747 / 980
バランスの取れた試練?
しおりを挟む
「それにしても、本当に容赦なくBランクのモンスターが襲って来ますね」
「四十一階層からいきなり攻略難易度が上がったと言っても過言じゃないな」
実際、このダンジョンで死ぬ人は他の階層でもそこそこいるらしいけど、ブロンズやシルバークラスの人はこの辺りで死ぬ可能性が高いらしい。
四十層のボス戦を潜り抜けてきたってのを考えると、勢いづくのは解るけど……うん、ちょっと厳しいというか……本当に厳しいだろうな。
「……ラガス坊ちゃま、本当にこのまま降りますか?」
「言いたい事は解る。でも、結局は一旦戻ってなんやかんやするってなっても、ルーフェイスの力を借りることになるだろ」
「そうですね」
「それだったら、このまま降りても俺たちが得られる経験値はそこまで変わらないだろ。リスクの方もな」
五十階層のボスは確実にAランクだし、どこかで一旦地上に戻ってという気持ちは解らなくもない。
ただ、どうやらメリルは肝心なことを忘れてるみたいだな。
「けどな、メリル。俺たち……地上に戻ったら、何故か同じルーキーに指導しないといけないんだぜ」
「…………申し訳ありません。すっかり忘れていました」
「いや、別に気にしなくて大丈夫だから。ただ俺としてはその指導で、それなりに時間が取られると思うと、このまま最下層まで攻略した方が良いんじゃねぇかって思うんだよ」
「えぇ、全くもってその通りです」
メリルも納得してくれたため、このまま最下層まで向かうことが決定。
確かに危険っちゃ危険ではあるけど、セーフティーポイントはちゃんとあるから、しっかり進んで準備してを繰り返さなければ、多分大丈夫。
そう思いながら下へ下へと向かうのだが……たま~にダンジョンががっつり俺たちを殺しにくるんだよな。
「はっはっは!!!! 最高に暴れられるぜ!!!!!」
「斬って、斬って、斬り、まくる」
「ラガス坊ちゃま! 魔核は切り捨てよろしいでしょうか!?」
「おう! 構わねぇぞ!!!」
エルダーリッチと挟むように襲って来たスケルトンリザード。
その大群がいきなり襲い掛かって来た。
大群って言っても、十数体とかじゃない。
合計……五十近いか?
いくらランクCのモンスターとはいえ、完全に異常発生だ。
モンスターパーティーの一種と言えるか?
実戦訓練としては悪くないんだが、これ普通のハンターたちなら死んでるぞ。
「ぬぅおりゃあああああっ!!!!」
「シッ!!!!!」
「全く、本当に嫌になる数ですね」
ん~~~……ここまで潜れる他のハンターたちが優秀じゃないって言いたいわけじゃないけど、やっぱりシュラたちは飛び抜けて優秀なんだろうな。
とはいえ、これだけ数が多いと俺も本気で聖光弾を撃ち続けないと、うっかり不意打ちを食らってしまってもおかしくない。
ルーフェイスは何をしてるかって? さっき十体ぐらいのスケルトンリザードマンと戦ってたから、今回はお休みしてもらってるんだよ。
状況を考えれば完全に危機ではあるんだけど、それでもこういうのを乗り越えないと、技術が上がらないからな!!
「ふぅ~~~~~~。いやぁ~~~、中々スリリングの強襲だったっすね!!!」
「全くだな。どうやらルーフェイスの鼻で気付くのがギリギリだったのを考えると……不意に生まれた個体たち、だったのかもな」
「かもしれませんね。本当に、噂通り探索者を殺しに来てると言われても仕方ない襲撃です」
……今回は特別な部屋? で戦った訳でもないし、当然宝箱が現れる……なんてことはない。
「でも、多くのモンスターを狩ることが出来る。宝箱の中には売れば一獲千金になる何かが入ってるのを考えると、妥当な試練なのかもな」
「試練、ですか…………まぁ、今回襲ってきたのがBランクモンスターの集団でなかっただけ、まだ試練と言えますね」
はっはっは、さすがに化け物が一気に現れたら、さすがにルーフェイスに出動してもらわないとな。
「四十一階層からいきなり攻略難易度が上がったと言っても過言じゃないな」
実際、このダンジョンで死ぬ人は他の階層でもそこそこいるらしいけど、ブロンズやシルバークラスの人はこの辺りで死ぬ可能性が高いらしい。
四十層のボス戦を潜り抜けてきたってのを考えると、勢いづくのは解るけど……うん、ちょっと厳しいというか……本当に厳しいだろうな。
「……ラガス坊ちゃま、本当にこのまま降りますか?」
「言いたい事は解る。でも、結局は一旦戻ってなんやかんやするってなっても、ルーフェイスの力を借りることになるだろ」
「そうですね」
「それだったら、このまま降りても俺たちが得られる経験値はそこまで変わらないだろ。リスクの方もな」
五十階層のボスは確実にAランクだし、どこかで一旦地上に戻ってという気持ちは解らなくもない。
ただ、どうやらメリルは肝心なことを忘れてるみたいだな。
「けどな、メリル。俺たち……地上に戻ったら、何故か同じルーキーに指導しないといけないんだぜ」
「…………申し訳ありません。すっかり忘れていました」
「いや、別に気にしなくて大丈夫だから。ただ俺としてはその指導で、それなりに時間が取られると思うと、このまま最下層まで攻略した方が良いんじゃねぇかって思うんだよ」
「えぇ、全くもってその通りです」
メリルも納得してくれたため、このまま最下層まで向かうことが決定。
確かに危険っちゃ危険ではあるけど、セーフティーポイントはちゃんとあるから、しっかり進んで準備してを繰り返さなければ、多分大丈夫。
そう思いながら下へ下へと向かうのだが……たま~にダンジョンががっつり俺たちを殺しにくるんだよな。
「はっはっは!!!! 最高に暴れられるぜ!!!!!」
「斬って、斬って、斬り、まくる」
「ラガス坊ちゃま! 魔核は切り捨てよろしいでしょうか!?」
「おう! 構わねぇぞ!!!」
エルダーリッチと挟むように襲って来たスケルトンリザード。
その大群がいきなり襲い掛かって来た。
大群って言っても、十数体とかじゃない。
合計……五十近いか?
いくらランクCのモンスターとはいえ、完全に異常発生だ。
モンスターパーティーの一種と言えるか?
実戦訓練としては悪くないんだが、これ普通のハンターたちなら死んでるぞ。
「ぬぅおりゃあああああっ!!!!」
「シッ!!!!!」
「全く、本当に嫌になる数ですね」
ん~~~……ここまで潜れる他のハンターたちが優秀じゃないって言いたいわけじゃないけど、やっぱりシュラたちは飛び抜けて優秀なんだろうな。
とはいえ、これだけ数が多いと俺も本気で聖光弾を撃ち続けないと、うっかり不意打ちを食らってしまってもおかしくない。
ルーフェイスは何をしてるかって? さっき十体ぐらいのスケルトンリザードマンと戦ってたから、今回はお休みしてもらってるんだよ。
状況を考えれば完全に危機ではあるんだけど、それでもこういうのを乗り越えないと、技術が上がらないからな!!
「ふぅ~~~~~~。いやぁ~~~、中々スリリングの強襲だったっすね!!!」
「全くだな。どうやらルーフェイスの鼻で気付くのがギリギリだったのを考えると……不意に生まれた個体たち、だったのかもな」
「かもしれませんね。本当に、噂通り探索者を殺しに来てると言われても仕方ない襲撃です」
……今回は特別な部屋? で戦った訳でもないし、当然宝箱が現れる……なんてことはない。
「でも、多くのモンスターを狩ることが出来る。宝箱の中には売れば一獲千金になる何かが入ってるのを考えると、妥当な試練なのかもな」
「試練、ですか…………まぁ、今回襲ってきたのがBランクモンスターの集団でなかっただけ、まだ試練と言えますね」
はっはっは、さすがに化け物が一気に現れたら、さすがにルーフェイスに出動してもらわないとな。
33
お気に入りに追加
3,496
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
逆行転生って胎児から!?
章槻雅希
ファンタジー
冤罪によって処刑されたログス公爵令嬢シャンセ。母の命と引き換えに生まれた彼女は冷遇され、その膨大な魔力を国のために有効に利用する目的で王太子の婚約者として王家に縛られていた。家族に冷遇され王家に酷使された彼女は言われるままに動くマリオネットと化していた。
そんな彼女を疎んだ王太子による冤罪で彼女は処刑されたのだが、気づけば時を遡っていた。
そう、胎児にまで。
別の連載ものを書いてる最中にふと思いついて書いた1時間クオリティ。
長編予定にしていたけど、プロローグ的な部分を書いているつもりで、これだけでも短編として成り立つかなと、一先ずショートショートで投稿。長編化するなら、後半の国王・王妃とのあれこれは無くなる予定。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
偽物の侯爵子息は平民落ちのうえに国外追放を言い渡されたので自由に生きる。え?帰ってきてくれ?それは無理というもの
つくも茄子
ファンタジー
サビオ・パッツィーニは、魔術師の家系である名門侯爵家の次男に生まれながら魔力鑑定で『魔力無し』の判定を受けてしまう。魔力がない代わりにずば抜けて優れた頭脳を持つサビオに家族は温かく見守っていた。そんなある日、サビオが侯爵家の人間でない事が判明した。妖精の取り換えっ子だと神官は告げる。本物は家族によく似た天使のような美少年。こうしてサビオは「王家と侯爵家を謀った罪人」として国外追放されてしまった。
隣国でギルド登録したサビオは「黒曜」というギルド名で第二の人生を歩んでいく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
『伯爵令嬢 爆死する』
三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。
その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。
カクヨムでも公開しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
オカン公爵令嬢はオヤジを探す
清水柚木
ファンタジー
フォルトゥーナ王国の唯一の後継者、アダルベルト・フォルトゥーナ・ミケーレは落馬して、前世の記憶を取り戻した。
ハイスペックな王太子として転生し、喜んだのも束の間、転生した世界が乙女ゲームの「愛する貴方と見る黄昏」だと気付く。
そして自身が攻略対象である王子だったと言うことも。
ヒロインとの恋愛なんて冗談じゃない!、とゲームシナリオから抜け出そうとしたところ、前世の母であるオカンと再会。
オカンに振り回されながら、シナリオから抜け出そうと頑張るアダルベルト王子。
オカンにこき使われながら、オヤジ探しを頑張るアダルベルト王子。
あげく魔王までもが復活すると言う。
そんな彼に幸せは訪れるのか?
これは最初から最後まで、オカンに振り回される可哀想なイケメン王子の物語。
※ 「第15回ファンタジー小説大賞」用に過去に書いたものを修正しながらあげていきます。その為、今月中には完結します。
※ 追記 今月中に完結しようと思いましたが、修正が追いつかないので、来月初めに完結になると思います。申し訳ありませんが、もう少しお付き合い頂けるとありがたいです。
※追記 続編を11月から始める予定です。まずは手始めに番外編を書いてみました。よろしくお願いします。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
婚約破棄を目撃したら国家運営が破綻しました
ダイスケ
ファンタジー
「もう遅い」テンプレが流行っているので書いてみました。
王子の婚約破棄と醜聞を目撃した魔術師ビギナは王国から追放されてしまいます。
しかし王国首脳陣も本人も自覚はなかったのですが、彼女は王国の国家運営を左右する存在であったのです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
虐げられた令嬢、ペネロペの場合
キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。
幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。
父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。
まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。
可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。
1話完結のショートショートです。
虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい……
という願望から生まれたお話です。
ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。
R15は念のため。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる