734 / 970
負けない濃さ
しおりを挟む
「っし、行くぞ」
自ら転移トラップを踏んでからは特に大きなイベントなどはなく、この前みたいに屑バカが迷惑を押し付けてくることもなく、順調にボス部屋の前に到着出来た。
まぁ、例に漏れずボス部屋の前に並んでる同業者たちには色んな視線を向けられたけどな。
でもやっぱりここまで潜れるだけの力があるからか……とりあえずルーフェイスにはビビってくれた。
従魔が問題を起こせば、それは主人の問題へと発展するのは当然だけど、正当防衛が成立することは良くある。
向こうが下手に絡んできて、ルーフェイスが威嚇したところで、こっちがとやかく言われることはない。
それを同業者たちもしっかり理解してくれていたようで、特に問題は起こらずに休めた。
「ん~~~~……あれだな。転移トラップで飛ばされた部屋でバカ多い数のモンスターと戦ったからか、かなりしょぼく見えるな」
「油断するのは良くありませんが、正直なところ同感ですね」
目の前にはリビングデットジェネラルと、リビングデットナイトとランサーがが五体。
アーチャーが三体と、リッチが二体。
構成としては……パーフェクトなんだろうな。
「オオオォオオオオオオオッ!!!」
ジェネラルのアビリティだろうな。
部下たちの士気が上がって闇の魔力を纏って強化…………あのジェネラル、普通のジェネラルと比べて総魔力量が多そうだな。
「まっ、とりあえず陣形はいつもと同じで、好きな様に戦おう」
「「「了解」」」
「ワゥ!」
ルーフェイスは先日のお一人バトルで非常に満足してくれてるからか、俺やメリルと同じく、後方での支援に徹してくれるようだな。
「意外と強いじゃねぇか」
「悪く、ない」
……どうやら総魔力だけじゃなく、部下の同系統のモンスターを強化するアビリティのレベルも、他のジェネラルと比べて優れてるみたいだな。
あの二人がその気になれば数で向こうが勝ってても、一撃が数撃で倒せる。
「……ラガス坊ちゃま、二人を援護しますか?」
「いや、まだ早いだろ。これは訓練だろ……心配性な部分が出てるぞ、メリル」
「そうですね。うっかり忘れていました」
今のところ、俺たちはアーチャーメイジとの遠距離攻撃合戦を行ってる。
リッチの攻撃魔法とか、回転させてる魔弾じゃないと、がっつり相殺するのはむずいかもな……でも、これでこそ良い特訓相手って感じがするな。
「ラガス坊ちゃま、顔が緩んでますよ」
「だってさ……本当に丁度良い訓練相手に思えてさ」
「予想していたよりも訓点に適した相手だということは認めます」
メリルも同じ感想だったか。
ぶっちゃけ、転移トラップ先で戦ったような超多数との激闘と同じぐらい濃い戦いは出来ないんじゃないかって思ってたからな~~~。
でも、こりゃ本当にあの戦いと負けないぐらい濃い戦いになりそうだな。
「っ……通常のジェネラルよりも魔力量が多く、眷属召喚のアビリティまで持っているなんて……中々に最悪な敵ですね」
「だな。事前に情報を得ていなかったら、ジェネラルとの間に大きな壁……もしくは山? を感じるだろうな」
つっても、俺はあんまり二人のこと心配してない。
「それで、メリルさん……そろそろ二人の援護でもしますか?」
「……いつもの仕返しですか」
「自由に受け取ってくれ」
「はぁ~~~~。正直、今二人の顔は見えませんが、百パーセント……二人が笑っている様に見えます」
「はっはっは!!! 俺も同じ意見だ」
普段の二人も十分頼もしいんだけど、今の二人の背中は……更に頼もしく見える。
まっ、二人からすれば頑丈でそれなりの攻撃力が高いおもちゃが増えたって感覚か?
アンデットだから……部類的には一度死んでる? そんな存在だから感情は無いと思うけど、仮にあるなら……そろそろ言葉で言い表せない不気味さを感じ始めるところか?
自ら転移トラップを踏んでからは特に大きなイベントなどはなく、この前みたいに屑バカが迷惑を押し付けてくることもなく、順調にボス部屋の前に到着出来た。
まぁ、例に漏れずボス部屋の前に並んでる同業者たちには色んな視線を向けられたけどな。
でもやっぱりここまで潜れるだけの力があるからか……とりあえずルーフェイスにはビビってくれた。
従魔が問題を起こせば、それは主人の問題へと発展するのは当然だけど、正当防衛が成立することは良くある。
向こうが下手に絡んできて、ルーフェイスが威嚇したところで、こっちがとやかく言われることはない。
それを同業者たちもしっかり理解してくれていたようで、特に問題は起こらずに休めた。
「ん~~~~……あれだな。転移トラップで飛ばされた部屋でバカ多い数のモンスターと戦ったからか、かなりしょぼく見えるな」
「油断するのは良くありませんが、正直なところ同感ですね」
目の前にはリビングデットジェネラルと、リビングデットナイトとランサーがが五体。
アーチャーが三体と、リッチが二体。
構成としては……パーフェクトなんだろうな。
「オオオォオオオオオオオッ!!!」
ジェネラルのアビリティだろうな。
部下たちの士気が上がって闇の魔力を纏って強化…………あのジェネラル、普通のジェネラルと比べて総魔力量が多そうだな。
「まっ、とりあえず陣形はいつもと同じで、好きな様に戦おう」
「「「了解」」」
「ワゥ!」
ルーフェイスは先日のお一人バトルで非常に満足してくれてるからか、俺やメリルと同じく、後方での支援に徹してくれるようだな。
「意外と強いじゃねぇか」
「悪く、ない」
……どうやら総魔力だけじゃなく、部下の同系統のモンスターを強化するアビリティのレベルも、他のジェネラルと比べて優れてるみたいだな。
あの二人がその気になれば数で向こうが勝ってても、一撃が数撃で倒せる。
「……ラガス坊ちゃま、二人を援護しますか?」
「いや、まだ早いだろ。これは訓練だろ……心配性な部分が出てるぞ、メリル」
「そうですね。うっかり忘れていました」
今のところ、俺たちはアーチャーメイジとの遠距離攻撃合戦を行ってる。
リッチの攻撃魔法とか、回転させてる魔弾じゃないと、がっつり相殺するのはむずいかもな……でも、これでこそ良い特訓相手って感じがするな。
「ラガス坊ちゃま、顔が緩んでますよ」
「だってさ……本当に丁度良い訓練相手に思えてさ」
「予想していたよりも訓点に適した相手だということは認めます」
メリルも同じ感想だったか。
ぶっちゃけ、転移トラップ先で戦ったような超多数との激闘と同じぐらい濃い戦いは出来ないんじゃないかって思ってたからな~~~。
でも、こりゃ本当にあの戦いと負けないぐらい濃い戦いになりそうだな。
「っ……通常のジェネラルよりも魔力量が多く、眷属召喚のアビリティまで持っているなんて……中々に最悪な敵ですね」
「だな。事前に情報を得ていなかったら、ジェネラルとの間に大きな壁……もしくは山? を感じるだろうな」
つっても、俺はあんまり二人のこと心配してない。
「それで、メリルさん……そろそろ二人の援護でもしますか?」
「……いつもの仕返しですか」
「自由に受け取ってくれ」
「はぁ~~~~。正直、今二人の顔は見えませんが、百パーセント……二人が笑っている様に見えます」
「はっはっは!!! 俺も同じ意見だ」
普段の二人も十分頼もしいんだけど、今の二人の背中は……更に頼もしく見える。
まっ、二人からすれば頑丈でそれなりの攻撃力が高いおもちゃが増えたって感覚か?
アンデットだから……部類的には一度死んでる? そんな存在だから感情は無いと思うけど、仮にあるなら……そろそろ言葉で言い表せない不気味さを感じ始めるところか?
33
お気に入りに追加
3,493
あなたにおすすめの小説
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
悪役令嬢の独壇場
あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。
彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。
自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。
正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。
ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。
そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。
あら?これは、何かがおかしいですね。
魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。
悪役令嬢は蚊帳の外です。
豆狸
ファンタジー
「グローリア。ここにいるシャンデは隣国ツヴァイリングの王女だ。隣国国王の愛妾殿の娘として生まれたが、王妃によって攫われ我がシュティーア王国の貧民街に捨てられた。侯爵令嬢でなくなった貴様には、これまでのシャンデに対する暴言への不敬罪が……」
「いえ、違います」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる