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ほどほどではない情報
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「ラガスから誘ってくれるのは、結構珍しんじゃないか」
「かもしれませんね」
今回も無事に地下遺跡の探索が終了。
そして街に戻って来てから三日後、同じく地下遺跡から戻って来たエスエールさんにコンタクトを取り、現在一緒に料理店の個室にいる。
「それにしても、奢ってくれるなんて……どうしたんだ?」
……申し訳ないっていうお気持ち、としか言えないな。
「今回の探索で、少しやらかしたことがありまして」
「へぇ~~~。それもまた珍しいって感じだな」
「そうですか?」
「おぅ。お前らは……偶にやらかしてしまいそうな雰囲気はあるけど、でも結局なんとかしそうって信頼感もあるからな」
うぐっ……信頼を裏切ってしまって、本当に申し訳ない。
「すいません」
「いやいや、別に謝る必要はねぇよ。失敗なんてよくあることだ。それに、ラガスたちは並外れた戦闘力は持ってるけど、まだまだハンターとしての探索歴は短いだろ。なら、本当に仕方ねぇってやつだ」
「……お気遣い、ありがとうございます。それで、俺たちがやらかしてしまった事なんですけど、探索してる道中で、コボルトの群れに遭遇したんですよ」
「コボルトの群れか……地下遺跡を探索してると、時々遭遇するよな。それで、Bランクの上位種個体でもいたのか?」
「はい。俺たちが遭遇した群れに、アサルカコボルトという個体がいました」
「ん? アサルカコボルト、って言ったか?」
「はい」
「アサルトコボルト、じゃなくか」
「そうです。アサルトコボルトではなく、アサルカコボルトです」
どうやら、エスエールさんたちもアサルカコボルトって名前の上位種コボルトは知ってるんだな。
「初めて聞くコボルトの上位種だな。強かったのか?」
「弱くはなかったです。ただ、超集中して戦っていたセルシアが切り札を使わず、戦況的に……七対三で有利な状況に持っていくことが出来ました」
「なるほど。うちのレグティスたちでは対応が難しいレベルの上位種ということだな」
「……そうなりますね」
正直、あのエルダーリッチに勝利したレグティスたちならと思えなくはないけど、あの嫌味ったらしい? 性格を持ってるのを考えると、エスエールさんの言う通り対応が難しい相手な気がする。
「で、そのアサルカコボルトなんですが、セルシアの斬撃によって片腕が半分ほど斬り裂かれると、後方に大きく跳躍しました。俺たちは最初、何かしらの攻撃を行う為に距離を取ったのだと思いました」
「……そのまま逃げた、ということか」
「はい、その通りです」
「ふぅーーーーー……それは、確かに知っておいて損はない情報だな」
「そう言ってもらえると幸いです。ですが、個人的にはここからが重要な情報だと思っています」
「おいおい、これからくる飯を楽しく食べられるぐらいの内容にしてくれよ」
それは解りかねる。
というか……うん、多分無理じゃないかな。
「……アサルカコボルトはセルシアや俺たちが放つ遠距離攻撃を躱しながら、ある位置で止まりました。そして次の瞬間、アサルカコボルトの姿が消えました」
「っ!!!??? 消えた……消えた? ………………そうか、自ら転移トラップを発動したのか」
「はい。まるで、元々その位置に転移トラップがあると解っている様な動きで、確信を持って止まりました」
「…………はぁ~~~~~~~。ラガス~~、ほどほどの内容にしてくれって言ったじゃないか~~」
「すいません。それと、これは名前にしか意識がいってなかったので断言は出来ませんが、アサルカコボルトは鑑定のスキルを持っている可能性があります」
現時点で解ってる情報は、全て伝えとかないといけない。
既に……エスエールさんの口から若干魂が抜けかけそうになっていたとしても。
「かもしれませんね」
今回も無事に地下遺跡の探索が終了。
そして街に戻って来てから三日後、同じく地下遺跡から戻って来たエスエールさんにコンタクトを取り、現在一緒に料理店の個室にいる。
「それにしても、奢ってくれるなんて……どうしたんだ?」
……申し訳ないっていうお気持ち、としか言えないな。
「今回の探索で、少しやらかしたことがありまして」
「へぇ~~~。それもまた珍しいって感じだな」
「そうですか?」
「おぅ。お前らは……偶にやらかしてしまいそうな雰囲気はあるけど、でも結局なんとかしそうって信頼感もあるからな」
うぐっ……信頼を裏切ってしまって、本当に申し訳ない。
「すいません」
「いやいや、別に謝る必要はねぇよ。失敗なんてよくあることだ。それに、ラガスたちは並外れた戦闘力は持ってるけど、まだまだハンターとしての探索歴は短いだろ。なら、本当に仕方ねぇってやつだ」
「……お気遣い、ありがとうございます。それで、俺たちがやらかしてしまった事なんですけど、探索してる道中で、コボルトの群れに遭遇したんですよ」
「コボルトの群れか……地下遺跡を探索してると、時々遭遇するよな。それで、Bランクの上位種個体でもいたのか?」
「はい。俺たちが遭遇した群れに、アサルカコボルトという個体がいました」
「ん? アサルカコボルト、って言ったか?」
「はい」
「アサルトコボルト、じゃなくか」
「そうです。アサルトコボルトではなく、アサルカコボルトです」
どうやら、エスエールさんたちもアサルカコボルトって名前の上位種コボルトは知ってるんだな。
「初めて聞くコボルトの上位種だな。強かったのか?」
「弱くはなかったです。ただ、超集中して戦っていたセルシアが切り札を使わず、戦況的に……七対三で有利な状況に持っていくことが出来ました」
「なるほど。うちのレグティスたちでは対応が難しいレベルの上位種ということだな」
「……そうなりますね」
正直、あのエルダーリッチに勝利したレグティスたちならと思えなくはないけど、あの嫌味ったらしい? 性格を持ってるのを考えると、エスエールさんの言う通り対応が難しい相手な気がする。
「で、そのアサルカコボルトなんですが、セルシアの斬撃によって片腕が半分ほど斬り裂かれると、後方に大きく跳躍しました。俺たちは最初、何かしらの攻撃を行う為に距離を取ったのだと思いました」
「……そのまま逃げた、ということか」
「はい、その通りです」
「ふぅーーーーー……それは、確かに知っておいて損はない情報だな」
「そう言ってもらえると幸いです。ですが、個人的にはここからが重要な情報だと思っています」
「おいおい、これからくる飯を楽しく食べられるぐらいの内容にしてくれよ」
それは解りかねる。
というか……うん、多分無理じゃないかな。
「……アサルカコボルトはセルシアや俺たちが放つ遠距離攻撃を躱しながら、ある位置で止まりました。そして次の瞬間、アサルカコボルトの姿が消えました」
「っ!!!??? 消えた……消えた? ………………そうか、自ら転移トラップを発動したのか」
「はい。まるで、元々その位置に転移トラップがあると解っている様な動きで、確信を持って止まりました」
「…………はぁ~~~~~~~。ラガス~~、ほどほどの内容にしてくれって言ったじゃないか~~」
「すいません。それと、これは名前にしか意識がいってなかったので断言は出来ませんが、アサルカコボルトは鑑定のスキルを持っている可能性があります」
現時点で解ってる情報は、全て伝えとかないといけない。
既に……エスエールさんの口から若干魂が抜けかけそうになっていたとしても。
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