うそつきΩのとりかえ話譚

ちゅうじょう えぬ

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一章

10第四の試験

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 漸く王子に会える。
『礼』の試験を終えた翌朝、トキは居ても立っても居られない気持ちで目が覚めた。あまり眠れなかった気がするのに妙に意識は冴えていて、部屋の中を西に東にぐるぐると回っている自分に気が付いた時、興奮しているのだと分かった。
 四訓のうちの一つであり最後の試験の題目である『相』については一切触れられなかったが、何はともあれ今日はよっぽど気合いを入れてめかしこまなくてはならない。
 朝も早くから曇った鏡と睨み合い、髪型と着付けを念入りに確かめる。
 立て襟の左前の前開きの袍の上から大判の巻き布を袈裟掛けにして腰の辺りで縛り、端が太腿の辺りまで垂れるように長さを調節する。下衣は裾を絞ったズボンの上からブーツを履く。これだけでは少し寒いのでゆったりとした袖のある羽織を身に着けて着替えは終わりだ。全体的に黒を基調としており、差し色は白と緑だ。
 言うまでもなく一張羅なので『義』の試験の日に手洗いしたのだが、盥と洗濯板を貸してくれと下っ端官僚に頼むと驚かれた。というより呆れられた。貧乏人が王子の番になろうなどおこがましい奴め、と顔に書いてあったがなんだかんだ洗い場を教えてくれた。
 そんな訳で連日着っぱなしだが匂いは問題ない。後は何が来ても良いように腹を括っておくだけだ。万が一アルファである事が疑われても困るので、今日は丸薬を二錠飲む事にした。
 そうしてトキが呼ばれたのは何と午後もとっくに過ぎてからだった。朝から入りまくっていた気合いも昼頃には一旦落ち着いてしまい、先日の疲れと寝不足のせいでうとうととしていたところに扉を叩く音がして目が覚めた。
 これまでなら下っ端官僚が呼びに来るか前もって指定の場所に行かなくてはならなかったのだが、今日トキを呼びに来たのは侍女だった。しかも四人全員ではなく一人でついて来いという。それを聞いた瞬間一気に興奮と緊張が戻ってくる。慌てて丸薬を飲んでから部屋を出た。
 いつもと違う空気にそわそわしながら侍女についていき、宮中も奥の奥まで辿り着くと、とある殿舎の前で別の侍女がトキを待っていた。
「お待ちしておりましたトキ様」
 トキ様!?
 待っていた方の侍女に恭しく四角い箱を渡されると、突然自分が偉くなったようで何となく得意な気分になる。王子の番になったら、毎日こんな風に侍女に甲斐甲斐しく世話をされて過ごすのだろうか。悪くはないが想像するとそれはそれで落ち着かない日々になりそうだと思う。
 透かし彫りが施されたやたら瀟洒な赤い扉が開けられる。ギィとも鳴らない建て付けの良い扉の向こうから、たちまち煙たいような匂いが流れ出す。室内には子供が中に入って隠れられそうなほど大きなかなえが置いてあり、それが香炉として使われているらしく蓋になっている部分から煙の筋が天井に向かってもうもうと伸びていた。随分な量のお香を焚いているらしく、伽羅に混じって様々な香木の匂いが噎せ返るほど漂っている。
 何だか妙な雰囲気だ。薄明るい光が衝立の向こうから漏れてくるが灯りが足りておらず、部屋の隅はかなり暗く見える。
「トキ様、中へ」
「いや、いや待ってくれ」
 何で御座いましょう、と慇懃に答えられて少々気後れしつつもここが何なのかを訊ねる。
「王子の寝所に御座います」
「しんじょ……寝所!?」
 思いもよらない場所に連れてこられて慌てふためき部屋を出るべきかと混乱する。愕然とするトキに侍女が困ったようにしていると、衝立の向こうから「こちらへ」と声が掛かった。男の声、王子本人だ。
 王子自ら呼ばれてしまってはトキに断る事は出来ない。役目を終えた侍女はそそくさと撤退して外へ通じる扉がきっちりと閉じられた。
「トキ・ヒキツ、ですね?」
「は、はい」
「そう緊張しないで下さい。取って食う訳ではありませんから」
 微笑を帯びた柔和な声音のおかげでトキの混乱が収まっていく。平静が戻ってくるとその口調と声には覚えがあった。
「あんたは……!」
 恐る恐る覗いた衝立の向こうには、あの日、番候補戦に参加しそびれて役所の前で途方に暮れていたトキを助けてくれた青年が、寝衣姿で待っていた。

「お、王子!?」
「はい、王子です」
 にっこりと微笑まれてドキッとする。どちらかと言わず悪い方の意味で。彼と出会ったあの日の自分の態度を振り返れば最悪だった。相手の身分を知らなかったとは言えあまりにも気安く接してしまった事を後悔する。
 トキはその場で素早く叩頭する。手と額を床に押し付け文字通り平身低頭、心からの感謝と謝罪を体で表現するしかない。
「あ、あのっ、あの時はありがとうございました! おかげで候補戦にも参加出来てそれで、ちょっと俺、失礼な態度だったかなって」
「トキ、畏まらないで下さい。自然な姿のままのあなたを僕は気に入っています」
 顔を上げてと優しく言われればその通りにしない訳にもいかず、首を切られる思いで頭を持ち上げる。
 見知った顔が笑みを作ってトキを見下ろしていた。
 見知った顔。そうだ、俺はこの人をもう何度も見ている。
 薄紅の髪と目、同い年にしては細身の青年は、試験の間中、付け髭をしてみたり仮面をつけてみたりしてはトンチキな変装を試みていたあの青年に『そっくり』だった。
 ――俺と俺の『兄弟』について二度と詮索するでない。
 青年の言葉を思い出して、トキはもうほとんど確信していた。
 そうかそういう事だったのだ。目の前で微笑む青年と仮面の青年とは『双子』の兄弟だったのだ。
 変装しなくてはならない事情を深く納得する。
 しかしそうだとして目の前の青年が王子だというなら、もう一人の紅梅色の髪の青年は何になるのだろう。王子が二人居るという話を聞いた事はない。
 トキの疑問を知らない王子は、穏やかな笑みを湛えてこの状況を説明する。
「あなたがここに呼ばれた理由は『相』の試験のためです」
「『相』の? それって」
 王子はトキが侍女に渡された四角い箱を指差す。中を見ろという意味のようだ。
 さほど大きくない箱は見たところ装飾品や櫛などを入れておく小間物入れといった感じだ。蓋と容器を蝶番で繋げたその箱は四隅に金属の留め具がしてある。箱だけでも売ればいくらかになるような細工が施されており、トキは慎重に蓋を開けた。
 中には薬包のようなものと、べっ甲で作られた小さな像というか棒というか何だか分からない物の二つが入っていた。
「『相』とは、組となる事。転じて番の事です。アルファである王族には必ず番が必要です。番の無い王は子孫に恵まれず、その多くが人生の隘路に迷い覇の道をゆく者、即ち覇王となって世に混乱を齎しました」
 箱の中からべっ甲製の物体を取り出し王子は続ける。一方でトキは頭の中で「前に会った時はベータな気がしたけど」という事をちらりと考えたが、王子の静かに気迫の籠った雰囲気に圧倒されてすぐに忘れていった。
「アルファにとって番は置き石のようなもの。或いは道を違えそうになった時にその手を引いて導いてくれるものなのです」
 見てご覧というように王子は手にしたものを目の高さまで持ち上げる。ちょうど手に収まる大きさで括れをつけてあるそれを、王子の指がつ、つ、と下から上に撫で上げた。その仕草は妙に色っぽい。
「僕はどちらでも構いません。トキが望むようにしましょう。もちろん、番となって子を作る時には僕が『上』にならなくてはなりませんが」
 べっ甲の括れに人差し指を引っ掛けたかと思えば丸くなった先端を手のひらで捏ねるようにする。その手付きに腰の辺りがぞわりとした事で、漸く話の趣旨を理解した。ついでにそのべっ甲の使い道にも心当たりが浮かんでくる。というか形がもはやそれそのものをしている事に今更気が付いた。
 ここが寝所で、事はアルファとオメガの逢瀬ときたら、やる事は一つ。
「待っ、待ってくれ!!」
「待て、ヒオ!!」
 えっ? という声が自分のものと同時にもう一つ重なって、トキは横を向く。
 部屋の横には玉がたくさん連なった暖簾が掛けられており、更に暖簾の奥には紗が掛けられ奥が見えないようにされていた。まさかそこに空間があるとは想像さえしておらず、紗を捲くって勢いよく現れた男の姿に今度こそ「彼の事を知っている」という感覚が強く働き思わず叫んだ。
「あんたは!!」
 紅梅の、付け髭の、仮面の、青年。そっくりな顔が二つ、トキの正面と横に揃い、トキはごくりと生唾を飲み込む。
「……『双子』」
 思わず呟くと、警戒するような視線を向けられて、慌てて落ち着けという風に両手を開いて顔の前に出す。
「待ってくれ分かってる。これ以上触れない。誰にも言わない。俺の妹も双子だ、世間の逆風はよく分かる」
 トキの妹が双子で生まれたのは獬の邑では周知の事だが、邑長はそれが良からぬ種になりはしないかと怯えて徹底して邑の中だけの事にしようとしている。妹たちはその命を保証される代わりに決して邑の外に出てはならない事になっていた。
 トキは『双子』の生きにくさをよく知っている。だからと言って彼らの役に立つような事が出来る訳ではないが、双子の事実を隠さなくてはならない事情は普通の人間よりもよく分かっているつもりだ。
 トキの誠意が伝わったのだろうか、二人から緊張や警戒のようなピリピリした空気が消えていく。それから物腰が丁寧な方の青年が「彼になら」と呟いたがトキにはちゃんと聞き取れなかった。
 緊迫していた雰囲気は和らいで、「はぁ」と少々わざとらしく溜め息を吐いたのは物腰の柔らかい方。
「ヒヨク、出て来ない約束で同じ部屋に居る話だったでしょう?」
 青年は呆れている。隠した空間から片割れが飛び出してきたのは段取りと違っていたようだ。
 紗から出てきたヒヨクと呼ばれた青年は「我慢ならんかった」と答え、改めるようにトキの正面に並んだ。
 やはり、似ている。細かな作りは違うが、普通の兄弟という言い訳は通用しないほど二人はそっくりな顔立ち、体付きをしていた。
 最も似ていないのは目だ。ヒヨクは目尻がツンと上がっているのに対し、柔和な方の青年ヒオは寧ろやや下がっている。目という最も視線が集中しやすい部位が似ていないせいか、こんな風に並ばれるとトキの妹ほどには双子という感じがしない。
「えっと、それで、二人はどっちが王子、なんだ……?」
「どちらも」
 では実はセイシンには王子が二人いたという事かと考えたが、トキの想像した『王子』とは事情が違っていた。
「僕たちは己の都合の良い時だけ王子をしてきました。体が虚弱な僕はあまり外に出られなかったので外の事はヒヨクが、中の事は僕ヒオが務めています」
「我らは二人で一人の『セイシンの王子』なのだ」
「二人で、一人の……」
 本当は、二人居るのに?
 つまりそれが何を表すのか、トキの頭の中ではっきりと形になるよりも先に「さて」とヒオが場を仕切り直すような声を出した。
 ヒオはヒヨクの肩を押して彼をまた紗の方へと追いやろうとする。そしてトキを振り返って、男の一物を模したべっ甲の物体を両手で持ち顔の横に添えてヒオが微笑んだ。
「ですから今日は、僕の出番。中の務めである、『相』を始めなくては」
「なっ!?」
 ヒオの印象が親切な青年から妖艶な青年へと一変してトキはたじろぐ。まさかヒオにそんな趣味があったとは、人は見掛けによらないものだ。
「何だかあまり乗り気ではないようですね? もしや、僕ではなくヒヨクをお望みですか?」
「えっ!?」
「ヒオ!!」
 ヒヨクと二人で真っ赤になって「そうじゃない」「少し落ち着け」と必死になってヒオを止める。予想もしない提案に混乱する二人の一方で、ヒオは肩を揺すられながら楽し気に笑っている。
「どうやら僕は邪魔者のようですね。他の候補者の方々の事もありますし、トキさんの事は任せて僕は別の部屋で『相』の試験官を務めるとしましょう」
「ま、待てヒオ! 勝手に決めるでない!」
 ヒヨクの制止も虚しくヒオは礼儀正しくお辞儀をして二人の前から去っていく。衝立の横を通り過ぎ、くゆるお香の煙の向こうに赤髪姿が消えていく。
 ヒオを止めようと伸ばしたヒヨクの手は虚しく空を掻き、何も掴めぬまま体の横に下ろされる。ヒヨクは鉄で出来た人形のようにカチコチになってトキを振り返った。
「ヒ、ヒオの言った事は気にするな。本来『相』の試験などあってないようなもので――」
 ヒヨクが髪の色にも負けないのではないかと思うほど頬を真っ赤にして何か言っていたが、トキの耳にはほとんど届いていなかった。
 甘い匂いがする。
 ヒヨクが紗の向こうから出て来た時からその匂いがし始めていた。ヒヨクと二人きりになったと意識した瞬間から、匂いがトキの意識の大部分を専有し始めていて、匂いの欠片を必死に拾おうとしている自分が居るのを冷静な部分が俯瞰している。
 その僅かに残った理性は、嗅覚が麻痺しそうなほど大量のお香が焚かれている理由を理解していた。
 この匂いが何かをトキは知っている。
「お、おい、トキ」
 匂いの元を辿っていくとヒヨクに辿り着く。花のような強く甘い匂い。記憶の中で燻っていた匂いの正体は紅梅の花で、それに似た香りにヒヨク自身の人の匂い、肌の匂いが混じっている。
 もっと嗅ぎたい。襟に指を引っかけて、横に広げて露わになった首筋に鼻を寄せる。不思議な事に相手は人間だというのに美味しそうだという感情が湧いてくる。これをもっと味わいたい――。
「トキ!!」
 ハッ、と意識が鮮明になる。目の前にうっすら染まったヒヨクのうなじが迫っており、そこをヒヨクが庇うように自身の手で覆っていた。
 心臓が痛いくらい鳴っていて、混乱する。自分の本能と、ヒヨクの取った行動に、思考は高速で回転するも速すぎて空回っていく。
「俺、薬飲んでて、こんな、いや……何で、俺興奮して……?」
 ぼんやりと、邑長から貰った丸薬の効果に興奮作用があると念押しされた事を思い出した。あの丸薬を、今日のトキは二錠も飲んでいる。いつもの四倍だ。アルファだと悟られないよう取った行動が裏目に出てしまっていた。
 なるほどこれが下手に市場に回せない理由。頭がくらくらするほどの興奮を身をもって体感して、言いつけを守らず丸薬を多く使った事を後悔する。しかしそういうまともな思考はすぐにまた目の前の状況によって起こる興奮に浚われていってしまう。
 トキの視線からヒヨクのうなじと、染まった頬が見える。それを見るとどうしても噛みたいという衝動が湧きおこる。
 おかしい。そうおかしいのだ。匂いを誤魔化すほどの焚き過ぎたお香やうなじを庇うヒヨクの行動はおかしい。興奮するだけならまだしも『噛みたい』と思うのはおかしい。だって王子はアルファのはずだ。しかしこの甘い匂いは発情期のオメガの匂いに間違いなかった。
「あんた、オメガ、だったのか」
 勢いよくトキを振り返ったヒヨクの瞳は潤んでいた。泣いているのではない、発情期で興奮しているのだ。ぐらりと思考が歪んで性欲に溺れていく。
 噛みたい。
「トキ」
 噛みたい。噛みたい。噛みたい――。
 ガツッ、と歯と硬い物がぶつかった。骨だ。トキが噛んだのは自分の左手で、親指の付け根の辺りから血があふれ出してくる。
「トキ!!」
 興奮しすぎているのか視界が揺れて立っていられなくなると、ヒヨクがトキの体を支えて寝台に座らせてくれる。手をついた拍子に血で寝台を汚してしまったが、「気にするな」とヒヨクが先んじてトキを気遣ってくれる。
 痛みのおかげで興奮は少し落ち着いていた。ふわふわする頭で今の状況を必死に考える。
 王族が双子で、しかも片方はオメガで、そりゃあ大変な事だ。ヒオの方からもアルファの匂いはしなかったので、双子のどちらもアルファではないらしい。では、いよいよを持ってこの試験の意味が分からなくなる。
 そうだ、試験だ。
「なぁ、試験は? 番はどうなる?」
「そんなもの」
「俺にとっては、大事だ。金が、金が要る」
 王子を相手にろくでもない事を言っていると思ったが、今にも理性が焼き切れそうになっているせいか一度口に出してしまうと歯止めが利かなかった。
「邑が貧しくて、家も結構限界で。試験、『相』の試験はどうなる?」
 試験、試験とトキが繰り返し訊ねるとヒヨクは苦い顔をした。
「……そなたには悪いが、試験は――」
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