799 / 950
造れない遺物?
しおりを挟む
SIDE ラガス
「二人共、お疲れ様」
「いやぁ~~、楽しかったす」
「私も、楽しかった。結構、ビックリした、かも」
「同感っすね。正直、コボルトの中にあれだけ戦える奴がいると思ってなかったっす」
「まぁ、確かにそう思えるぐらいの相手だったかもな」
俺が戦ったムキムキ刺青シャーマンコボルトも、何かしらの奥の手を隠し持ってたみたいだしな。
正直見てみたかった気持ちもあるけど……あれ以上強くなられたら、正直な話この遺跡が壊れたかもしれない。
それはそれで厄介というか面倒だから、やっぱり早く倒して正解なのは間違いない、か。
「んで、この台座………………マジックアイテム、っぽいな」
「へぇ~~~、あのムキムキシャーマンの力だけで同族を強化してた訳じゃないっすね」
「それはどうだろうな。元々ムキムキシャーマンの力だけで強化することは出来たかもしれない。ただ、この台座を使って行えば、自分だけで行うよりも強力な強化を行えた可能性もある」
「なるほど~。それなら、俺が戦った大型のマッチョコボルトと、セルシア様が戦った細マッチョコボルト剣士もこの台座も使った強化を受けてたから強かったのか」
「もしかしたらって話だけどな」
ここに到着するまでに襲って来た刺青コボルトの中にも頭一つ抜けた奴はいたけど、二人が戦ってた個体ほどは強くなかったから……特に成功した例ってところか。
それにしても、この台座…………。
「これは、錬金術で造ろうと思っても造れない台座かもしれないな」
「えっ、マジっすか」
「マジマジ。俺が魔靴を造るのに特化してるし、元々そこまでレベルが高くないからそう感じるのかもしれないけど……高品質な素材を高レベルの錬金術師が造ろうとしても、同じような質の台座を造れるとは……思えない」
いや、本当に……こう、未知の物体? みたいな感じだ。
こういうのをアーティファクト? って言うのかもしれないな。
錬金術大好き人間や、学者からすれば喉から手が出るほど欲しいし、研究した遺物だろうな……。
「なぁ、これ壊しても良いよな」
「俺は全然ぶっ壊しちゃって良いと思うっすけど……大丈夫っすか?」
「学者、とか、そういう人、は……凄く、欲しがると、思う」
「俺も同じ意見っす」
「二人がそう思うのも解る。俺の同じ考えは浮かんだけど……どう考えても、悪用する人とか現れそうじゃないか」
「あぁ~~~、確かに。俺は良く解んないっすけど、利用できそうな人がゼロとは言えないっすもんね」
血を媒体にして刺青を入れるだけでお手軽強化……もしかしたら、その強化に耐えられずに死んだ個体とかいるのかもしれないけど、それならそれで尚更学者とかに教えられない遺物だ。
「そう、だね…………これの、存在を、黙っておけば、問題無いと、思う、かな」
「はっはっは!!! その通りだ。んじゃ、シュラ。遠慮なく思いっきりぶっ壊しちゃってくれ」
「うっす、任せてください!!!!」
強化アビリティ、鬼火、魔闘気を纏わせ……渾身の一撃を放った。
「ぬぅおおらああああッ!!!!!!」
「……ひゅ~~~~、さっすがシュラ」
〇ンさん並みに最高で強烈なパンチ。
あのムキムキシャーマンコボルトが使ってた台座は良い感じにぶっ壊れてくれた。
これだけ砕けたなら、誰かが直すってのも無理だろ。
「んじゃ、多分心配してるであろうメリルとルーフェイスの元に戻るか」
「多分あれっすね。メリルは俺たちの身が心配って言うより、俺たちの戦いでこの遺跡が崩壊しないか心配してそうっすね」
「……多分、さっき、シュラが殴った音で、心配してる、かも」
はっはっは!!! シュラの言う通り、メリルなら本当にそっちの方を心配してそうだな。
「ラガス坊ちゃま、最後の音はいったい何だったのですか!!!」
うん、本当にセルシアの言う通りだったな。
「二人共、お疲れ様」
「いやぁ~~、楽しかったす」
「私も、楽しかった。結構、ビックリした、かも」
「同感っすね。正直、コボルトの中にあれだけ戦える奴がいると思ってなかったっす」
「まぁ、確かにそう思えるぐらいの相手だったかもな」
俺が戦ったムキムキ刺青シャーマンコボルトも、何かしらの奥の手を隠し持ってたみたいだしな。
正直見てみたかった気持ちもあるけど……あれ以上強くなられたら、正直な話この遺跡が壊れたかもしれない。
それはそれで厄介というか面倒だから、やっぱり早く倒して正解なのは間違いない、か。
「んで、この台座………………マジックアイテム、っぽいな」
「へぇ~~~、あのムキムキシャーマンの力だけで同族を強化してた訳じゃないっすね」
「それはどうだろうな。元々ムキムキシャーマンの力だけで強化することは出来たかもしれない。ただ、この台座を使って行えば、自分だけで行うよりも強力な強化を行えた可能性もある」
「なるほど~。それなら、俺が戦った大型のマッチョコボルトと、セルシア様が戦った細マッチョコボルト剣士もこの台座も使った強化を受けてたから強かったのか」
「もしかしたらって話だけどな」
ここに到着するまでに襲って来た刺青コボルトの中にも頭一つ抜けた奴はいたけど、二人が戦ってた個体ほどは強くなかったから……特に成功した例ってところか。
それにしても、この台座…………。
「これは、錬金術で造ろうと思っても造れない台座かもしれないな」
「えっ、マジっすか」
「マジマジ。俺が魔靴を造るのに特化してるし、元々そこまでレベルが高くないからそう感じるのかもしれないけど……高品質な素材を高レベルの錬金術師が造ろうとしても、同じような質の台座を造れるとは……思えない」
いや、本当に……こう、未知の物体? みたいな感じだ。
こういうのをアーティファクト? って言うのかもしれないな。
錬金術大好き人間や、学者からすれば喉から手が出るほど欲しいし、研究した遺物だろうな……。
「なぁ、これ壊しても良いよな」
「俺は全然ぶっ壊しちゃって良いと思うっすけど……大丈夫っすか?」
「学者、とか、そういう人、は……凄く、欲しがると、思う」
「俺も同じ意見っす」
「二人がそう思うのも解る。俺の同じ考えは浮かんだけど……どう考えても、悪用する人とか現れそうじゃないか」
「あぁ~~~、確かに。俺は良く解んないっすけど、利用できそうな人がゼロとは言えないっすもんね」
血を媒体にして刺青を入れるだけでお手軽強化……もしかしたら、その強化に耐えられずに死んだ個体とかいるのかもしれないけど、それならそれで尚更学者とかに教えられない遺物だ。
「そう、だね…………これの、存在を、黙っておけば、問題無いと、思う、かな」
「はっはっは!!! その通りだ。んじゃ、シュラ。遠慮なく思いっきりぶっ壊しちゃってくれ」
「うっす、任せてください!!!!」
強化アビリティ、鬼火、魔闘気を纏わせ……渾身の一撃を放った。
「ぬぅおおらああああッ!!!!!!」
「……ひゅ~~~~、さっすがシュラ」
〇ンさん並みに最高で強烈なパンチ。
あのムキムキシャーマンコボルトが使ってた台座は良い感じにぶっ壊れてくれた。
これだけ砕けたなら、誰かが直すってのも無理だろ。
「んじゃ、多分心配してるであろうメリルとルーフェイスの元に戻るか」
「多分あれっすね。メリルは俺たちの身が心配って言うより、俺たちの戦いでこの遺跡が崩壊しないか心配してそうっすね」
「……多分、さっき、シュラが殴った音で、心配してる、かも」
はっはっは!!! シュラの言う通り、メリルなら本当にそっちの方を心配してそうだな。
「ラガス坊ちゃま、最後の音はいったい何だったのですか!!!」
うん、本当にセルシアの言う通りだったな。
11
お気に入りに追加
3,491
あなたにおすすめの小説
私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する
土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。
異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。
その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。
心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。
※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。
前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。
主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。
小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。
ドアマットヒロインはごめん被るので、元凶を蹴落とすことにした
月白ヤトヒコ
ファンタジー
お母様が亡くなった。
それから程なくして――――
お父様が屋敷に見知らぬ母子を連れて来た。
「はじめまして! あなたが、あたしのおねえちゃんになるの?」
にっこりとわたくしを見やるその瞳と髪は、お父様とそっくりな色をしている。
「わ~、おねえちゃんキレイなブローチしてるのね! いいなぁ」
そう、新しい妹? が、言った瞬間・・・
頭の中を、凄まじい情報が巡った。
これ、なんでも奪って行く異母妹と家族に虐げられるドアマット主人公の話じゃね?
ドアマットヒロイン……物語の主人公としての、奪われる人生の、最初の一手。
だから、わたしは・・・よし、とりあえず馬鹿なことを言い出したこのアホをぶん殴っておこう。
ドアマットヒロインはごめん被るので、これからビシバシ躾けてやるか。
ついでに、「政略に使うための駒として娘を必要とし、そのついでに母親を、娘の世話係としてただで扱き使える女として連れて来たものかと」
そう言って、ヒロインのクズ親父と異母妹の母親との間に亀裂を入れることにする。
フハハハハハハハ! これで、異母妹の母親とこの男が仲良くわたしを虐げることはないだろう。ドアマットフラグを一つ折ってやったわっ!
うん? ドアマットヒロインを拾って溺愛するヒーローはどうなったかって?
そんなの知らん。
設定はふわっと。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
パーティー会場で婚約破棄するなんて、物語の中だけだと思います
みこと
ファンタジー
「マルティーナ!貴様はルシア・エレーロ男爵令嬢に悪質な虐めをしていたな。そのような者は俺の妃として相応しくない。よって貴様との婚約の破棄そして、ルシアとの婚約をここに宣言する!!」
ここ、魔術学院の創立記念パーティーの最中、壇上から声高らかに宣言したのは、ベルナルド・アルガンデ。ここ、アルガンデ王国の王太子だ。
何故かふわふわピンク髪の女性がベルナルド王太子にぶら下がって、大きな胸を押し付けている。
私、マルティーナはフローレス侯爵家の次女。残念ながらこのベルナルド王太子の婚約者である。
パーティー会場で婚約破棄って、物語の中だけだと思っていたらこのザマです。
設定はゆるいです。色々とご容赦お願い致しますm(*_ _)m
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
殿下から婚約破棄されたけど痛くも痒くもなかった令嬢の話
ルジェ*
ファンタジー
婚約者である第二王子レオナルドの卒業記念パーティーで突然婚約破棄を突きつけられたレティシア・デ・シルエラ。同様に婚約破棄を告げられるレオナルドの側近達の婚約者達。皆唖然とする中、レオナルドは彼の隣に立つ平民ながらも稀有な魔法属性を持つセシリア・ビオレータにその場でプロポーズしてしまうが───
「は?ふざけんなよ。」
これは不運な彼女達が、レオナルド達に逆転勝利するお話。
********
「冒険がしたいので殿下とは結婚しません!」の元になった物です。メモの中で眠っていたのを見つけたのでこれも投稿します。R15は保険です。プロトタイプなので深掘りとか全くなくゆるゆる設定で雑に進んで行きます。ほぼ書きたいところだけ書いたような状態です。細かいことは気にしない方は宜しければ覗いてみてやってください!
*2023/11/22 ファンタジー1位…⁉︎皆様ありがとうございます!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる