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食って呑んだだけ
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「お前なら、引く手数多だろうな」
「俺を引き入れようとしたら、もれなくセルシアも付いてきますよ。それでも、本当に引き入れたいと思いますか?」
「セルシアって言うと、ラガスのパートナーの嬢ちゃんだよな……あっ、そうか。確か公爵家令嬢だったか」
「忘れてましたか?」
「あぁ、すっかり忘れてた。ちょっと酔いが回ってるな」
本当に微妙な顔を浮かべるエスエールさん。
やっぱり、クランのトップとしてそこは気になる部分なんだな。
「別にセルシアの事を悪く言うつもりはありませんけど、止めといた方が良いですよ」
「それもそうだなぁ……けどラガス、それでも勧誘してくる奴は勧誘してくるぞ」
「公爵家が敵に回る可能性があるとしても、ですか?」
「可能性があるってだけで、確定ではないんだろ」
……そう、だな。
寧ろロウレット公爵様は、ある程度のラインまでは、ハンターなんだから自分たちでなんとかしてみせろ!!! って感じのスタイルかも。
「そうなると、お前たちだけのクランを作っても良いかもな」
「パーティーだけじゃダメなんですか?」
「スカウトと、吸収合併とでは少し差があるからな」
自分たちのクランかぁ……メンバーを増やさないのであれば、別に面倒ではないのか?
「……頭の片隅に置いておきます」
「おう、そうしてくれ。出来れば、そんな事起こって欲しくないが、仮にでっかいクランから無理矢理スカウトされそうになったら、公爵家が動く前にラガス……まず覚え自身が動くだろ」
……ディーザスに関しては、何も知られてない、よな?
「そうですね。個人的には売られた喧嘩? は、とりあえず自力でどうにかしたいかなとは思います。物理的な力じゃどうにもならない部分があるのは解ってますけどね」
怠い嫌がらせとかされたからと言って、嫌がらせしてきた相手を全員殺してたらなぁ……それこそ、血の海が出来上がってしまう。
それを始めたら、組織のトップがどんな人かによると思うけど、とあるラインまで達したら、退くに退けなくなって……うん、最悪の結果しか思い浮かばないな。
一つの懸念が生まれはしたが、とりあえずエスエールさんとの会食は美味い飯も食えて、解った様な感想は言えないけど、美味いワインも呑めて最高だった。
「随分と楽しかったようですね」
宿に戻ってくると、まだ起きてたメリルから半目の状態でそんな事を言われた。
「お、おぅ。エスエールさんは良い人だしな。若干愚痴を聞かされてた部分はあったけど……えっ、もしかして結構酒の匂いがする、か?」
「お気付きでなによりです」
「それは……すまん? けどよ、何そんな怒ってんだ? もしかして……俺が、エスエールさんと綺麗なお姉さんたちがいる様な店で呑んでた思ってるのか?」
「隠さずに言えば、そうなりますね」
ちょっと理不尽過ぎると思わなくもないけど……確かにエスエールさんは、仲良くなった後輩が童貞だと知ったら「んじゃ、いっちょ卒業するか!!!」って言いながら娼館に連れて行きそうなイメージが……なくもないかな。
「言っとくけど、全くやましい事はないぞ。個室で超美味い飯を食って、味が大して解らねぇ俺には勿体ないって思えるワインを呑んだだけだよ」
「……それはそれでイラっとしますね。ですが、そういった店に行ってないという言葉は、信じましょう」
「信じてくれて嬉しいよ。飯に関しては、また今度行こうぜ」
「ラガスさん! がっつり食べても良いんすか」
「当たり前だろ、シュラ」
ムキムキステロイドリザードマンやブロウタイガーの素材とかが結構高く買い取ってもらってるから、相変わらず懐には余裕がある。
いつ店に行こうか……なんて考え始めてから数日後の朝、食堂に降りるとギルド職員が俺たちのことを待っていた。
「俺を引き入れようとしたら、もれなくセルシアも付いてきますよ。それでも、本当に引き入れたいと思いますか?」
「セルシアって言うと、ラガスのパートナーの嬢ちゃんだよな……あっ、そうか。確か公爵家令嬢だったか」
「忘れてましたか?」
「あぁ、すっかり忘れてた。ちょっと酔いが回ってるな」
本当に微妙な顔を浮かべるエスエールさん。
やっぱり、クランのトップとしてそこは気になる部分なんだな。
「別にセルシアの事を悪く言うつもりはありませんけど、止めといた方が良いですよ」
「それもそうだなぁ……けどラガス、それでも勧誘してくる奴は勧誘してくるぞ」
「公爵家が敵に回る可能性があるとしても、ですか?」
「可能性があるってだけで、確定ではないんだろ」
……そう、だな。
寧ろロウレット公爵様は、ある程度のラインまでは、ハンターなんだから自分たちでなんとかしてみせろ!!! って感じのスタイルかも。
「そうなると、お前たちだけのクランを作っても良いかもな」
「パーティーだけじゃダメなんですか?」
「スカウトと、吸収合併とでは少し差があるからな」
自分たちのクランかぁ……メンバーを増やさないのであれば、別に面倒ではないのか?
「……頭の片隅に置いておきます」
「おう、そうしてくれ。出来れば、そんな事起こって欲しくないが、仮にでっかいクランから無理矢理スカウトされそうになったら、公爵家が動く前にラガス……まず覚え自身が動くだろ」
……ディーザスに関しては、何も知られてない、よな?
「そうですね。個人的には売られた喧嘩? は、とりあえず自力でどうにかしたいかなとは思います。物理的な力じゃどうにもならない部分があるのは解ってますけどね」
怠い嫌がらせとかされたからと言って、嫌がらせしてきた相手を全員殺してたらなぁ……それこそ、血の海が出来上がってしまう。
それを始めたら、組織のトップがどんな人かによると思うけど、とあるラインまで達したら、退くに退けなくなって……うん、最悪の結果しか思い浮かばないな。
一つの懸念が生まれはしたが、とりあえずエスエールさんとの会食は美味い飯も食えて、解った様な感想は言えないけど、美味いワインも呑めて最高だった。
「随分と楽しかったようですね」
宿に戻ってくると、まだ起きてたメリルから半目の状態でそんな事を言われた。
「お、おぅ。エスエールさんは良い人だしな。若干愚痴を聞かされてた部分はあったけど……えっ、もしかして結構酒の匂いがする、か?」
「お気付きでなによりです」
「それは……すまん? けどよ、何そんな怒ってんだ? もしかして……俺が、エスエールさんと綺麗なお姉さんたちがいる様な店で呑んでた思ってるのか?」
「隠さずに言えば、そうなりますね」
ちょっと理不尽過ぎると思わなくもないけど……確かにエスエールさんは、仲良くなった後輩が童貞だと知ったら「んじゃ、いっちょ卒業するか!!!」って言いながら娼館に連れて行きそうなイメージが……なくもないかな。
「言っとくけど、全くやましい事はないぞ。個室で超美味い飯を食って、味が大して解らねぇ俺には勿体ないって思えるワインを呑んだだけだよ」
「……それはそれでイラっとしますね。ですが、そういった店に行ってないという言葉は、信じましょう」
「信じてくれて嬉しいよ。飯に関しては、また今度行こうぜ」
「ラガスさん! がっつり食べても良いんすか」
「当たり前だろ、シュラ」
ムキムキステロイドリザードマンやブロウタイガーの素材とかが結構高く買い取ってもらってるから、相変わらず懐には余裕がある。
いつ店に行こうか……なんて考え始めてから数日後の朝、食堂に降りるとギルド職員が俺たちのことを待っていた。
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