万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
上 下
796 / 989

そういう遺伝子?

しおりを挟む
「ラガスさん! 俺はこのデカブツを貰うぞ!!!!」

「私、は……こっちの、騎士?」

「オッケー、オッケー。んじゃ、俺はこの筋肉呪術師? を殺るわ」

丁度数は揃ってる。問題はねぇな。

「キサマゴトキガ、ワタシタチ二カテルト、ホンキデオモッテイルノカ」

「……お前らってあれだよな。本当にそういう言葉を発するのが好きだよな」

いや、うん……仕方ない部分があるのかもしれない。
悪役的な立場で、絶対に自分が……自分たちが一番だと思っているから、自分たちに逆らう……挑もうとする相手が愚かと思えてならないんだろう。

それでも、こっちからすれば…………クソダサいとしか言いようがない。

「そういう絶対的強者の、悪役みたいな言葉を使うなら、せめて俺に……速攻で、奥の手を使いたくなるような、圧を放ってほしい、かな」

素早く動きながら、闇属性の攻撃魔法を何度も放てるのは、凄いと思う。

「チョウシニ、ノルデナイ」

「それなら、もっと頑張れよ」

「ヌっ!!!???」

杖による殴打は、確かにちょっとビックリするぐらい強かった。

でも、しっかり魔闘気を纏ってガードすれば、別に痛くない。

「一応コボルト……獣なんだし、多分、効くよな」

「ッ!!?? キサマ……イッタイ、ナニモノ、ダ!!!!!!」

はは、やっぱり獣殺し、ビーストキラーを付与した魔弾は痛いらしいな!!

「何って、解るだろ!! お前らを殺す、冒険者だよ!!!!」

「ヌグっ!!!!????」

っしゃ!!! 良い拳が入った!!!

瞬時に魔力を集めたのは、やっぱそれなりに凄いとは思うが、でも殴った感じ……多分、日々は入った。

「……スコシハ、ヤルヨウダナ。ダガ、チョウシニノッテイラレルノモコレマデダ」

「うっ、わぁ…………あれか、お前らは総じて、そういう遺伝子を持ってるのかもな」

「オシャベリトハ、ズイブントヨユウダナ」

「ッ!!??」

一瞬で視界から消えたと思ったら、後ろに回ってやがった。

ん~~~、さっきより刺青が大きくなってる?
その影響で身体能力が上がって……一時的に発動する魔法の効果、威力が増大されてるってところか。

「まっ、それぐらいなまだ余裕だね」

「ヨユウブルダケノゲンキハマダ、アルヨウダナ」

「ラビットフット」

「ヌっ!?」

ラビットフットだけだと、強化されるのは脚力と持久力だけだが……まっ、それで十分か。

「ほらほらほら、どうした? 刺青の付与効果を強化して……それで終わりか? 三本角のオーガジェネラルの方が、まだ怖いぞ!!!!」

やっぱ我ながら……魔弾のコントロールに関しては、飛び抜けてると自画自賛してしまうな。

「ギッ!? ィッ、ガッ!!! グッ!!??」

どうやら通常種のコボルトと違って、回復力が高い。
人によっては、再生と思ってしまう程に治りが早い。

でも、獣殺しを付与した魔弾なら、とりあえずダメージを継続して与えられる。
貫こうとすれば筋肉で止められてしまう可能性があるけど、軽く抉るつもりで動かせば、問題無し。

「ぅおらッ!!!!!」

「ゴバッ!!??」

「高速で移動しながら闇魔法の発動。堅い杖を使った攻撃とその筋肉は確かにヤバいけど……お前、そうなってから、殆ど戦闘経験を積んでないんじゃないか?」

「ッ!!!!」

リーダーで偉そうな悪役キャラをやってるなら、頑張ってポーカーフェイスしろよ。

モンスターってそういう表情の変化は解り辛いのに、一発でそうなんだって解っちまったぞ。

「…………ミトメテヤロウ。ダガ、キサマラハココデシヌサダメ。ソレハドウアガイテモ、カエラレナイケツマツダ」

「………………」

「ミセテヤロウ。ワタシノ、キリフダヲ!!!!!!」

「そういうのをさっさとしろよ」

悪いが、こっちは馬鹿正直に待つつもりはないんだよ。

「ガゼルエンジン」

「ヌゥゥウウウアアアア……ァ?」

筋肉を締めて? 魔弾を貫通させないようにしたのはやっぱりそれなりに頭は回るんだなって思ったけど、やっぱり戦闘経験不足が弱点って感じだったな。

帯剣してるんだから、使うに決まってるだろ。
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

【完結】捨てられた双子のセカンドライフ

mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】 王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。 父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。 やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。 これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。 冒険あり商売あり。 さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。 (話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。

八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。 パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。 攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。 ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。 一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。 これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。 ※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。 ※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。 ※表紙はAIイラストを使用。

【完結】貧乏令嬢の野草による領地改革

うみの渚
ファンタジー
八歳の時に木から落ちて頭を打った衝撃で、前世の記憶が蘇った主人公。 優しい家族に恵まれたが、家はとても貧乏だった。 家族のためにと、前世の記憶を頼りに寂れた領地を皆に支えられて徐々に発展させていく。 主人公は、魔法・知識チートは持っていません。 加筆修正しました。 お手に取って頂けたら嬉しいです。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います

登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」 「え? いいんですか?」  聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。  聖女となった者が皇太子の妻となる。  そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。  皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。  私の一番嫌いなタイプだった。  ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。  そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。  やった!   これで最悪な責務から解放された!  隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。  そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。

「宮廷魔術師の娘の癖に無能すぎる」と婚約破棄され親には出来損ないと言われたが、厄介払いと嫁に出された家はいいところだった

今川幸乃
ファンタジー
魔術の名門オールストン公爵家に生まれたレイラは、武門の名門と呼ばれたオーガスト公爵家の跡取りブランドと婚約させられた。 しかしレイラは魔法をうまく使うことも出来ず、ブランドに一方的に婚約破棄されてしまう。 それを聞いた宮廷魔術師の父はブランドではなくレイラに「出来損ないめ」と激怒し、まるで厄介払いのようにレイノルズ侯爵家という微妙な家に嫁に出されてしまう。夫のロルスは魔術には何の興味もなく、最初は仲も微妙だった。 一方ブランドはベラという魔法がうまい令嬢と婚約し、やはり婚約破棄して良かったと思うのだった。 しかしレイラが魔法を全然使えないのはオールストン家で毎日飲まされていた魔力増加薬が体質に合わず、魔力が暴走してしまうせいだった。 加えて毎日毎晩ずっと勉強や訓練をさせられて常に体調が悪かったことも原因だった。 レイノルズ家でのんびり過ごしていたレイラはやがて自分の真の力に気づいていく。

傍観している方が面白いのになぁ。

志位斗 茂家波
ファンタジー
「エデワール・ミッシャ令嬢!貴方にはさまざな罪があり、この場での婚約破棄と国外追放を言い渡す!」 とある夜会の中で引き起こされた婚約破棄。 その彼らの様子はまるで…… 「茶番というか、喜劇ですね兄さま」 「うん、周囲が皆呆れたような目で見ているからな」  思わず漏らしたその感想は、周囲も一致しているようであった。 これは、そんな馬鹿馬鹿しい婚約破棄現場での、傍観者的な立場で見ていた者たちの語りである。 「帰らずの森のある騒動記」という連載作品に乗っている兄妹でもあります。

処理中です...