万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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依頼は、既に打ち切っている。
ただ……紅蓮の牙以外からもちょいちょい依頼は受けていた。

魔靴のランクにもよるけど、別に一人のハンターが出せない金額ではない。

だからあの人たち以外の依頼も受けたんだが…………ランク通りに造るってのは、やっぱり難しいな。

「…………まっ、こういうあれなんだ。しゃあないよな」

そう……仕方ないのだ。
ランク三の魔靴を造りますね~って言ったけど、ランク三の魔靴が出来上がってしまっても仕方ないんだ。

だってなぁ~~、渡された素材で適当に造るわけにはいかない。
適当に造った結果、依頼されたランク以下になるのが一番最悪なあれだからな。

「さっ、次のやつを造ろう」

あいつらからも頼まれてるからな。

ランクが低ければ、そういうブーツの類と効果はそこまで変わらないんだけどな……まっ、それを説明しても欲しいって言ってくれるんだから、生産者冥利に尽きるよな~~。

にしても、未知の場所の探索か……自分で言っておいてあれだが、中々リスクあるよな。

探索して開拓するのが難しい場所だからこそ、未知の場所な訳だしな……警戒モードのルーフェイスにも関係無しに咬みついてくる奴もいるか?

まだ母親のフェリスさんには及ばないけど、バチバチに強いルーフェイスに遠慮なしに挑む奴…………ハイ・ヴァンパイアぐらいの化け物か?

未知の場所にもよるけど、ロックドラゴンやフォレストドラゴンとかなら、ルーフェイスが相手でも下がらずに襲い掛かってきそうだな。

つか、これって……一応実家に報告しておいた方が良いのか?
後から聞いてひっくり返ったり……しないか。
俺が子供の時に森に入ってモンスターと戦うのを許可してくれてた人たちだし……父さんと母さんには、後々伝えるって形で良いか。

問題は、セルシアの実家の方だよな。
公爵様は笑って許してくれそうだけど、他の人たちは……直接俺に言ってこなくても、内心で腸煮えくりかえるぐらいの怒りを俺に抱くか?

セルシアって、なんだかんだで従者たちから愛されてるタイプだし…………学園に入学したての時みたいに、面倒な輩化しないように、そっちには事前に報告しておくか。

「………………っし、こんなところかな」

ランクは……三。
ちゃんと注文通りだな。

今日は良い感じが途切れることなく、最高の集中力が続き続けた。


「ラガス坊ちゃま、カルパ付近にあるアスロバの遺跡へ向かうのはどうでしょうか」

「アスロバの遺跡……確か、エルダートレントとかがしょっちゅう現れる森の中にある遺跡だったか?」

「その認識で間違いありません」

ふ~~~~ん。遺跡に到着するまでも楽しめるってことか。

そういえば、その森では森林火災を気にしなくても良いんだったか?

「そこって、生命力、が、強い森?」

「はい、その通りです。原因は究明されていませんが、森全体の生命力が高く、木々に火が移っても鎮火……いえ、再生というべきでしょうか」

「とにかくヤバい森ってことだろ? 燃えてくるな!!」

「シュラ……いえ、火災の心配がないので、あなたの鬼火を存分に振るえることを考えると、しっかり働いて欲しいまでありますね」

「解ってるって! あれだろ、その森全体の生命力が高いからか、モンスターの平均的な強さまで上がってるんだろ」

あぁ~~、そういえばそんな事情もあったな。

そもそも生息しているモンスターのランクが高めで、更に普通の個体と比べて全体的に強い、か……良いね、良いんじゃないの。

「その通りです。加えて、再生の特性を持たない筈のモンスターが再生の特性を持っている場合もあります。対峙する時は確実に首の切断。もしくは脳か心臓の破壊、魔核の取り出しを行わなければ安心できません」

……見方によっては、一般的な個体よりも強くなってるモンスターの素材を取り放題ってことだな。

こりゃあ、じっくり探索のし甲斐がありそうだな。
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