべくそれらしく見せるために地味な格好に着替えて、璃久は蝙蝠の姿でルークと二人で屋敷を出た。蝙蝠になるのは万が一にも騎士が見張っている可能性を考え、璃久の存在を絶対に大司教側に知られないためだ。



 月に一度の満月の日は『ジィス教団』にとって大事な祈りの日だ。『ジィス教団』は神と共に魔女を神聖視し、魔女の象徴である満月の浮かぶ夜は大司教が大聖堂で祈りを捧げる。そのため大聖堂側の警備を厚くし、それ以外の場所は騎士が手薄になった。加えて大司教が絶対にルークを呼び出さない日なので、今日ほど外で行動するのに向いている日は他に無いそうだ。
 この国で金髪碧眼の容姿そのものは特別珍しくなく、ルークも服装を普段より控えめなものに変えれば案外市井に紛れるのは難しくなかった。自分たちと同じようにランタンを提げた男の一人歩きも早い時間帯ならちらほらと見受けられる。夜でもやっているような酒場や食堂があって、労働者階級の独身男性なら日が暮れた時間に漸く仕事を終えて食堂に向かう者も少なくなかった。
 騎士に呼び止められるような事もなく十分ほど歩くと、煌々と灯りを漏らす建物が見えてくる。この店で件の宝石商が構える高級娼館の仲介をしてもらう。一応ちょっとした酒場のようになっていて、奥にカウンターと部屋の中央に数は少ないが椅子とテーブルが並んでいる。
 ルークは迷わずカウンターへ向かうとバーテンダーを呼んだ。彼の指示に従い指輪の入った箱を璃久が手に持つと、それを見せながら対応に出てきた男にルークはこう告げる。
「ルナの口付けが欲しい」
 それは何かの暗号だったようで、カウンターの奥の部屋に通された。かと思えば問答無用で頭から黒い布を被せられ、縄で手首を縛られた。いくらなんでも驚かずにはいられず声を上げると、低い男の声で「暴れるな」と脅された。顎の下を冷たく硬い何かでペチペチと叩かれて刃物を連想すると璃久は一気に緊張し大人しく誘導されるままついていく。
 耳までは塞がれなかったので、一度店を出て外を歩き、またどこかの建物に入ったという事だけは扉の開閉音で分かった。
 黒い布を外されるとそこはルークの屋敷ほどではないがそれでも立派な洋館だった。暖炉、絨毯、たくさんある燭台のおかげで室内はとても明るく、そしてソファに一人の男が薄い笑みを張り付けて座っていた。足を組み璃久たちを見上げる姿は随分尊大だ。
「ようこそ、ルナの口付けへ」
 笑みを象ったまま男の唇が動いて、覚えのあるフレーズが聞こえて来た。ルークが言ったのは娼館の名だったようだ。
 ブルネットに焦げ茶の目の若い男が肘掛けの上で両手を広げる。
「さて、今宵は何をご所望で?」
 芝居がかった動作は場所が場所なら笑ってしまうところだが、洒落た洋風な内装にサスペンダーを付けたそれなりに見てくれのよい男が恥ずかしげもなく言ってのけるので、まるで映画の一幕のように見えて笑う気にはなれなかった。何より縛られたままなせいで不安が勝っている。
「どうした? どんな女がいいか言ってみろ。生憎あんたより美人な女って言われたらお引き取り頂くしかないけどな」
「女はいらない。その代わり、ハインス・アポリオンとの交渉を」
 ルークがその名を口にした瞬間、璃久を縛っていた縄を引っ張られて素早く大男に自由を奪われた。「何すんだよ!」と声を荒げると、ソファに座っていたブルネットの男がゲラゲラと笑い、棚の上に無造作に放られていた拳銃を掴む。そして銃口を璃久の額に押し当てた。
 あまりにも物騒な凶器が脈絡なく現れて、璃久は思考が止まる。
「璃久!」
 ルークの悲壮な叫びで我に返り、自分の命が一瞬で消し飛ぶかもしれないという恐怖が遅れてやってくる。
「へぇ、従者の命が大事なのか」
 くっ、とルークの柳眉が歪む。短く息を吐いて努めて冷静であろうとする。
「何か気に障るような事を言ったのなら謝るよ。でも僕は本当に交渉しに来ただけなんだ。脅すためでも、ましてやハインス・アポリオンの居場所を誰かに漏らしたりもしていない」
 ルークが誠実に話すと男はつまらなさそうに鼻を鳴らして璃久の着ていたコートの内ポケットを漁る。その間ももちろん銃口は下がらない。
「これが交渉の材料ね。面白くない」
 ルークの母の形見が収まっている小箱をソファに投げやって、璃久を押さえつけている大男に拳銃を持たせた。それから男はもったいつけるようにゆったりと移動していき、自分はポケットから出した折り畳み式のナイフに持ち変えルークの顎を鋭く光る切っ先で持ち上げた。先端が少し刺さったらしく、顎を血が伝い襟とタイを染めていく。
「ルーク!? やめろそいつに手を出すな!!」
「おやぁ? こっちの金髪が主人かと思ったけど、逆だったか? なぁ、美貌の吸血鬼さん」
 ルークは限界まで喉を逸らした姿勢で、驚きに瞠目する。
「兄を破滅させた、魔性の男だ」
 男の顔に獰猛な笑みが宿る。
 男を見上げるルークの形相は痛みを堪えるように歪んでいた。痛いのはナイフで持ち上げられた顎ではないのだろう。
 一体ルークはどれだけの男の相手をさせられてきたというのか。望んでしてきたわけではない事は、彼の屈辱に塗れた表情が物語っている。
「ハインスは、オークス王と対立して城を出たと聞いた……っ」
「そうさ! 俺はこの世で一番オークス・アポリオンを殺したい男だ!!」
 男がナイフを持ったまま手を掲げ、刃についていたルークの血が飛んで絨毯を汚した。
「奴の名を出したからにはお前はここで死ぬしかない」
 反射的に璃久が体を動かすと固い感触を側頭部に押し付けられて拳銃の存在を思い出させられる。
「ま、待って! 殺すにしても、話を聞いてからでも遅くないでしょう?」
 話の流れでブルネットの男がハインスという王の弟である事は璃久にも理解出来た。だがそれが何故こんな所で娼館のオーナーなんてやっているのか皆目見当がつかない。思えばどうしてルークがここに王弟が居ると知っているのかも聞かされていなかった。
 必死に言い募るルークを見下ろして笑っていたハインスは、不意にナイフを下ろしルークの髪を鷲掴みにした。
「俺を交渉のテーブルにつけたいなら、前金を頂こうか? 魔性の吸血鬼ルーク」
 ハインスは床に膝を突くほどルークの頭を強く押さえつけると、ルークの顔に向かって軽く腰を突き出した。その意味が分からないルークなら、どれだけ良かったろう。
 ルークは顔中に苦いものを浮かべながらも、ハインスの股に顔を寄せる。
「ルークやめろ!!」
 璃久が叫ぶと、璃久を押さえている大男が手首が折れそうなほど縄を締め上げる。たまらず苦鳴を上げるとハインスが喉の奥で笑う。
「ほら、早くしないとお前の従者の両手が使い物にならなくなるぞ。それとも頭を撃ち抜かせようか?」
 ルークは観念したように口を使って器用に前立てを留めるボタンを外していく。「淫売め」というハインスの声と目の前の光景に、璃久は頭がどうにかなりそうなほど怒りが込み上げてくる。
「やめろ……」
 下着から取り出された萎えたそれを、ルークは舌で舐めて、口に含む。見ていられなくて固く目を瞑ると大男に髪を掴まれ頭を固定され「見ろ」と低く命令される。無視しているとまた手首を絞められて反射的に目を開けてしまう。
「ルーク……!」
 璃久が呼ぶとちらとルークが璃久を見た。その目は「よせ」と言っていた。血の気の失せた顔をしながら璃久に大人しくしろと言って、顎を使い始める。
 しかし苦痛の時は予想以上に長くは続かなかった。
「……もういい」
 ハインスは突然そう言って、ルークの口から萎えたままの物を引き抜いた。乱れた着衣を直し、ルークの縄をナイフで切ると舌打ちしてソファに戻っていく。
「話せ」
 唖然とするルークに顎でソファを示す。それが合図だったかのように璃久も解放されて縄も解かれ、すぐにルークに駆け寄った。顎から垂れた涎を袖で拭ってやると漸く我に返ったルークが小さく「ごめん」と言って、ハインスに示されたソファに腰を下ろした。
「俺と交渉に来たと言ったな? ろくでもない話ならやっぱり殺す」
「何故急に話を聞く気に? あなたがここに居る事を誰に聞いたのか、僕に言わせなくていいんですか?」
「どっちもどうでもいいだろ! 気が変わらないうちに早く話せ」
 腑に落ちない様子ながらも気を落ち着けて、ルークは話し始めた。
「……残念ながら、ろくでもない話には違いありません。僕はあなたにオークス王を倒して頂きたいんです」



 ハインス・アポリオン、璃久たちの目の前で不遜にソファで寛ぐ男の名で、国王オークス・アポリオンの二番目の弟だ。歳は十八と若く城を出奔したのは三年前で、商人に拾われるとこの娼館の管理を任され女を売って生きてきた。
 ルークの話を聞くなりハインスは赤毛を乱して声を高くする。
「反乱を起こせって!?」
 かと思えば自分の太腿を叩いて大声で笑い出す。
「あんた、その綺麗な顔を作るために脳に回す栄養を全部吸い取られたんじゃないか?」
 感情の起伏の励しい男だ。ハインスはひとしきり笑ってから「で?」と話を促す。
「王妃を焚きつけるための材料があるんです。それがあればあなたなら、王妃と共謀して王を玉座から引きずり下ろす事くらい訳無いはずだ」
 少し前にルークとアルブスが書いてくれた国の勢力図を思い浮かべる。璃久は少しずつこの国について教わっていた。
 それによれば王の手綱を上手く取れない評議会は王妃の方に肩入れし始めている勢力があるという。規模は小さいが、二人居る王弟がどちらも当てにならず王の息子もまだ九歳と幼く、頼れるのは王妃だけだと判断したらしい。が、この王妃が実に切れ者で、気が狂ってしまった王に変わって表向きの公務をこなしているのは王妃なのだという。
 大司教によって税を増やされ国民が痩せ細っていくばかりの国で高級娼館の商いが成立しているのは、このハインスの手腕によるものだとルークは考えていた。
 切れ者の王妃と敏腕王弟に手を組ませ、乱心した王の力を圧倒する。そのためにハインスから王妃へ、そして王妃から評議会へと働きかけるのだ。
 ルークは以前、大司教の力になるものを全部奪うと言った。ハインスとの交渉はそのための二つ目の布石だ。
「あなたが城に戻れば、それだけで評議会のうちのいくらかはあなたを王にしようとするはず。王妃の後押しがあれば票数だけなら王を超えるでしょう」
「城、ね。戻る気ないんだけど」
「大司教を失脚させるまでのフリでもいいんです。それと、ハインス殿下にはあなたを匿った大商人ナジーブラがついていますよね? その戦力を貸して欲しいんです。大司教を相手にするとなると騎士団が厄介です。それに対抗出来るとしたら、もうナジーブラの私兵しかない」
「うちの爺さんは随分当てにされてるみたいだ。で? 王妃を唆して王でも殺させるか? そしたら俺も王妃も斬首刑だな」
「そうはなりません。王の罪を示す証拠があれば、正義はハインス殿下にあると皆が認める事になります」
 ハインスは太い眉を片側だけつり上げて馬鹿にするように肩を竦めた。
「正義なんて全然欲しくねぇなぁ」
「殿下。お願いです、どうか僕の話を真面目に検討なさって下さい」
 ハインスが終始投げやりに話を聞くのでルークが体を乗り出してやや切迫した声を出す。しかしルークが話を続けようとすると外から人が入ってきて交渉は中断されてしまう。慌てた様子の男に耳打ちされると、ハインスは指を鳴らした。
「丁度良い。あんたら、俺についてこい」
 言うが早いかハインスは二階へ続く階段を上っていってしまう。ルークと一度顔を見合わせて、二人もハインスに続く。
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