瑠璃色の吸血鬼は異世界で死を誓う

沖弉 えぬ

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8男の目的

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 璃久、と柔く甘い声がする。
 呼び返すと榛色の目を細めて少年はくすぐったそうに笑うのだ。
 幸福だった。もしも『幸福』というタイトルの写真を撮るとしたら、璃久はその少年の姿をフィルムに収めたろう。
 スマホのカメラを向けると、気付いた少年がポーズを取る。しかしすぐにムッと眉根を寄せる。どんな角度で撮ったところで少年の美しさは美しいままなのだが、本人としてはこだわりの角度があるらしかった。璃久の手に手を添えて、細かく角度を調整する。それからもう一度改めてポーズを取ったところで、それが動画だという事をバラすと怒っていた。
 そんな他愛ないやり取りが、璃久の幸福の形。幸福の形は彼の姿を取っていた。
 レンズを内向きに変えて、少年は璃久の隣に寄り添い言う。
『僕と璃久はまるで出会うために生まれてきたみたいじゃない?』



 勢いよく布団を跳ね除けて起き上がる。ここが鳥籠の中ではない事に違和感を覚えた自分に目覚めからがっかりとしてしまう。数日間、鳥籠で眠ってきた弊害だ。その弊害でトイレ以外の場所で失禁してしまわないように気を付けなければいけない。
 夢を見ていたような気がしたが起き抜けの違和感に掻き消されてしまった。
 外は夕暮れ時だった。元居た世界と同じ茜色の夕日が窓から差し込んでいる。それだけ見ているとここが異世界だなんて嘘みたいだ。
 ノックする音が聞こえて璃久が答えると、ルークが入ってきた。昨日の今日でどうしても顔を見ると気まずくなって、ルークの顔を見ないようにしてベッドから降りる。
「体はどう?」
「お前こそどうなんだよ」
「ここに来られるくらいには。吸血鬼の体は丈夫だから」
「じゃあ俺だって平気だろ」
「眷属は純血の吸血鬼ほどじゃないから。でも眷属だけのメリットもあるよ? 蝙蝠になれるとか、日光を浴びても火傷にはならないとか」
「へぇ」
 璃久は気のない返事を返す。
 この世界の理に慣れつつあったが、どうしても吸血鬼だの魔女だのといった話を聞かせられると胡散臭いという感情が働いてしまって真剣に聞く気になれない。それでも昨晩の話を持ち出されるよりはマシだと思って適当に話を合わせておく。
「夜行性にはなってしまうけどね。後は人間の血を吸っても眷属が眷属を作る事は出来ないよ。だからある意味では君は人の血を吸い放題という事になるね」
「そんな事しねぇよ」
 ルークから借りている黒のトラウザーズと白のゆったりとしたシャツに着替えながら彼の会話に付き合っていたが、「なぁ」と呼び掛けて話の腰を折る。
「何か雰囲気変わったよな、お前」
 七年もあればそりゃ変わるか、と付け加えると、ルークは少し黙ってから「違うよ」と低い声を出す。
「変わったんじゃない。これが僕だ」
「じゃあ瑠夏だった時は演技してたのか?」
「そんな事は……。あっちの体に引っ張られたのかも知れないね」
「もっとアホっぽかったもんなお前」
「『瑠夏』の事がそんなに可愛かった?」
 単なる軽口の応酬だったはずが、ルークのその言葉は璃久の柔い部分を容赦なく引っ掻いた。カチンと来て、入り口の所に突っ立ったままでいたルークの肩を押して扉に押さえつける。
「お前さ、わざと俺を怒らそうとしてないか?」
 驚いて咄嗟に胸の前で片手を構えたルークだったが、すぐに平静を装って構えを解いてしまう。
 まただ、と思う。ルークは前にも同じように璃久からの暴力を諾々と受け入れた事があった。やめろの一言さえ言わずにいっそ挑発するかのようでさえあった。
 腹が立つ。何かの目的があって璃久をこちらへ呼んだのはルークなのに、きっと非情になりきれず己の良心の呵責を慰めるために璃久の怒りを利用するのだ。そしてそんなルークの弱くて狡いところに対して強く出られない璃久自身にも腹が立った。
 大楠という同級生に殴られて、頬に痛々しい痣をつけた瑠夏を思い出した。あの時も瑠夏は大楠にやり返さなかったのだろう。だけど、瑠夏は決してあの三人の嫌がらせを受け入れていた訳ではなかった。三人を刺激しないように立ち回っていただけで、彼の心は従っていた訳ではなかった。
 ちらと青い眼差しが「殴らないの?」とでも言いたげに煽るような目付きで見上げてくる。その美しく整った顔は確かに瑠夏とそっくりな造形をしているのに、今のルークの印象と璃久の知っている瑠夏の印象が重ならない。まるでルークがわざと瑠夏とは違う人間を演じようとしているみたいだ。
「璃久の気が済むようにしてよ」
 その台詞にまんまと乗せられて、ルークの胸倉を掴んで拳を振り上げる。
「瑠夏はそんな事言わなかった! 棚橋たちに揶揄われても、瑠夏は気丈で……っ」
「僕は、瑠夏じゃないから」
 ――もしかして俺は、ルークに瑠夏の面影を探してるのか?
 思い付いた途端に自分に嫌気が差す。
「じゃあ、瑠夏は、一体誰だったんだよ?」
 その問いにはルークは困ったように眉を寄せるだけだった。
 ルークは自分は瑠夏ではないと主張するくせに、璃久の好きだった瑠夏の正体を明かさない。でもルークは言っていた。
『君と出会った時には既に瑠夏は瑠夏ではなく、僕、ルークが魂を繋げたせいで全て僕のものになっていた』
 ちょうど今のように窓にルークの体を押さえつけて詰め寄った、そのきっかけになった会話だ。
 璃久は思う。それはつまりあの時の瑠夏はルークでもあった、という事ではないかと。魂を繋げてルークが自由に操ったのなら、瑠夏の口から出た言葉も行動も、全てはルークのものだったのではないかと。
 ――じゃあ俺は、ずっとルークの事が好きだったって事か?
 ルークは自分の主張と説明が矛盾している事に、きっと気付いている。だから「瑠夏は誰だったのか」という問いに、璃久の納得のいく答えを出せないのだ。
 だけど、矛盾に気付きながらも頑なに瑠夏とは違う存在であろうとするルークの考えは分からない。わざと擦れたような態度を取って、何もかもを知って受け入れた大人のような顔をしてまで瑠夏とは違うと主張するのなら、最後まで別の存在として璃久を利用し尽くせばいいのに。
 璃久は拳を下ろした。
「お前が分かんねぇよ……」
 それは心から出たあまりにも素直な言葉だった。ルークが分からない。存在も気持ちも目的も何もかも分からない。分からない事に苛立って、苛立つ理由がルークの事を知りたいと思っているからだと気付いてしまった。もう、ルークの事を憎みきれなくなっている。それこそ璃久だって、怒りに任せてルークを殴りつけ、憎しみを晴らす選択肢もあった。脅して瑠夏の事を全て話させて、屋敷を出て行ったって良いのだ。
 でも、璃久にはもうそれが出来ない。



 控えめなノックの音が鳴ってアルブスが来たと分かった。この無駄に広い西洋風の屋敷には恐らくルークとアルブスの二人しか暮らしていない。贅沢だと思うべきか、それとも寂しいと思うべきか、彼らの状況がいまひとつ掴めていないのが璃久の現状だ。
 アルブスを中に入れるとおずおずと璃久の方を見上げてくる。そして小さく膝を曲げて挨拶をした。昨日の事があったおかげかアルブスの中で璃久は危ない人物ではなくなったようだ。
「あの、地図をお持ちしました」
 アルブスは一緒に水を張った盥と手拭いも持ってきてくれていたので、顔を洗って軽く口の中をゆすぐ。そうするとさっきまでの煮えたような頭の中が少しだけスッキリとしていた。ルークと二人でいるとすぐにギスギスしてしまうので、アルブスという純真無垢な少年がルークに仕えていた事にだけは感謝の念が湧く。
「地図って?」
「君の体調も心配だったけど、そもそも僕は昨晩の儀式の事を説明に来たんだ。話しても?」
 椅子に向けて顎をしゃくるとルークは苦笑して「ここは僕の部屋なんだけど」と肩を竦める。ルークが動くより先に気の利くアルブスがドレッサーから椅子を持ってきてベッドの傍に置いた。璃久はベッドに腰掛ける。
「昨晩の儀式は『延命の儀式』と呼ばれているもので、あの大司教が王にも及ぶ権力を手に入れるきっかけとなったものなんだ」
「ただの吸血鬼の捕食なのに?」
 ルークは苦々しい顔で頷く。
「吸血鬼は人間より体が丈夫だから、死が近い状況でも眷属にすればそこから数年ほど命が延びる」
「数年? 大司教は一年って言ってただろ」
「一年というのは弱った状態の眷属が食事を取らずに正気でいられる大まかなリミットなんだ。空腹に耐えかねて正気を無くせば信徒は疑い始めるでしょ? それを未然に防ぐために、延命するのは一年という期限を最初に設けておくんだよ」
「騙される方も騙される方だけど、大司教は人間の風上にもおけないな」
「この世界は璃久の世界ほど医学が発展していないから、大事な家族が少しでも長く生きられると分かったら、どうしても大司教に、彼の崇める神の奇跡に縋りたくなってしまうんだよ」
 璃久の世界では神に祈っても病も怪我も治らない。だけどこの世界ではそうではなかった。大司教が神の奇跡をでっちあげてしまったせいで、信徒たちは神の存在を心から信じてしまっている。
「敬虔な信徒には神が一年の慈悲を与えて下さると触れ込んで、今にも死にそうな人間を本当に生き長らえさせてしまった。それが何度も続いて噂になって、あっという間に『ジィス教団』は大きくなっていった」
 ここで言う『敬虔な信徒』とはお布施など教団に大金を支援した者の事だろう。そういう人間から優先的に救い、効率的に集金する。
「一年後は?」
「命を還す儀式、『還命の儀式』を行い殺す」
 璃久が露骨に嫌な顔をするとルークの表情に影が差す。自身が儀式の一端を担わされている自覚があるという顔だ。
「……殺される信徒の半分は大聖堂の地下牢に閉じ込められている吸血鬼の餌になる。残り半分は血を抜かれてある魔術に使われる」
 ルークの話を黙って聞いていたアルブスが、突然寒がるように自身の腕を抱いた。視線を下げて床を見つめて耐え忍ぶように目を閉じる。
 アルブスの着ているシャツの襟ぐりから、おぞましい蚯蚓腫れの模様が覗いていた。アルブスは精々十二、三歳の頃に『悪魔の印』を刻まれたせいで、体の成長がその年齢で止まってしまったという事だ。
 璃久の姿を見て震えるアルブスの怯え切った表情が蘇ってくる。大司教の非道な手口に虫唾が走った。
 そして同時に、昨晩の強制的に性的に興奮させられて、よろよろの体で璃久に伸し掛かるルークが思い出された。
 璃久の憐れむような視線にルークが気付き、真っ青な瞳に悲痛の色を湛える。
「前にも言ったけど、僕やアルブスの年齢は見た目の通りではないんだ。あんまり正確な年齢を話すと引かれそうだから秘密だけど、少なくともこの子はもうとっくに成人だよ」
「……そんな事で俺の気が軽くなると思ったか? 大人なら何されたっていいなんて事ないだろ」
「そう、だね。今のは僕が悪かったよ。ごめん」
 焼き印を付けられた時の事か、それとも焼き印を使われた時の事を思い出すのか、縮こまってしまったアルブスをルークが胸に抱き寄せる。主人の胸に顔を押し付けて震える姿は外見年齢相応か、いっそもっと幼いくらいに見える。瑠夏との違いを指摘され「あっちの体に引っ張られたのかも知れないね」と答えたルークの言葉を思い出していた。
「ターナー大司教は『延命の儀式』と『還命の儀式』で人心を掌握しそして吸血鬼を完全に支配下に置いてしまった。この仕組みが出来上がった当時、既に先代の王は老齢で、若く弁の立つ大司教に上手く乗せられてしまった。そうして『ジィス教団』はまんまと国の中枢に入り込み、長い時間をかけて国を蝕んでいった」
 落ち着いたらしいアルブスがルークから離れて恐縮してお辞儀をする。
 ルークはアルブスが離れると、膝の上で両手を祈るように組んで真剣な眼差しを璃久に向けた。
「僕はこの仕組みを壊したいと考えてる」
 パチン、とピースが嵌る音がした。ルークはこの話をするために、数日かけて璃久にこの世界の危うさと、大司教の悪辣さと、そして吸血鬼の窮状を見せてきたのだ。
 思いの外驚きは少なかった。
 良心を痛めて璃久の怒りを甘んじて受け止めようとしたり、怯えるアルブスを痛ましい表情で胸に抱くような男が、璃久と瑠夏の命を使ってまでも璃久をこの世界に呼んだからにはそれ相応の事情があると薄々勘付いていた。
 ――でも。
「俺が協力するかはまた別の話だ」
 ルークの青い目が俄かに大きくなる。少なからずショックを受けている顔だ。
 本当のところは璃久は彼に協力するつもりでいる。吸血鬼たちの窮状をこの目で見て聞かされて、まんまとルークの思惑通り璃久は吸血鬼たちを放っておけなくなっていた。それでも諾々と彼の願いを聞いて協力するのでは、璃久自身が救われないのだ。
 もう、瑠夏からもルークからも解放されたい。それが璃久の出した答えだった。そのためには璃久はルークの全てを知る必要があった。
 疑問を疑問のまま有耶無耶にすれば、また必ずどこかで悩んで思い詰める日が来るという予感がある。そんな日を来させないためには、ルークを知らなくてはならない。そして七年前から続く負の連鎖を断ち切らなくてはならなかった。
 璃久は鏡の向こうで見た五階からの景色に怖じけづいて腰を抜かしてしまった。だとしたら璃久は生きるしかないのだ。
「君はそこまで、僕の事を……」
 見当外れだが、璃久は僅かに口角を上げて皮肉に笑ってみせる。
「恨んでるかって? そうだな、恨んでる」
 ルークは頬を引きつらせ、表情を崩さないように何度も瞬きをするがやがて溜め息をついて肩を落とした。
「どうしても俺に手伝わせたいなら俺に魔術でもなんでも使って強制させればいいだろ」
「出来ないよ。魔術とは本来魔女だけが使える特別な力だから。大司教が使う『悪魔の印』だって偶然の産物で、この世にあってはならない力なんだよ」
「俺を脅す手なんていくらでもあるだろ。でも、どうしてもお前は自分の手を汚したくない。そう言うんだな?」
「僕は……!」
 七年間、瑠夏の死に翻弄され続けて来たせいで、ルークが困れば困るほど胸がすく思いになる。だけど他者を苦しめてまで得る幸福はあまりにもさもしく、虚しい。こんな事では璃久に真の幸福は訪れない。
「お前の隠してる事を全部教えろ。七年前の事、瑠夏の事、お前自身の事」
 もうルークに振り回されるだけの璃久ではない。対等に交渉をして、お互いの利益のために、お前も何かを差し出さなくてはいけないのだと、璃久は遠回しにルークへ告げる。
「全部、洗いざらい俺に吐け。それが、俺が協力する条件だ」
 ルークは暫くの間困惑していた。そんな主人をアルブスが気遣わしげに見上げる。
「……僕にはもう隠している事なんてないけれど、君が訊いた事には全部正直に答えると約束するよ」
 寧ろ何も話していないくせにと責めたかったが堪える。
 ルークと璃久には互いへの信頼がない。今答えを求めすぎて適当な事を言われても、璃久にはその真贋を見定める事が出来ないだろう。交渉には妥協も必要だ。
「分かった。それでいい。契約成立だな」
 ベッドから立ち上がってルークの顔の前に右手を差し出すと、ルークははっとして立ち上がる。ルークは璃久の右手を取った。固く握手を交わす。
 ここから仕切り直しだ。非常識な事ばかりが起きて混乱していた璃久も、随分この世界に毒されてきている。もう元の世界に戻れないのだろうという事を受け入れ始めている。元よりろくな人生を送ってこなかった璃久にとって家族を除けばあの世界に価値などなく、情けない自分を恥じてその家族さえも没交渉になりつつあった事を思えば、今の状況は再スタートを切るにはお誂え向きだった。
 この世界にはもう誰も璃久を「お前のせいだ」と言って責める人間は居ない。見方を変えればこの異世界は、璃久にとって紛れもないチャンスだった。
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