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どちら目線?
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SIDE メリル、シュラ
「三年間、お疲れ様!!!!!」
「「「「「「「「お疲れ~っ!!!!!」」」」」」」」
学生たち主人たちとは別の場所で執事、メイドたちはバカ騒ぎを始めた。
宴会に教師たちはおらず、完全に従者たちの空間。
今この場に……気を使わなければならない相手はいない。
色んな意味で縛りである存在がいないため、彼ら彼女たちはかなりはっちゃけていた。
「二人は卒業後、ラガス様たちとハンターになるのよね」
「そうね」
「屋敷に戻ってのんびりしたい、とか思わないの?」
一人のメイドが、ずっと気になっていたことを尋ねた。
メリルほど優秀なメイドであれば、雇っている家も家で重宝したいはず。
実際にメリルは家事スキルだけではなく、戦闘スキルも一級品であり、望むことなら侯爵家や公爵家が優秀な人材として引き抜きたいと考えるほど、斬大敵にレベルが高い。
「……そういった思いよりも、ラガス坊ちゃまへの心配が上だから、そういった思いは消えるというか消えてしまうというか……望んだところで、といった話ね」
若干ツンデレな部分がある言い方だが、どちらにしろラガスへの心配がどの思いよりも勝るのは事実だった。
「あぁ~~、確か……卒業後は、強いモンスターに挑む旅、だっけ」
「その通り。どう? 正気の沙汰とは思えないでしょ」
「失礼な言葉だとは解ってるけど、正気の沙汰とは思えないわね」
戦地、死地に毎度身を放り込む。
ラガスのことは深く知らない人物からすれば、本当にただの死にたがりとしか思えない。
「そうか? 俺はあれだけ強ければ、そういう相手との戦闘を求めるのは割とおかしくないと思うぞ」
シュラと話していた執事の一人が二人の会話に割り込む。
「いや、だってラガス様が求めてる強い相手って、BランクとAランクモンスターでしょ。どう考えても殺される可能性がある相手じゃない」
Aランクモンスターは戦闘者から見ても、災害が形を成した存在。
メイドの言葉はどう考えても間違っていない。
間違っていないが、ラガスの今までの経歴見れば解る通り、普通ではないのだ。
「バカか。ラガス様は一年生の頃から三年生になってから、ずっと学生のトップに立ち続けてきたんだぞ。三年生で初めて行われた国際大会でも全てのトーナメントでトップに立った。俺たちの常識で計れる人物じゃないんだ」
「ん~~~、そういう考えも解るには解るけども、付き合わされるメリルの身になってみなよ」
「ふむ…………いや、それでもラガス様が並大抵の強いモンスターに負けるとは思えない」
執事はバッサリとメイドの言葉を切り捨て、それを聞いていたシュラはうんうんと頷き、同意。
「まだ十三歳という歳で、推定Aランクの三つ角のオーガジェネラルを倒したのだろう。であれば……いや、さすがに厳しいか。しかし、従魔とシュラ質の力があれば、Sランクのモンスターを倒すのも不可能ではない、と俺は思う」
「良いこと言うじゃねぇかよ」
学友の言葉に、修羅のテンションは一段階上昇し、グラスに入っている酒を一気の飲み干す。
「まっ、まだ実際にSランクモンスターってのと会ったことないから断言は出来ねぇが、心が震えるのは間違いねぇな」
そのまさかのシチュエーションを思い浮かべ、つい凶悪な笑みをこぼすシュラ。
「はは、さすがシュラだな。個人的な意見ではあるが、メリルは少々従者というよりも親という目線からラガス様を見ている気がする」
「っ!!!???」
学友からの言葉に決して小さくない衝撃を受け、思わずグラスを落としそうになるが、寸でのところで堪える。
「学生になってからじゃなくて、それより前から努力努力実戦実戦な人なんだろ。今までそれを見てきたはずなのに心配が勝るってことは、主人を見る目が従者じゃなく親じゃなきゃあり得ないというか…………シュラ、お前はどう思う」
「俺、今お前の言葉に凄い納得してる」
友人からの問いに、シュラは物凄く納得がいった表情を浮かべた。
「三年間、お疲れ様!!!!!」
「「「「「「「「お疲れ~っ!!!!!」」」」」」」」
学生たち主人たちとは別の場所で執事、メイドたちはバカ騒ぎを始めた。
宴会に教師たちはおらず、完全に従者たちの空間。
今この場に……気を使わなければならない相手はいない。
色んな意味で縛りである存在がいないため、彼ら彼女たちはかなりはっちゃけていた。
「二人は卒業後、ラガス様たちとハンターになるのよね」
「そうね」
「屋敷に戻ってのんびりしたい、とか思わないの?」
一人のメイドが、ずっと気になっていたことを尋ねた。
メリルほど優秀なメイドであれば、雇っている家も家で重宝したいはず。
実際にメリルは家事スキルだけではなく、戦闘スキルも一級品であり、望むことなら侯爵家や公爵家が優秀な人材として引き抜きたいと考えるほど、斬大敵にレベルが高い。
「……そういった思いよりも、ラガス坊ちゃまへの心配が上だから、そういった思いは消えるというか消えてしまうというか……望んだところで、といった話ね」
若干ツンデレな部分がある言い方だが、どちらにしろラガスへの心配がどの思いよりも勝るのは事実だった。
「あぁ~~、確か……卒業後は、強いモンスターに挑む旅、だっけ」
「その通り。どう? 正気の沙汰とは思えないでしょ」
「失礼な言葉だとは解ってるけど、正気の沙汰とは思えないわね」
戦地、死地に毎度身を放り込む。
ラガスのことは深く知らない人物からすれば、本当にただの死にたがりとしか思えない。
「そうか? 俺はあれだけ強ければ、そういう相手との戦闘を求めるのは割とおかしくないと思うぞ」
シュラと話していた執事の一人が二人の会話に割り込む。
「いや、だってラガス様が求めてる強い相手って、BランクとAランクモンスターでしょ。どう考えても殺される可能性がある相手じゃない」
Aランクモンスターは戦闘者から見ても、災害が形を成した存在。
メイドの言葉はどう考えても間違っていない。
間違っていないが、ラガスの今までの経歴見れば解る通り、普通ではないのだ。
「バカか。ラガス様は一年生の頃から三年生になってから、ずっと学生のトップに立ち続けてきたんだぞ。三年生で初めて行われた国際大会でも全てのトーナメントでトップに立った。俺たちの常識で計れる人物じゃないんだ」
「ん~~~、そういう考えも解るには解るけども、付き合わされるメリルの身になってみなよ」
「ふむ…………いや、それでもラガス様が並大抵の強いモンスターに負けるとは思えない」
執事はバッサリとメイドの言葉を切り捨て、それを聞いていたシュラはうんうんと頷き、同意。
「まだ十三歳という歳で、推定Aランクの三つ角のオーガジェネラルを倒したのだろう。であれば……いや、さすがに厳しいか。しかし、従魔とシュラ質の力があれば、Sランクのモンスターを倒すのも不可能ではない、と俺は思う」
「良いこと言うじゃねぇかよ」
学友の言葉に、修羅のテンションは一段階上昇し、グラスに入っている酒を一気の飲み干す。
「まっ、まだ実際にSランクモンスターってのと会ったことないから断言は出来ねぇが、心が震えるのは間違いねぇな」
そのまさかのシチュエーションを思い浮かべ、つい凶悪な笑みをこぼすシュラ。
「はは、さすがシュラだな。個人的な意見ではあるが、メリルは少々従者というよりも親という目線からラガス様を見ている気がする」
「っ!!!???」
学友からの言葉に決して小さくない衝撃を受け、思わずグラスを落としそうになるが、寸でのところで堪える。
「学生になってからじゃなくて、それより前から努力努力実戦実戦な人なんだろ。今までそれを見てきたはずなのに心配が勝るってことは、主人を見る目が従者じゃなく親じゃなきゃあり得ないというか…………シュラ、お前はどう思う」
「俺、今お前の言葉に凄い納得してる」
友人からの問いに、シュラは物凄く納得がいった表情を浮かべた。
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