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他の厄介どころも
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「おぅ、元気にあいつらをしごいてくれてるか?」
「適切な指導は出来てるかと」
レグディスにエスエールさんと話させてほしいと伝えたら、翌日に速攻で連絡をくれた。
個人的には直ぐに対応してくれるのは嬉しいんだけど……そんなに俺を贔屓? しても良いのか?
「それでは、早速本題に入らせてもらいます」
「せっかちだな。まっ、レグディスの奴からザっと話を聞いてるから、気になるっちゃ気になる。ラガス、いったいどんなところから恨みを買ってんだ?」
「恨み……そうですね。一応、恨みにはなるでしょうか」
信用出来る人ということもあって、タコキメラの件をそのまま全て伝えた。
「……なる、ほどな」
苦々しいというか、訊かなきゃ良かったって顔だ。
「悪かったな。そいつは、恨みを買ったとか関係ねぇな」
「いえいえ。個人的に、売られた喧嘩は買ってくスタイルではあるので、多分どこかしらで恨みは買ってます」
「はっはっは!! ルーキーはそんぐらい元気な方が良いってもんだ。にしても、よその国でクソみたいな実験をするったぁ、随分と良い度胸してんな」
本当にあり得ない、って言いたいところだけど、実際に起こってしまった事なので、眼を逸らせない。
「あのクソ学者が勝手に暴走したのか、それともどこかのクソゴミがあのクソ学者と協力していたのか、それとも……って具合で、その時はまだ明確には解っていなかったんですよ」
今でもどこの誰が糸を引いてるのか、国は解っても大まかな相手は解っていなかった。
だが、今回の件で完全にあのクソマッドサイエンティストだけが暴走してた訳じゃないことは解った。
「けど、今日お前らが狙われたことで、確実にそのクソ学者の後ろに誰かが……それなりに大きな組織がいるって確信に至ったわけだな」
「そういう事です」
「…………最悪、戦争になるって事だよな~~」
「ですね。俺たちはその可能性を想定して、カルパに来る前はオルトーという街にあるダンジョン、墓場で仮に多数の人と対峙したらという戦況を想定して探索してました」
「オルトーの墓場っつーと、確かアンデットが大量に出るダンジョンだったな。ちっと気が早過ぎるんじゃないか?」
「用心しておくに越したことはないと思って。それに、良い経験が出来たのは間違いないですから」
割とがっつりBランクのモンスターが現れるし、最下層のボスモンスターはAランクのハイ・ヴァンパイアだから、俺やルーフェイスにとっては本当に良い経験になった。
「そいつもそうだな。用心しておくに越したことはない……それが出来なくて、若い頃何度痛い目にあったか。っと、ちょっと歳より臭かったな。それで、クソ学者と関係があるかもしれない黒づくめの奴は、お前らを殺そうとしてた訳じゃなく、視てたんだ」
「おそらく、視る事が目的だったと思います」
これに関しては俺だけじゃなく、俺たちの中で一番視線とかに敏感なルーフェイスも同じ感想だから、自信を持って断言出来る。
「……つまり、屑連中はラガスたちの戦力を把握しようとしてた、って事か」
「これは個人的な感想ですが、もしかしたら俺たちだけではなく、今……仮に戦争が起こった場合、厄介な存在となる戦闘者たちの戦闘力を視て周ってるのかもしれません」
「はぁ~~~~~~。絶対にあり得ねぇ、って言えねぇのがマジで辛いところだな」
信じてくれるんだ。
ぶっちゃけ、色々と普通じゃないとしても、若造のこんな話、考えるに値しないと思うんだが。
「んだよ、変な顔になってるぞ」
「いや、その……そんなあっさりと可能性として考えてもらえるとは思っていなかったんで」
「俺としては、出来ればその可能性を否定したいさ。けどな、そいういう可能性を真面目に考えられなきゃ、組織のトップなんてやってられねぇんだよ」
それはそうなのかもしれないけど……ふふ、本当になんだかんだで頼りになる人だな。
少し、レグディスたちの気持ちが解るな。
「適切な指導は出来てるかと」
レグディスにエスエールさんと話させてほしいと伝えたら、翌日に速攻で連絡をくれた。
個人的には直ぐに対応してくれるのは嬉しいんだけど……そんなに俺を贔屓? しても良いのか?
「それでは、早速本題に入らせてもらいます」
「せっかちだな。まっ、レグディスの奴からザっと話を聞いてるから、気になるっちゃ気になる。ラガス、いったいどんなところから恨みを買ってんだ?」
「恨み……そうですね。一応、恨みにはなるでしょうか」
信用出来る人ということもあって、タコキメラの件をそのまま全て伝えた。
「……なる、ほどな」
苦々しいというか、訊かなきゃ良かったって顔だ。
「悪かったな。そいつは、恨みを買ったとか関係ねぇな」
「いえいえ。個人的に、売られた喧嘩は買ってくスタイルではあるので、多分どこかしらで恨みは買ってます」
「はっはっは!! ルーキーはそんぐらい元気な方が良いってもんだ。にしても、よその国でクソみたいな実験をするったぁ、随分と良い度胸してんな」
本当にあり得ない、って言いたいところだけど、実際に起こってしまった事なので、眼を逸らせない。
「あのクソ学者が勝手に暴走したのか、それともどこかのクソゴミがあのクソ学者と協力していたのか、それとも……って具合で、その時はまだ明確には解っていなかったんですよ」
今でもどこの誰が糸を引いてるのか、国は解っても大まかな相手は解っていなかった。
だが、今回の件で完全にあのクソマッドサイエンティストだけが暴走してた訳じゃないことは解った。
「けど、今日お前らが狙われたことで、確実にそのクソ学者の後ろに誰かが……それなりに大きな組織がいるって確信に至ったわけだな」
「そういう事です」
「…………最悪、戦争になるって事だよな~~」
「ですね。俺たちはその可能性を想定して、カルパに来る前はオルトーという街にあるダンジョン、墓場で仮に多数の人と対峙したらという戦況を想定して探索してました」
「オルトーの墓場っつーと、確かアンデットが大量に出るダンジョンだったな。ちっと気が早過ぎるんじゃないか?」
「用心しておくに越したことはないと思って。それに、良い経験が出来たのは間違いないですから」
割とがっつりBランクのモンスターが現れるし、最下層のボスモンスターはAランクのハイ・ヴァンパイアだから、俺やルーフェイスにとっては本当に良い経験になった。
「そいつもそうだな。用心しておくに越したことはない……それが出来なくて、若い頃何度痛い目にあったか。っと、ちょっと歳より臭かったな。それで、クソ学者と関係があるかもしれない黒づくめの奴は、お前らを殺そうとしてた訳じゃなく、視てたんだ」
「おそらく、視る事が目的だったと思います」
これに関しては俺だけじゃなく、俺たちの中で一番視線とかに敏感なルーフェイスも同じ感想だから、自信を持って断言出来る。
「……つまり、屑連中はラガスたちの戦力を把握しようとしてた、って事か」
「これは個人的な感想ですが、もしかしたら俺たちだけではなく、今……仮に戦争が起こった場合、厄介な存在となる戦闘者たちの戦闘力を視て周ってるのかもしれません」
「はぁ~~~~~~。絶対にあり得ねぇ、って言えねぇのがマジで辛いところだな」
信じてくれるんだ。
ぶっちゃけ、色々と普通じゃないとしても、若造のこんな話、考えるに値しないと思うんだが。
「んだよ、変な顔になってるぞ」
「いや、その……そんなあっさりと可能性として考えてもらえるとは思っていなかったんで」
「俺としては、出来ればその可能性を否定したいさ。けどな、そいういう可能性を真面目に考えられなきゃ、組織のトップなんてやってられねぇんだよ」
それはそうなのかもしれないけど……ふふ、本当になんだかんだで頼りになる人だな。
少し、レグディスたちの気持ちが解るな。
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