735 / 954
最終的に白ける?
しおりを挟む
「けど、あれだな……もしかしたら、最後の方はちょっと白けるかもしれないな」
「どういう事ですか?」
「リビングデットジェネラルがもう少し頭の回る奴じゃなかったら、最後の戦いはしょうもなくなりそうだろ」
「……………………なるほど。確かにこの流れだと、そうなりそうですね」
眷属召喚。
このアビリティはまぁ……中々の反則技だ。
それに加えて、大抵指揮下に入ってる連中を強化するアビリティは、基本的に何度使用しても魔力を消費しない。
これらの組み合わせは団体戦であれば超ド級の反則的な組み合わせなんだが、眷属召喚に関してはかなりの魔力を消費してしまう……らしい。
実際にそういう系統のアビリティを習得してないから詳しい事は解らないが、リビングデットジェネラルの魔力の減り具合を見る限り、何十回も使えるアビリティではないっぽい。
「あの二人、俺らの援護があるとはいえ、あのバカデカいボーンナイトとボーンドラゴンを倒したんだよな~」
「魔力が殆どない状態となれば、どちらか片方で事足りてしまうかもしれませんね」
そういうことなんだよな~。
眷属召喚に関しては……おそらく十回も使えない。
せいざい五回……多くて六回ぐらいが限度か?
あと、俺たちはまだリビングデットアーチャーやメイジの攻撃魔法を対処したり、後衛の連中しか倒してない。
やろうと思えば前衛の連中もなんとか出来る。
二人はまだまだ限界がきそうにないし……寧ろ、ようやくテンションが良い感じに上がってきて、体も思うように動いてきてるって感じかな……そうなると、いくらジェネラルが同系統のモンスターを再度召喚して強化しても、あんまり俺たちを倒すってなると意味がないように思える。
「ジェネラル的には、まず前衛二人をきっちり削りたいんだろうけど……多分無意味だろうな」
「……二人の感覚が徐々に研ぎ澄まされているから、ですか?」
「おそらくな。ほら、結構倒すのが早くなってきてるだろ」
「言われてみれば……そうですね」
真正面からぶつかったとしても、勝つのはシュラとセルシアであることに変わりはない。
でも、一対多数という状況になれば、一応話は別。
眷属召喚で召喚されるモンスターはどれもCランクであり、ジェネラルによって強化されている。
強化された眷属から放たれる一撃を食らえば……シュラはまだしも、セルシアからすればかなり痛い。
シュラからしても食らえば今のリズムが暮れて劣勢になる可能性がある。
だからこそ、感覚が徐々に耐え渡ってきている今、二人は的確に倒せる箇所を攻撃し続けている。
そこまで動きが最適化されたら、どんどんどんどん早く眷属たちが殺られてまた眷属を召喚するハメになる。
あっ、また召喚した……これで三度目だな。
「二人すれば、今の戦況は非常に心地良いのかもしれませんね」
「最悪、自分の首に刃が懸かるかもしれないって戦況だからな……敵は自分たちにビビッて逃げていくことはないという事を考えると、メリルの言う通り本当に心地良いのかもしれないな」
とはいえ、最終局面で萎えるかもしれないけ、ど…………ふ~~~ん。
どうやら多少は考える頭があったみたいだな。
ジェネラルはまだ眷属が残っている段階で自身を強化し、眷属ごと二人をぶった斬ろうとした。
「シュラ、セルシア!! 援護は必要か!!」
「大丈夫っす!!!!」
「私も、大丈夫、だよ」
「分かった。なら、他は気にせず戦え!」
あの二人がジェネラルとの戦いに集中出来るように、まだ残っている雑魚は即座に倒す。
まだそれなりに魔力が残っている状態のジェネラルが相手となると、横からの邪魔は厄介だろうからな。
「ラガス坊ちゃま、どうやら眷属たちも多少頭は周るようですね」
「そうみたいだな」
残っていた眷属たちは上司に文句を言う訳でもなく、直ぐに標的をシュラとセルシアから俺たちに変えた。
「どういう事ですか?」
「リビングデットジェネラルがもう少し頭の回る奴じゃなかったら、最後の戦いはしょうもなくなりそうだろ」
「……………………なるほど。確かにこの流れだと、そうなりそうですね」
眷属召喚。
このアビリティはまぁ……中々の反則技だ。
それに加えて、大抵指揮下に入ってる連中を強化するアビリティは、基本的に何度使用しても魔力を消費しない。
これらの組み合わせは団体戦であれば超ド級の反則的な組み合わせなんだが、眷属召喚に関してはかなりの魔力を消費してしまう……らしい。
実際にそういう系統のアビリティを習得してないから詳しい事は解らないが、リビングデットジェネラルの魔力の減り具合を見る限り、何十回も使えるアビリティではないっぽい。
「あの二人、俺らの援護があるとはいえ、あのバカデカいボーンナイトとボーンドラゴンを倒したんだよな~」
「魔力が殆どない状態となれば、どちらか片方で事足りてしまうかもしれませんね」
そういうことなんだよな~。
眷属召喚に関しては……おそらく十回も使えない。
せいざい五回……多くて六回ぐらいが限度か?
あと、俺たちはまだリビングデットアーチャーやメイジの攻撃魔法を対処したり、後衛の連中しか倒してない。
やろうと思えば前衛の連中もなんとか出来る。
二人はまだまだ限界がきそうにないし……寧ろ、ようやくテンションが良い感じに上がってきて、体も思うように動いてきてるって感じかな……そうなると、いくらジェネラルが同系統のモンスターを再度召喚して強化しても、あんまり俺たちを倒すってなると意味がないように思える。
「ジェネラル的には、まず前衛二人をきっちり削りたいんだろうけど……多分無意味だろうな」
「……二人の感覚が徐々に研ぎ澄まされているから、ですか?」
「おそらくな。ほら、結構倒すのが早くなってきてるだろ」
「言われてみれば……そうですね」
真正面からぶつかったとしても、勝つのはシュラとセルシアであることに変わりはない。
でも、一対多数という状況になれば、一応話は別。
眷属召喚で召喚されるモンスターはどれもCランクであり、ジェネラルによって強化されている。
強化された眷属から放たれる一撃を食らえば……シュラはまだしも、セルシアからすればかなり痛い。
シュラからしても食らえば今のリズムが暮れて劣勢になる可能性がある。
だからこそ、感覚が徐々に耐え渡ってきている今、二人は的確に倒せる箇所を攻撃し続けている。
そこまで動きが最適化されたら、どんどんどんどん早く眷属たちが殺られてまた眷属を召喚するハメになる。
あっ、また召喚した……これで三度目だな。
「二人すれば、今の戦況は非常に心地良いのかもしれませんね」
「最悪、自分の首に刃が懸かるかもしれないって戦況だからな……敵は自分たちにビビッて逃げていくことはないという事を考えると、メリルの言う通り本当に心地良いのかもしれないな」
とはいえ、最終局面で萎えるかもしれないけ、ど…………ふ~~~ん。
どうやら多少は考える頭があったみたいだな。
ジェネラルはまだ眷属が残っている段階で自身を強化し、眷属ごと二人をぶった斬ろうとした。
「シュラ、セルシア!! 援護は必要か!!」
「大丈夫っす!!!!」
「私も、大丈夫、だよ」
「分かった。なら、他は気にせず戦え!」
あの二人がジェネラルとの戦いに集中出来るように、まだ残っている雑魚は即座に倒す。
まだそれなりに魔力が残っている状態のジェネラルが相手となると、横からの邪魔は厄介だろうからな。
「ラガス坊ちゃま、どうやら眷属たちも多少頭は周るようですね」
「そうみたいだな」
残っていた眷属たちは上司に文句を言う訳でもなく、直ぐに標的をシュラとセルシアから俺たちに変えた。
22
お気に入りに追加
3,490
あなたにおすすめの小説
私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
公爵令嬢はアホ係から卒業する
依智川ゆかり
ファンタジー
『エルメリア・バーンフラウト! お前との婚約を破棄すると、ここに宣言する!!」
婚約相手だったアルフォード王子からそんな宣言を受けたエルメリア。
そんな王子は、数日後バーンフラウト家にて、土下座を披露する事になる。
いや、婚約破棄自体はむしろ願ったり叶ったりだったんですが、あなた本当に分かってます?
何故、私があなたと婚約する事になったのか。そして、何故公爵令嬢である私が『アホ係』と呼ばれるようになったのか。
エルメリアはアルフォード王子……いや、アホ王子に話し始めた。
彼女が『アホ係』となった経緯を、嘘偽りなく。
*『小説家になろう』でも公開しています。
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
世界最強の公爵様は娘が可愛くて仕方ない
猫乃真鶴
ファンタジー
トゥイリアース王国の筆頭公爵家、ヴァーミリオン。その現当主アルベルト・ヴァーミリオンは、王宮のみならず王都ミリールにおいても名の通った人物であった。
まずその美貌。女性のみならず男性であっても、一目見ただけで誰もが目を奪われる。あと、公爵家だけあってお金持ちだ。王家始まって以来の最高の魔法使いなんて呼び名もある。実際、王国中の魔導士を集めても彼に敵う者は存在しなかった。
ただし、彼は持った全ての力を愛娘リリアンの為にしか使わない。
財力も、魔力も、顔の良さも、権力も。
なぜなら彼は、娘命の、究極の娘馬鹿だからだ。
※このお話は、日常系のギャグです。
※小説家になろう様にも掲載しています。
※2024年5月 タイトルとあらすじを変更しました。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる