891 / 950
ますます解らない
しおりを挟む
「ここが何階なのか知れたら良いんだが…………まぁ、無理だよな」
狼竜眼の鑑定効果を使ってそこら辺の壁などを調べてみたが、何階なのかといった情報は得られなかった。
「バットエコロケーションも使ってみるか」
獣魔法、バットエコロケーションを使って調べて階層の形などを調べてみるも……周辺の構造とかはある程度把握出来たけど、さすがに地下遺跡全体の構造までは解らない。
「…………セルシア。どうした方が良いと思う? ここから動かないというのもありだ」
ルーフェイスがいるから、俺たちの匂いを辿ってここまで辿り着くことは出来なくはない筈だ。
山とかで遭難した際、その場から動かない方が良いって言うしな…………だったよな?
もう十数年前の記憶だから、あんまり自信無いけど、間違ってはないはず。
「逆に、動いて上に向かう階段を調べて登ってくのもありだ」
確かに二人だけで行動するのもリスクは高いけど、ぶっちゃけそれは傍にルーフェイスがいないという点を考えれば、結局野営の際には危険が伴う。
地下遺跡の大きさが完全に把握出来てない以上、メリルたちが一日以内に俺たちを見つけてくれるとは限らない。
「……走ると、危険、だから。ゆっくり、ゆっくり移動、するのが良いと、思う」
「ふふ、そうだな。どこにクソ面倒なトラップがあるか解らないからな」
狼竜眼の鑑定を使い続ければ一応見つけられないこともないが、ずっと使い続けていると、奇襲を仕掛けられた際、対応が難しい。
さて、それじゃあもう一回バットエコロケーションを使っておくか。
「…………………………セルシア。ここは、俺たちが思ってる以上に、凄いところだな」
「? そんなに、凄い、の?」
「あぁ……とりあえず、上の階層に続く階段が見つかった。あっちだ」
さっきは適当にバットエコロケーションを使ったが、今回本気で使ってみると……現在俺たちがいる階が、バカみたいに広い場所だってことが解った。
さすがにダンジョンの階層には劣ると思うが、それでも驚くのは無茶な注文だと思ってしまうほど広い。
あと、部屋の広さ的に……大広間? みたいな部屋もあった。
この地下遺跡、もしかしたら……巨大な巨大な城、なのか?
だとしたら、あまりにも広く、大き過ぎる。
というか、仮に本当に城だとしたら、なんでこの遺跡の地上は未開拓地なんだ?
「………………」
「ラガス。眉間に、シワが、寄ってる。考え、事?」
「っ、まぁ……ちょっとな」
「どんな、事?」
「…………セルシアは、この地下遺跡が王都にある王城の何倍……下手したら数十倍の大きさがあるって言ったら、信じるか?」
「王城、の、数十倍……数十倍………………?????」
うん、そういう顔になるよな。
ぶっちゃけ、俺も何言ってんだって思う。
そんな遺跡があるなんて話、俺も聞いたことがない。
でも……前世では、海の都、アトランティスがあるなんて話があった。
何百年、何千年と経てば、地殻変動? とか起きて、大きな大きな街が地中に呑まれてしまう可能性は、ゼロではないのかもしれない。
「…………ラガス。ここ、何階、だっけ」
「それが解らなくて困ってるんだよ」
「そうだった、ね………………やっぱり、ここ……ダンジョン?」
転移トラップまである事を考えれば、ダンジョンと思わなくないけど……でも、そうか。元々バカデカい王城? なら、なんでその中にモンスターがって話だよな。
「……でもさ、セルシア。残念なことに、宝箱がないんだぜ」
「それは、確かに、残念」
「だろ。それに、ボス部屋にボスモンスターもいないんだ」
「ん~~~~……よく、解らないね」
結局のところ、そうだよな~~~。
なんか、知れば知るほど、どういう場所なのか知りたくなるんだけど……考えても考えても、どういう場所なのか解らない。
これ以上考え過ぎたら頭痛くなりそうだし、一旦考えるのは止めるか…………ノーエンカウントで上に上がれなさそうだしな。
狼竜眼の鑑定効果を使ってそこら辺の壁などを調べてみたが、何階なのかといった情報は得られなかった。
「バットエコロケーションも使ってみるか」
獣魔法、バットエコロケーションを使って調べて階層の形などを調べてみるも……周辺の構造とかはある程度把握出来たけど、さすがに地下遺跡全体の構造までは解らない。
「…………セルシア。どうした方が良いと思う? ここから動かないというのもありだ」
ルーフェイスがいるから、俺たちの匂いを辿ってここまで辿り着くことは出来なくはない筈だ。
山とかで遭難した際、その場から動かない方が良いって言うしな…………だったよな?
もう十数年前の記憶だから、あんまり自信無いけど、間違ってはないはず。
「逆に、動いて上に向かう階段を調べて登ってくのもありだ」
確かに二人だけで行動するのもリスクは高いけど、ぶっちゃけそれは傍にルーフェイスがいないという点を考えれば、結局野営の際には危険が伴う。
地下遺跡の大きさが完全に把握出来てない以上、メリルたちが一日以内に俺たちを見つけてくれるとは限らない。
「……走ると、危険、だから。ゆっくり、ゆっくり移動、するのが良いと、思う」
「ふふ、そうだな。どこにクソ面倒なトラップがあるか解らないからな」
狼竜眼の鑑定を使い続ければ一応見つけられないこともないが、ずっと使い続けていると、奇襲を仕掛けられた際、対応が難しい。
さて、それじゃあもう一回バットエコロケーションを使っておくか。
「…………………………セルシア。ここは、俺たちが思ってる以上に、凄いところだな」
「? そんなに、凄い、の?」
「あぁ……とりあえず、上の階層に続く階段が見つかった。あっちだ」
さっきは適当にバットエコロケーションを使ったが、今回本気で使ってみると……現在俺たちがいる階が、バカみたいに広い場所だってことが解った。
さすがにダンジョンの階層には劣ると思うが、それでも驚くのは無茶な注文だと思ってしまうほど広い。
あと、部屋の広さ的に……大広間? みたいな部屋もあった。
この地下遺跡、もしかしたら……巨大な巨大な城、なのか?
だとしたら、あまりにも広く、大き過ぎる。
というか、仮に本当に城だとしたら、なんでこの遺跡の地上は未開拓地なんだ?
「………………」
「ラガス。眉間に、シワが、寄ってる。考え、事?」
「っ、まぁ……ちょっとな」
「どんな、事?」
「…………セルシアは、この地下遺跡が王都にある王城の何倍……下手したら数十倍の大きさがあるって言ったら、信じるか?」
「王城、の、数十倍……数十倍………………?????」
うん、そういう顔になるよな。
ぶっちゃけ、俺も何言ってんだって思う。
そんな遺跡があるなんて話、俺も聞いたことがない。
でも……前世では、海の都、アトランティスがあるなんて話があった。
何百年、何千年と経てば、地殻変動? とか起きて、大きな大きな街が地中に呑まれてしまう可能性は、ゼロではないのかもしれない。
「…………ラガス。ここ、何階、だっけ」
「それが解らなくて困ってるんだよ」
「そうだった、ね………………やっぱり、ここ……ダンジョン?」
転移トラップまである事を考えれば、ダンジョンと思わなくないけど……でも、そうか。元々バカデカい王城? なら、なんでその中にモンスターがって話だよな。
「……でもさ、セルシア。残念なことに、宝箱がないんだぜ」
「それは、確かに、残念」
「だろ。それに、ボス部屋にボスモンスターもいないんだ」
「ん~~~~……よく、解らないね」
結局のところ、そうだよな~~~。
なんか、知れば知るほど、どういう場所なのか知りたくなるんだけど……考えても考えても、どういう場所なのか解らない。
これ以上考え過ぎたら頭痛くなりそうだし、一旦考えるのは止めるか…………ノーエンカウントで上に上がれなさそうだしな。
152
お気に入りに追加
3,491
あなたにおすすめの小説
私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
ドアマットヒロインはごめん被るので、元凶を蹴落とすことにした
月白ヤトヒコ
ファンタジー
お母様が亡くなった。
それから程なくして――――
お父様が屋敷に見知らぬ母子を連れて来た。
「はじめまして! あなたが、あたしのおねえちゃんになるの?」
にっこりとわたくしを見やるその瞳と髪は、お父様とそっくりな色をしている。
「わ~、おねえちゃんキレイなブローチしてるのね! いいなぁ」
そう、新しい妹? が、言った瞬間・・・
頭の中を、凄まじい情報が巡った。
これ、なんでも奪って行く異母妹と家族に虐げられるドアマット主人公の話じゃね?
ドアマットヒロイン……物語の主人公としての、奪われる人生の、最初の一手。
だから、わたしは・・・よし、とりあえず馬鹿なことを言い出したこのアホをぶん殴っておこう。
ドアマットヒロインはごめん被るので、これからビシバシ躾けてやるか。
ついでに、「政略に使うための駒として娘を必要とし、そのついでに母親を、娘の世話係としてただで扱き使える女として連れて来たものかと」
そう言って、ヒロインのクズ親父と異母妹の母親との間に亀裂を入れることにする。
フハハハハハハハ! これで、異母妹の母親とこの男が仲良くわたしを虐げることはないだろう。ドアマットフラグを一つ折ってやったわっ!
うん? ドアマットヒロインを拾って溺愛するヒーローはどうなったかって?
そんなの知らん。
設定はふわっと。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
パーティー会場で婚約破棄するなんて、物語の中だけだと思います
みこと
ファンタジー
「マルティーナ!貴様はルシア・エレーロ男爵令嬢に悪質な虐めをしていたな。そのような者は俺の妃として相応しくない。よって貴様との婚約の破棄そして、ルシアとの婚約をここに宣言する!!」
ここ、魔術学院の創立記念パーティーの最中、壇上から声高らかに宣言したのは、ベルナルド・アルガンデ。ここ、アルガンデ王国の王太子だ。
何故かふわふわピンク髪の女性がベルナルド王太子にぶら下がって、大きな胸を押し付けている。
私、マルティーナはフローレス侯爵家の次女。残念ながらこのベルナルド王太子の婚約者である。
パーティー会場で婚約破棄って、物語の中だけだと思っていたらこのザマです。
設定はゆるいです。色々とご容赦お願い致しますm(*_ _)m
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
殿下から婚約破棄されたけど痛くも痒くもなかった令嬢の話
ルジェ*
ファンタジー
婚約者である第二王子レオナルドの卒業記念パーティーで突然婚約破棄を突きつけられたレティシア・デ・シルエラ。同様に婚約破棄を告げられるレオナルドの側近達の婚約者達。皆唖然とする中、レオナルドは彼の隣に立つ平民ながらも稀有な魔法属性を持つセシリア・ビオレータにその場でプロポーズしてしまうが───
「は?ふざけんなよ。」
これは不運な彼女達が、レオナルド達に逆転勝利するお話。
********
「冒険がしたいので殿下とは結婚しません!」の元になった物です。メモの中で眠っていたのを見つけたのでこれも投稿します。R15は保険です。プロトタイプなので深掘りとか全くなくゆるゆる設定で雑に進んで行きます。ほぼ書きたいところだけ書いたような状態です。細かいことは気にしない方は宜しければ覗いてみてやってください!
*2023/11/22 ファンタジー1位…⁉︎皆様ありがとうございます!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる