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全員が悪いということで
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「凄かったですね」
「うん、そうだな……壮観だった」
彼等からの謝罪を受け取り、個室から退室。
個室だった為、紅蓮の牙のトップメンバーたちが頭を地面に付けて謝罪するメンバーの姿は、俺達以外見てない。
俺たちが拡散すれば、噂としては広まるだろうけど、そういう事をするつもりはない。
もしかしたら、あの中の何人かは心の底から謝罪してないかもしれないけど……多分、あのメガネお姉さんには逆らえない状態だと思うんだよな。
「……あのお姉さん、何者だったんすかね?」
「それな。紅蓮の牙の詳しい情報は知らないけど……多分、紅蓮の牙の中だとリーダーの人より偉いのかもな」
「マジっすか? リーダーより偉いって……あの人、素直に下げられる頭を持ってるっすけど、超強いっすよ」
「そうだな、超強いだろうな。でも、組織内での強さって、そういうところで決まらない部分があるだろ」
有名どころの漫画だと……縁〇力さんとか?
そういう感じの人なのかもしれない。
「ん~~~~~……そういう者なんすか、セルシア様」
「……有無を、言わせない、圧? を持つ人は、偶に、いる」
ほら~~~、公爵家の令嬢として色んな人を見てきたセルシアが言うんだ。
「あれでしょうか、家族内で結局の力関係は母親が一番、と言ったところでしょうか」
「はは、その例えが一番解り易いかもしれないな!」
貴族ではどうなのか知らないけど、一般家庭だとその構図が当てはまるだろうな。
「っし、今日も張り切っていくか」
休息日が終わり、実戦訓練期間が再スタート。
四十一階層に転移して、ゆっくりと階層内を探索。
「ところでラガスさん、今回の探索でもわざと転移トラップを踏むんすか?」
「……一応、踏んで強い連中と戦おうとは思ってる」
あれは実戦訓練というか、超激しいバトルなんだけど……あれぐらい緊張感が高い実戦を定期的に経験しといた方が、いざ黒い連中に命を狙われても対応出来そうだしな。
「私は構わないと思っていますよ」
「良いのか?」
「えぇ。ただ、一度の探索内で一回限りにしてほしいですか」
…………はい。肝に銘じておきます。
なので、そんな厳しい目を向けないで下さ…………あっ。
「どうかしましたか?」
「……そういえば、前回のダンジョンが終わったら、ルーキーたちの指導を行うって予定だったよな」
「……っ!!!! 申し訳ありません、完全に忘れていました」
「俺も完全に忘れてたっす、申し訳ないっす」
「いや、俺も完全に忘れたから、二人とも頭を上げてくれ」
職業柄、そうなるのは解るが、今回に関しては……あれだよ、俺たちが探索から戻ってきた時に、連絡してくれなかったギルド職員も悪いよ…………うん、俺たちだけが悪い訳じゃない。
「私も、完全に、忘れてた」
「だよな……しゃあない、しゃあない」
「えっと、ラガス坊ちゃま。地上に戻らないのですか?」
「せっかく潜ったんだ。とりあえずボスのハイ・ヴァンパイアとケルベロスだけ倒そうと」
「つまり、ルーフェイスに乗って移動するということですね」
「そういう事だ。ルーフェイス、ハイ・ヴァンパイアとの戦闘を譲るから、長距離ダッシュを頼んでも良いか?」
「ワゥ!!!!!!!」
はは、戦る気満々だな。
んじゃ……最速で移動だ!!!
「あっ、ラガスさん!!!」
「すいません、うっかりダンジョンに潜ってました」
「いえいえ!! こちらこそ帰還時に声を掛けず、申し訳ありませんでした!!!!!」
良かった良かった、ギルド側は怒ってなかったみたいだな。
こっちにセルシアがいるから下手に強く出れないのかもしれないけど……うん、とりあえず怒ってないみたいで良かった。
「それで、明日からの予定は……」
「あっ、それは大丈夫です。最短で降りて戻って来たので」
「え、えっと……………だ、大丈夫ならなによりです! それでは、細かい説明をしますので、こちらへどうぞ」
「うん、そうだな……壮観だった」
彼等からの謝罪を受け取り、個室から退室。
個室だった為、紅蓮の牙のトップメンバーたちが頭を地面に付けて謝罪するメンバーの姿は、俺達以外見てない。
俺たちが拡散すれば、噂としては広まるだろうけど、そういう事をするつもりはない。
もしかしたら、あの中の何人かは心の底から謝罪してないかもしれないけど……多分、あのメガネお姉さんには逆らえない状態だと思うんだよな。
「……あのお姉さん、何者だったんすかね?」
「それな。紅蓮の牙の詳しい情報は知らないけど……多分、紅蓮の牙の中だとリーダーの人より偉いのかもな」
「マジっすか? リーダーより偉いって……あの人、素直に下げられる頭を持ってるっすけど、超強いっすよ」
「そうだな、超強いだろうな。でも、組織内での強さって、そういうところで決まらない部分があるだろ」
有名どころの漫画だと……縁〇力さんとか?
そういう感じの人なのかもしれない。
「ん~~~~~……そういう者なんすか、セルシア様」
「……有無を、言わせない、圧? を持つ人は、偶に、いる」
ほら~~~、公爵家の令嬢として色んな人を見てきたセルシアが言うんだ。
「あれでしょうか、家族内で結局の力関係は母親が一番、と言ったところでしょうか」
「はは、その例えが一番解り易いかもしれないな!」
貴族ではどうなのか知らないけど、一般家庭だとその構図が当てはまるだろうな。
「っし、今日も張り切っていくか」
休息日が終わり、実戦訓練期間が再スタート。
四十一階層に転移して、ゆっくりと階層内を探索。
「ところでラガスさん、今回の探索でもわざと転移トラップを踏むんすか?」
「……一応、踏んで強い連中と戦おうとは思ってる」
あれは実戦訓練というか、超激しいバトルなんだけど……あれぐらい緊張感が高い実戦を定期的に経験しといた方が、いざ黒い連中に命を狙われても対応出来そうだしな。
「私は構わないと思っていますよ」
「良いのか?」
「えぇ。ただ、一度の探索内で一回限りにしてほしいですか」
…………はい。肝に銘じておきます。
なので、そんな厳しい目を向けないで下さ…………あっ。
「どうかしましたか?」
「……そういえば、前回のダンジョンが終わったら、ルーキーたちの指導を行うって予定だったよな」
「……っ!!!! 申し訳ありません、完全に忘れていました」
「俺も完全に忘れてたっす、申し訳ないっす」
「いや、俺も完全に忘れたから、二人とも頭を上げてくれ」
職業柄、そうなるのは解るが、今回に関しては……あれだよ、俺たちが探索から戻ってきた時に、連絡してくれなかったギルド職員も悪いよ…………うん、俺たちだけが悪い訳じゃない。
「私も、完全に、忘れてた」
「だよな……しゃあない、しゃあない」
「えっと、ラガス坊ちゃま。地上に戻らないのですか?」
「せっかく潜ったんだ。とりあえずボスのハイ・ヴァンパイアとケルベロスだけ倒そうと」
「つまり、ルーフェイスに乗って移動するということですね」
「そういう事だ。ルーフェイス、ハイ・ヴァンパイアとの戦闘を譲るから、長距離ダッシュを頼んでも良いか?」
「ワゥ!!!!!!!」
はは、戦る気満々だな。
んじゃ……最速で移動だ!!!
「あっ、ラガスさん!!!」
「すいません、うっかりダンジョンに潜ってました」
「いえいえ!! こちらこそ帰還時に声を掛けず、申し訳ありませんでした!!!!!」
良かった良かった、ギルド側は怒ってなかったみたいだな。
こっちにセルシアがいるから下手に強く出れないのかもしれないけど……うん、とりあえず怒ってないみたいで良かった。
「それで、明日からの予定は……」
「あっ、それは大丈夫です。最短で降りて戻って来たので」
「え、えっと……………だ、大丈夫ならなによりです! それでは、細かい説明をしますので、こちらへどうぞ」
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