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お前しか興味ない
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「二人共、お疲れさん。どうだった?」
「いや~~、あれっすね。巨大なボーンナイトより全然強かったっす」
「ボーンドラゴン、より、強かった」
「厄介さで言えば、メリルが戦ってたタコキメラより上だったっすね。てか、ラガスさんとメリルの援護が無かったら、もっとリスクを背負った戦い方をしなかったら勝てなかったっすね」
へぇ~~、そこら辺のことも把握出来る様になったか。
セルシアとシュラなら負けないとは思うけど、確かにあのエルダーリッチが相手となると、厳しいっちゃ厳しかったよな……まっ、それでも今回の戦いは二人の勝ちだ。
「けど、リスクを背負ったとしても勝つだろ」
「へっへっへ、そりゃ全力で勝ちに行きますよ。でも、セルシア様と二人だけで戦うってなると、魔核の無事は褒賞できないかもしれないっすね」
「……シュラの、言う通り、かも。エルダーリッチは、厄介で、強かった、よ」
「後ろから見てたから解るよ。でも……あのレベルのエルダーリッチが何体もいるとは思えないけどな」
召還のアビリティを持っていて、更に複数の属性魔法を操る事が出来て、味方を強化する補助魔法まで使える……それだけならまだ解る。
Bランクの中でも、魔法ってジャンルなら多分トップのモンスターだろうからな。
でも、あの二人の斬撃や刺突に対する対応は普通じゃない。
「もしかしたら、このダンジョンで死んだ名のある魔術師だったのかもしれませんね」
「そういう事か。これまで遭遇してきた他の個体と比べて技術力が高かった連中と同じか……それなら納得出来るな」
この階層で探索者の死体を食べそうなのは、今のところ……レッサーヴァンパイアぐらいか。
ヴァンパイアは血は吸うだろうけど、人間の肉とか骨は食べないだろう……多分。
「とにかく、お疲れ様だ。ちょっと休憩するか」
「そうですね……お二人はまだまだ動けるぞって顔をしてますが、本人が疲れに気付いていない可能性は十分あり得ますから」
「「っ!」」
はっはっは!! 二人なら例え疲れてたとしても、心が躍ろう相手なら喜んで戦いに行くだろうな。
「っし、休憩だ休憩」
ちょっと早いが、飯を作って腹を満たして……ってやったてたら、こっちに複数の気配が寄ってくる。
ったく、もうちょいで良い感じに肉が焼けそうだってのに。
『ラガス、僕が殺ってくるよ』
『良いのか?』
『うん。僕もちょっと動きたくなったからさ』
『分かった。それじゃ、任せたぞ』
気配からしてそれなりに強そうではあるが、ルーフェイスに任せれば問題無いだろう。
「ラガス坊ちゃま、ルーフェイス一人に任せて良いのですか?」
「Aランククラスのモンスターだったらちょっと心配になるけど、そこまで強い敵じゃなさそうだからな」
SIDE ルーフェイス
自ら近寄ってくるモンスターを倒すと進言。
こちらに来る匂いに方に歩を進めると……そこには五体以上のレッサーヴァンパイアを従えるヴァンパイアがいた。
「ッ!!! ……貴様、何者だ」
Bランクの中で人の言葉を喋る個体は非常に珍しいが、ヴァンパイアはその例外に当てはまる存在。
レッサーヴァンパイアの上位種でもあるため、レッサーヴァンパイアを従えることも可能。
個体によって武器スキルも習得している為、Bランクに相応しいモンスターと言っても過言ではない。
「…………」
「チッ! まぁいい。お前たち、やれ!!!」
上位種の指示に従い、一斉に攻撃を仕掛けるレッサーヴァンパイア。
Cランクモンスターの一斉攻撃ともなれば、普通は必至で防御を行うか……回避に全力を注ぐのが妥当な選択なのだが、ルーフェイスのは興味は後方のヴァンパイアにしか向いていない。
「……」
吼えることなく、ただただ鋭い爪撃を放ち、たった一撃で複数のレッサーヴァンパイアを仕留めた。
「ッ!? ……やるようだな。この私が直々に仕留めてやろう」
(何分ぐらい遊んでも良いんだっけ)
ダンジョン内で生まれたヴァンパイアということもあり、プライドが高い態度こそ変わらないが、ルーフェイスの実力の一端を見たとしても引き下がることなく牙をむいた。
「いや~~、あれっすね。巨大なボーンナイトより全然強かったっす」
「ボーンドラゴン、より、強かった」
「厄介さで言えば、メリルが戦ってたタコキメラより上だったっすね。てか、ラガスさんとメリルの援護が無かったら、もっとリスクを背負った戦い方をしなかったら勝てなかったっすね」
へぇ~~、そこら辺のことも把握出来る様になったか。
セルシアとシュラなら負けないとは思うけど、確かにあのエルダーリッチが相手となると、厳しいっちゃ厳しかったよな……まっ、それでも今回の戦いは二人の勝ちだ。
「けど、リスクを背負ったとしても勝つだろ」
「へっへっへ、そりゃ全力で勝ちに行きますよ。でも、セルシア様と二人だけで戦うってなると、魔核の無事は褒賞できないかもしれないっすね」
「……シュラの、言う通り、かも。エルダーリッチは、厄介で、強かった、よ」
「後ろから見てたから解るよ。でも……あのレベルのエルダーリッチが何体もいるとは思えないけどな」
召還のアビリティを持っていて、更に複数の属性魔法を操る事が出来て、味方を強化する補助魔法まで使える……それだけならまだ解る。
Bランクの中でも、魔法ってジャンルなら多分トップのモンスターだろうからな。
でも、あの二人の斬撃や刺突に対する対応は普通じゃない。
「もしかしたら、このダンジョンで死んだ名のある魔術師だったのかもしれませんね」
「そういう事か。これまで遭遇してきた他の個体と比べて技術力が高かった連中と同じか……それなら納得出来るな」
この階層で探索者の死体を食べそうなのは、今のところ……レッサーヴァンパイアぐらいか。
ヴァンパイアは血は吸うだろうけど、人間の肉とか骨は食べないだろう……多分。
「とにかく、お疲れ様だ。ちょっと休憩するか」
「そうですね……お二人はまだまだ動けるぞって顔をしてますが、本人が疲れに気付いていない可能性は十分あり得ますから」
「「っ!」」
はっはっは!! 二人なら例え疲れてたとしても、心が躍ろう相手なら喜んで戦いに行くだろうな。
「っし、休憩だ休憩」
ちょっと早いが、飯を作って腹を満たして……ってやったてたら、こっちに複数の気配が寄ってくる。
ったく、もうちょいで良い感じに肉が焼けそうだってのに。
『ラガス、僕が殺ってくるよ』
『良いのか?』
『うん。僕もちょっと動きたくなったからさ』
『分かった。それじゃ、任せたぞ』
気配からしてそれなりに強そうではあるが、ルーフェイスに任せれば問題無いだろう。
「ラガス坊ちゃま、ルーフェイス一人に任せて良いのですか?」
「Aランククラスのモンスターだったらちょっと心配になるけど、そこまで強い敵じゃなさそうだからな」
SIDE ルーフェイス
自ら近寄ってくるモンスターを倒すと進言。
こちらに来る匂いに方に歩を進めると……そこには五体以上のレッサーヴァンパイアを従えるヴァンパイアがいた。
「ッ!!! ……貴様、何者だ」
Bランクの中で人の言葉を喋る個体は非常に珍しいが、ヴァンパイアはその例外に当てはまる存在。
レッサーヴァンパイアの上位種でもあるため、レッサーヴァンパイアを従えることも可能。
個体によって武器スキルも習得している為、Bランクに相応しいモンスターと言っても過言ではない。
「…………」
「チッ! まぁいい。お前たち、やれ!!!」
上位種の指示に従い、一斉に攻撃を仕掛けるレッサーヴァンパイア。
Cランクモンスターの一斉攻撃ともなれば、普通は必至で防御を行うか……回避に全力を注ぐのが妥当な選択なのだが、ルーフェイスのは興味は後方のヴァンパイアにしか向いていない。
「……」
吼えることなく、ただただ鋭い爪撃を放ち、たった一撃で複数のレッサーヴァンパイアを仕留めた。
「ッ!? ……やるようだな。この私が直々に仕留めてやろう」
(何分ぐらい遊んでも良いんだっけ)
ダンジョン内で生まれたヴァンパイアということもあり、プライドが高い態度こそ変わらないが、ルーフェイスの実力の一端を見たとしても引き下がることなく牙をむいた。
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