万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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だとしても感謝する

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「んじゃ、お前らのこれまでの努力と根性、そんで見事勝ち取った合格に、乾杯!!!!!」

「「「「「「「「「「乾杯!!!!!!」」」」」」」」」」

騎士団、そして魔法師団の試験結果が発表された翌日、俺たちは学食を貸し切りにし、三年生とバッカス先生たち教師陣で宴会を開いていた。

「ラガス! 合格できたのはお前たちのお陰だ!!!」

「本当にその通りね。あの助言がなかったら、多分受かってなかったわ」

「何言ってるんだよ。お前たちが素直に頑張った結果だ」

宴会が始まってから直ぐ、俺やセルシアたちの元に合格した同級生たちが訪れてきた。

何と言うか……正直、ちょっと信じられないという思いはあるが、なんとロッソ学園から入団試験を受けた生徒たちは、全員合格を勝ち取ったらしい。

普通に考えて、あり得ない話なんだ。
そりゃ、うちの学園はそこそこ合格率が高いらしいが、それでも毎年の合格者数は全体のおおよそ六割から七割ほど。

この数値は他の学園と比べても一歩上を行ってるらしいが、それでも入団率百パーセントだった年はないらしい。

「うん、ラガスの、言う通り。皆が、頑張った、結果」

「「「「っ!!」」」」

普段からあまり話さないセルシアに褒められたからか、多くの同級生が感極まった表情になってる。

「僕も基本的にはそう思うよ」

「ジーク。入団おめでとう」

「ありがとう、ラガス……でも、皆の言う通り、ラガスの助言があったからこそ合格できた部分は、少なからずあると思うよ」

……なんだよ。
そう面と向かって言われると、ちょっと照れるだろ。

「そう言ってくれると嬉しいよ。けど、これで皆スタートラインに立ったんだ。それはそれで油断してられないんじゃないか?」

「確かにね。正直、かなり期待されていると思う。学園で習ってきたことを実行しながら、現場でのイレギュラーに対応していかなきゃと思うと、ラガスの言う通り……あまり油断してられないね」

良い顔するじゃん。
絶対に天辺まで登ってやろうって感じの良い顔だ。

「ここでラガスたちも同じだろ、って言いたいところだけど、君たちは直ぐに壁にぶち当たることはなさそうだね」

「はは、どうだろうな。ハンターの真似事はしてるけど、実際に依頼を受けたりしてる訳じゃないからな」

俺個人にはちょいちょい依頼が飛んでくるけど、それは魔靴目当ての生産依頼だし。

「まぁ、当面の目的は決まってるから、卒業後はその目的を達成していく」

「確か強いモンスターとの戦闘、だよね。他の人が言えばただの死にたがりとしか思えないけど、ラガスたちがそう言うと……狙われるモンスターたちが少し可哀そうに思えるね」

「なんだよそれ。遭遇出来たら逃がすつもりはないけどさ」

食堂の料理人さんたちが用意してくれた料理を食べながら楽しく話してると、若干酒の匂いを漂わせるバッカス先生たちが絡んで来た。

「よぅ、ラガス! ちゃんと呑んでるか?」

「そこは食べてるか? じゃないんですか」

今回の宴会で、酒は出てない。
なのにこの酒臭さ……酒を持参したのか?

前々から酒好きだとは思ってたけど、それでも生徒の前で呑むか?

「どっちでも良いじゃねぇか」

「それはそうかもしれませんけど……でも、生徒の前で呑んでも良いんですか?」

「固いこと言うなって。今日ほどめでてぇ日はないんだ!」

確かに超めでたい日ではあると思うけど……って、バレント先生たちまで呑んでる。
こりゃ何を言っても無駄そうだな。

「それよりラガス、ハンターになったら同じルーキーから何度も絡まれるだろうけど、適当に流しとけよ」

「何でですか?」

「そりゃお前が本気で相手したら、どう考えても絡んだ連中は潰れるだろ。理不尽だと思うかもしれねぇが、所詮は負け犬の遠吠え、世間知らずのアホが吠えてると思って、適当に聞き流せ」

「……うっす」

基本的にそうした方が良さそうなのは解ってる。
でも、適当に流すか否かは、相手の挑発内容次第だな。
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