890 / 989
やはり似ている
しおりを挟む
「いやぁ~~~、さすが……甲殻昆虫、だっけ? 結構堅かったな!!」
十分以内にソルジャーアントを全滅させることに成功。
その間、シュラは本当に素手のみでソルジャーアントを叩き潰し続けた。
「素直に大剣を使えば良いものを」
「別に良いじゃねぇか。どちらにしろ、完璧にぶっ殺すには頭をぶっ潰すだけじゃたりねぇんだからよ」
「……そうですね」
あら、これ以上文句は言わないんだな。
まぁシュラも鬼火こそ使わなかったけど、一発一発結構本気で叩き込んでたから、それならって思ったのか?
「あっ、もしかしたらこの前話してたハンターたち、このソルジャーアントたちに殺されたのかもしれないっすね」
「なんでだ?」
「強くても、一体だけなら……レグティスたちぐらい戦えるなら、逃げることは出来そうじゃないっすか。最悪、一人か二人は逃げられると思うんすよ」
確かに……そうだな。
実際に逃走という選択肢を取るか、仲間を見捨てて逃げるという選択肢を取るから、その人たち次第だろうけど……Bランククラスのモンスターが一体だけなら、不可能ではないな。
「けど、このソルジャーアントたちみたいに、そこそこ強いくせに、ガッツリ集団で行動してる個体なら、まず逃げられないと思うんすよ」
「……相当脚に自信があるハンターじゃないと、確かに無理かもな」
毒液や酸液を吐かない変わりに、ソルジャーアントは他のCランクアントモンスターと比べて、身体能力が高い。
体力は無尽蔵だし……仮に逃げ切れたとしても、死角から別のモンスターに狙われる可能性もありそうだ。
「これも、ギルドに報告しておいた方が良さそうですね」
「だな。ソルジャーアントが数十体規模で行動してるってことを知れば、腕に覚えがあるルーキーたちも挑まなくなりそうだ」
「……アリが、いれば。多分、女王、も、いる」
「うわぁ~~~~、絶対にいそうだな」
まだ全体が見えてこないほど広い地下遺跡の規模を考えると、寧ろいると考えるのが自然か。
「とりあえず、解体を済ませてしまいましょう」
「だな」
数は多いが、今回はセルシアも頑張って参加してくれる。
…………とはいえ、やっぱり虫系モンスターの中はまた独特な匂いがするな。
それでも躊躇うことなく解体するけど…………こうして平気でモンスターの解体をしてると、改めてこの世界に染まったなって感じるな。
数日後、俺は改めて地下遺跡はダンジョンに似ているなと感じさせられた。
何故なら…………セルシアと二人だけで、現在何階層にいるか解らない場所に飛ばされたから。
「ごめん、ね」
「いや、仕方ないよ」
昼食を食べ終えて探索を再開してから、リビングデッドグラディエーターと遭遇した。
Bランクのモンスターであり、ロングソードを装備してることから、これまたシュラやセルシアが戦り応えを感じるモンスター。
ただ……なんとその数、合計十体。
ちょっと予想外の数だった。
とはいえ、全員で戦えば問題無いだろうと思ってたけど……うっかりセルシアが転移トラップを踏んでしまった。
慌てて俺が飛び込んだら、なんとか俺も一緒に転移されたので事なきを…………事なきを得た、かな?
「でも、先に、ルーフェイスが、教えて、くれてたの、に」
「大丈夫だって。それに、仕方ないって言っただろ。ほぼ同時にリビングデッドグラディエーター二体を相手にしてたら、そこら辺の確認を疎かになってしまうって」
ぶっちゃけ、俺もリビングデッドグラディエーターとの戦闘が始まってから、転移トラップの位置はなんとなくあそこら辺にあるよな? ぐらいにしか把握出来てなかった。
「とりあえず、今は転移されても無事なことを喜ぼうぜ」
「……うん。ありが、とう。ラガス」
「どういたしまして」
とはいえ……さてさて、実際のところどうしようか。
十分以内にソルジャーアントを全滅させることに成功。
その間、シュラは本当に素手のみでソルジャーアントを叩き潰し続けた。
「素直に大剣を使えば良いものを」
「別に良いじゃねぇか。どちらにしろ、完璧にぶっ殺すには頭をぶっ潰すだけじゃたりねぇんだからよ」
「……そうですね」
あら、これ以上文句は言わないんだな。
まぁシュラも鬼火こそ使わなかったけど、一発一発結構本気で叩き込んでたから、それならって思ったのか?
「あっ、もしかしたらこの前話してたハンターたち、このソルジャーアントたちに殺されたのかもしれないっすね」
「なんでだ?」
「強くても、一体だけなら……レグティスたちぐらい戦えるなら、逃げることは出来そうじゃないっすか。最悪、一人か二人は逃げられると思うんすよ」
確かに……そうだな。
実際に逃走という選択肢を取るか、仲間を見捨てて逃げるという選択肢を取るから、その人たち次第だろうけど……Bランククラスのモンスターが一体だけなら、不可能ではないな。
「けど、このソルジャーアントたちみたいに、そこそこ強いくせに、ガッツリ集団で行動してる個体なら、まず逃げられないと思うんすよ」
「……相当脚に自信があるハンターじゃないと、確かに無理かもな」
毒液や酸液を吐かない変わりに、ソルジャーアントは他のCランクアントモンスターと比べて、身体能力が高い。
体力は無尽蔵だし……仮に逃げ切れたとしても、死角から別のモンスターに狙われる可能性もありそうだ。
「これも、ギルドに報告しておいた方が良さそうですね」
「だな。ソルジャーアントが数十体規模で行動してるってことを知れば、腕に覚えがあるルーキーたちも挑まなくなりそうだ」
「……アリが、いれば。多分、女王、も、いる」
「うわぁ~~~~、絶対にいそうだな」
まだ全体が見えてこないほど広い地下遺跡の規模を考えると、寧ろいると考えるのが自然か。
「とりあえず、解体を済ませてしまいましょう」
「だな」
数は多いが、今回はセルシアも頑張って参加してくれる。
…………とはいえ、やっぱり虫系モンスターの中はまた独特な匂いがするな。
それでも躊躇うことなく解体するけど…………こうして平気でモンスターの解体をしてると、改めてこの世界に染まったなって感じるな。
数日後、俺は改めて地下遺跡はダンジョンに似ているなと感じさせられた。
何故なら…………セルシアと二人だけで、現在何階層にいるか解らない場所に飛ばされたから。
「ごめん、ね」
「いや、仕方ないよ」
昼食を食べ終えて探索を再開してから、リビングデッドグラディエーターと遭遇した。
Bランクのモンスターであり、ロングソードを装備してることから、これまたシュラやセルシアが戦り応えを感じるモンスター。
ただ……なんとその数、合計十体。
ちょっと予想外の数だった。
とはいえ、全員で戦えば問題無いだろうと思ってたけど……うっかりセルシアが転移トラップを踏んでしまった。
慌てて俺が飛び込んだら、なんとか俺も一緒に転移されたので事なきを…………事なきを得た、かな?
「でも、先に、ルーフェイスが、教えて、くれてたの、に」
「大丈夫だって。それに、仕方ないって言っただろ。ほぼ同時にリビングデッドグラディエーター二体を相手にしてたら、そこら辺の確認を疎かになってしまうって」
ぶっちゃけ、俺もリビングデッドグラディエーターとの戦闘が始まってから、転移トラップの位置はなんとなくあそこら辺にあるよな? ぐらいにしか把握出来てなかった。
「とりあえず、今は転移されても無事なことを喜ぼうぜ」
「……うん。ありが、とう。ラガス」
「どういたしまして」
とはいえ……さてさて、実際のところどうしようか。
176
お気に入りに追加
3,501
あなたにおすすめの小説
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

傍観している方が面白いのになぁ。
志位斗 茂家波
ファンタジー
「エデワール・ミッシャ令嬢!貴方にはさまざな罪があり、この場での婚約破棄と国外追放を言い渡す!」
とある夜会の中で引き起こされた婚約破棄。
その彼らの様子はまるで……
「茶番というか、喜劇ですね兄さま」
「うん、周囲が皆呆れたような目で見ているからな」
思わず漏らしたその感想は、周囲も一致しているようであった。
これは、そんな馬鹿馬鹿しい婚約破棄現場での、傍観者的な立場で見ていた者たちの語りである。
「帰らずの森のある騒動記」という連載作品に乗っている兄妹でもあります。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる