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出すのは俺の懐から
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ひとまず、今は良い武器が商品としてステージに上がっても、買う気はない!!!
そう思ってたんだが、結構興味を惹かれるというか何と言うか……ちょっと買っても良いかなって思ってしまう。
「ラガスさん、本当に買わなくて良いんですか?」
「買ったところで、直ぐに使う訳じゃないしな……そういうお前らは、欲しいのないのか?」
「私たちの給料では、仮に欲しい武器があったとしても、他の落札者たちと渡り合えませんよ」
……それはそうかもな。
決して低くはないが、アホみたいに高い訳ではない。
「いや、俺に言えよ。二人が欲しい物があるなら、俺が落札するに決まってるだろ」
「「……」」
仮に落とせたとしても、二人の給料だと貯金が全て吹っ飛ぶことになりかねないだろ。
それぐらいは俺も解ってる。
「ラガス坊ちゃま、それは何と言いますか……太っ腹すぎます。シュラ、あまりワクワクしないでください」
「えっ、いや……すまん」
「何言ってんだ。マジでないのか? あるんだったら、遠慮なく言えよ」
そりゃ大金を持ってるからって、無理に消費する必要はないかもしれないけど、二人が何か欲しい物があるなら、俺の懐から出す。
仮に二人が欲しい武器を落札しても、俺の貯金全部が消えることはない。
「……いや、遠慮するっす。本当に俺やメリルが欲しい物を買って、後で出てきたラガスさんがほしい商品を買えなくなったら嫌なんで」
「私も同じです。それに、武器は今の物で十分間に合ってますから」
「……分ったよ」
これ以上遠慮しなくても良いんだぞって言うのはしつこいと感じ、これ以上は何も言わなかった。
そして武器の時間が終わり、鉱石やモンスターの素材がステージに上がる時間になり、再び会場は盛り上がる。
モンスターの素材は単に武器の材料だけではなく、薬の材料にもなる。
そういうのを求めてる人は、かなり必死の形相で競り合っている。
「モンスターの素材は落札しないのですか?」
「鉱石は欲しいが、モンスターの素材はな……どうせなら、自分で倒す方が良いと思ってな」
ステージにはベテラン以上の冒険者や騎士でも、容易に倒せないモンスターの素材が上がる。
確かに欲しいと思いはするが、その思いはそこまで大きくない。
学園を卒業すれば、即座にハンターになる。
それから強敵たちとは好きなように戦えるからな。
逆に、鉱石とかはそういう楽しみもないから、手に入れられる時に手に入れたい。
なんて思っていたら、ミスリル鉱石がステージに上がってきた。
スタート価格は白金貨一枚。
ステージに上げられた量を考えると、魔靴十足分は確実に造れる。
という訳で、今回は俺も参加。
落札価格の上げ方は、会場に入る際に渡された木の札を上げるだけ。
基本的に金貨十枚、五十枚、百枚。
扱う木札はその三つだが、落札価格を倍にする木札もある。
扱われるのは、本当に最初の方だけ。
今は十枚、五十枚、百枚の札を使って競り合っている。
「白金貨二十枚と金貨七十枚!!!! さぁ、これで決まりで宜しいでしょうか!!!」
司会者が一言二言、客の競争心を煽るが、他の客たちは全員降りた。
結果、俺は金貨二千七十枚で魔靴十足分以上は確実のミスリル鉱石を手に入れた。
その後もちょいちょい珍しい鉱石を落札し、それ以降は特に参加せず、オークションは終了。
終了後に金を払い、落札した鉱石を亜空間にしまう。
「欲しい鉱石は全て落札出来ましたね」
「おう! 参加して良かったよ」
「それはよろしかったですね。ただ……使おうと思っていた金額程、お金は消費しましたか?」
「…………」
メリルの問いに、サラッと答えられなかった。
だって、一応大金は使ったが、全財産の三割も使ってない。
本来の目的が、貯まりに貯まっているお金を使おうって話だったのを考えると……失敗か?
そう思ってたんだが、結構興味を惹かれるというか何と言うか……ちょっと買っても良いかなって思ってしまう。
「ラガスさん、本当に買わなくて良いんですか?」
「買ったところで、直ぐに使う訳じゃないしな……そういうお前らは、欲しいのないのか?」
「私たちの給料では、仮に欲しい武器があったとしても、他の落札者たちと渡り合えませんよ」
……それはそうかもな。
決して低くはないが、アホみたいに高い訳ではない。
「いや、俺に言えよ。二人が欲しい物があるなら、俺が落札するに決まってるだろ」
「「……」」
仮に落とせたとしても、二人の給料だと貯金が全て吹っ飛ぶことになりかねないだろ。
それぐらいは俺も解ってる。
「ラガス坊ちゃま、それは何と言いますか……太っ腹すぎます。シュラ、あまりワクワクしないでください」
「えっ、いや……すまん」
「何言ってんだ。マジでないのか? あるんだったら、遠慮なく言えよ」
そりゃ大金を持ってるからって、無理に消費する必要はないかもしれないけど、二人が何か欲しい物があるなら、俺の懐から出す。
仮に二人が欲しい武器を落札しても、俺の貯金全部が消えることはない。
「……いや、遠慮するっす。本当に俺やメリルが欲しい物を買って、後で出てきたラガスさんがほしい商品を買えなくなったら嫌なんで」
「私も同じです。それに、武器は今の物で十分間に合ってますから」
「……分ったよ」
これ以上遠慮しなくても良いんだぞって言うのはしつこいと感じ、これ以上は何も言わなかった。
そして武器の時間が終わり、鉱石やモンスターの素材がステージに上がる時間になり、再び会場は盛り上がる。
モンスターの素材は単に武器の材料だけではなく、薬の材料にもなる。
そういうのを求めてる人は、かなり必死の形相で競り合っている。
「モンスターの素材は落札しないのですか?」
「鉱石は欲しいが、モンスターの素材はな……どうせなら、自分で倒す方が良いと思ってな」
ステージにはベテラン以上の冒険者や騎士でも、容易に倒せないモンスターの素材が上がる。
確かに欲しいと思いはするが、その思いはそこまで大きくない。
学園を卒業すれば、即座にハンターになる。
それから強敵たちとは好きなように戦えるからな。
逆に、鉱石とかはそういう楽しみもないから、手に入れられる時に手に入れたい。
なんて思っていたら、ミスリル鉱石がステージに上がってきた。
スタート価格は白金貨一枚。
ステージに上げられた量を考えると、魔靴十足分は確実に造れる。
という訳で、今回は俺も参加。
落札価格の上げ方は、会場に入る際に渡された木の札を上げるだけ。
基本的に金貨十枚、五十枚、百枚。
扱う木札はその三つだが、落札価格を倍にする木札もある。
扱われるのは、本当に最初の方だけ。
今は十枚、五十枚、百枚の札を使って競り合っている。
「白金貨二十枚と金貨七十枚!!!! さぁ、これで決まりで宜しいでしょうか!!!」
司会者が一言二言、客の競争心を煽るが、他の客たちは全員降りた。
結果、俺は金貨二千七十枚で魔靴十足分以上は確実のミスリル鉱石を手に入れた。
その後もちょいちょい珍しい鉱石を落札し、それ以降は特に参加せず、オークションは終了。
終了後に金を払い、落札した鉱石を亜空間にしまう。
「欲しい鉱石は全て落札出来ましたね」
「おう! 参加して良かったよ」
「それはよろしかったですね。ただ……使おうと思っていた金額程、お金は消費しましたか?」
「…………」
メリルの問いに、サラッと答えられなかった。
だって、一応大金は使ったが、全財産の三割も使ってない。
本来の目的が、貯まりに貯まっているお金を使おうって話だったのを考えると……失敗か?
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