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半端な気持ちでは関係を持てない
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二刀流以外にも短剣と体術、双剣。
槍や、短槍を使った二槍流に大斧や手斧。
専門外だけど、鞭を使ったりもした。
そこに魔弾を加えることもあるので、十分色んな相手になりきることが出来たと思う。
「ちょっと休憩にするか」
「そう、だね……それにしても、君は本当に多芸だね」
「どうも。褒めたところで、何も出ないぞ」
「実力なら、自分で掴み取るよ」
は~~~~、イケメンだね~~~~。
どっかの校内戦で俺を相手に、違法薬物を使って身体能力を上げてでも潰そうとしてきたクソ馬鹿とは違うね。
「正直、鞭まで使えるとは思ってなかったよ」
「俺もちょっと驚いてる。鞭に関しては、ほんの数回ぐらいしか触ってなかったからな」
槍や斧と違い、本当に趣味ですらない得物。
でも、真面目に使ってみると、意外とそれなりに扱えたんだよな。
「センスの塊、といったところかな」
「ありがとよ。まっ、神様が基本属性の魔法が使えない代わりに、そこら辺は優遇してくれたのかもな」
「なるほど……ところで、今まで訊いてこなかったんだが」
「ん? どうした」
何やら真剣な表情。
いったい俺に何を訊きたいのか……少々身構えていると、随分と前に俺がジークとの試合で使用したイリュージョンボイスについてだった。
「あの時のセルシアの声は、もしかして君が生み出したのかい」
「ふふ……ジークの想像に任せるよ」
既に答えを言っている様なものだが、俺の口からは言わない。
「そうか。しかし、非常に恐ろしい技だな」
「相手の気を逸らすといった点に関しては、超有能な技だよ」
特に、人間相手だと超有効。
相手が聴覚を完全遮断してしまうような技術を持っていれば別だが、大抵の人にはかなりクリティカルヒットすると思う。
「元は言わないが、俺の手札の一つと思ってくれれば良い」
「なんとも恐ろしい手札だね」
自分でもそう思うよ。
使ってしまうと、それだけで超有利になってしまうから、滅多に使わないけどな。
「そういえばさ、ジークは……俺が言うのもあれだけど、新しい婚約者はつくらないのか?」
「本当にそうだね…………まだこんな事を言うのはあれだけど、彼女は魅力的な女性だ」
「それはその通りだな」
内面に関しては、人によっては取っつきにくいと思うだろうが、親しくなれば意外と話せる。
「でも、ジークならそういった話が舞い込んでくるだろ」
ジークが在学生から告白されたって話はちょいちょい聞くしな。
当然それらの告白は全て断ってるみたいだけど。
「一応ね……でも、今の僕だと仮に新しい婚約者ができる……もしくは恋人ができたとしても、果たしてその子だけを見れるか…………恋心を持つ女性たちに、中途半端な気持ちで向き合う訳にはいかないからね」
つまり、今なんとなく家を通して紹介された人、告白された人と関係を持つことになっても、どこかのタイミングでセルシアの顔がチラついてしまうかもしれないってことか。
確かにそれは相手の女性からすれば、ふざけんな! って思いっきりビンタしたくなる案件だよな。
女性はそういう男性の変化に気付きやすいって聞くし……それは考えると、容易には誰かと関係を持てないか。
「……正直、騎士になるかハンターになるか迷ってるんだよね」
「っ!!!???」
……まだ今年は残ってるけど、今年一の驚きだ。
えっ、そうなん?
絶対に騎士の道に進むと思ってたんだが。
「えっと……あれか、自分探し的な旅をしたいのか?」
「はは、そうだね。自分探し、か……今より強くなりたいって気持ちは変わらないけど、最近色々とブレてるかもしれないね」
「…………ジークがハンターを目指すって決めたのであれば、俺は特に反対とかしないよ。でも、完全に今後の道が定まってないなら、自分の信念を貫ける道に進んだ方が良いと思うぞ」
「信念を貫ける道、か」
騎士の道を進むにしろ、ハンターの道に進むにしろ、どちらを選んでも言った通り反対なんてするつもりはない。
まっ、ハンターの道を選んだら、アンディーグさん……膝から崩れ落ちそうだな。
槍や、短槍を使った二槍流に大斧や手斧。
専門外だけど、鞭を使ったりもした。
そこに魔弾を加えることもあるので、十分色んな相手になりきることが出来たと思う。
「ちょっと休憩にするか」
「そう、だね……それにしても、君は本当に多芸だね」
「どうも。褒めたところで、何も出ないぞ」
「実力なら、自分で掴み取るよ」
は~~~~、イケメンだね~~~~。
どっかの校内戦で俺を相手に、違法薬物を使って身体能力を上げてでも潰そうとしてきたクソ馬鹿とは違うね。
「正直、鞭まで使えるとは思ってなかったよ」
「俺もちょっと驚いてる。鞭に関しては、ほんの数回ぐらいしか触ってなかったからな」
槍や斧と違い、本当に趣味ですらない得物。
でも、真面目に使ってみると、意外とそれなりに扱えたんだよな。
「センスの塊、といったところかな」
「ありがとよ。まっ、神様が基本属性の魔法が使えない代わりに、そこら辺は優遇してくれたのかもな」
「なるほど……ところで、今まで訊いてこなかったんだが」
「ん? どうした」
何やら真剣な表情。
いったい俺に何を訊きたいのか……少々身構えていると、随分と前に俺がジークとの試合で使用したイリュージョンボイスについてだった。
「あの時のセルシアの声は、もしかして君が生み出したのかい」
「ふふ……ジークの想像に任せるよ」
既に答えを言っている様なものだが、俺の口からは言わない。
「そうか。しかし、非常に恐ろしい技だな」
「相手の気を逸らすといった点に関しては、超有能な技だよ」
特に、人間相手だと超有効。
相手が聴覚を完全遮断してしまうような技術を持っていれば別だが、大抵の人にはかなりクリティカルヒットすると思う。
「元は言わないが、俺の手札の一つと思ってくれれば良い」
「なんとも恐ろしい手札だね」
自分でもそう思うよ。
使ってしまうと、それだけで超有利になってしまうから、滅多に使わないけどな。
「そういえばさ、ジークは……俺が言うのもあれだけど、新しい婚約者はつくらないのか?」
「本当にそうだね…………まだこんな事を言うのはあれだけど、彼女は魅力的な女性だ」
「それはその通りだな」
内面に関しては、人によっては取っつきにくいと思うだろうが、親しくなれば意外と話せる。
「でも、ジークならそういった話が舞い込んでくるだろ」
ジークが在学生から告白されたって話はちょいちょい聞くしな。
当然それらの告白は全て断ってるみたいだけど。
「一応ね……でも、今の僕だと仮に新しい婚約者ができる……もしくは恋人ができたとしても、果たしてその子だけを見れるか…………恋心を持つ女性たちに、中途半端な気持ちで向き合う訳にはいかないからね」
つまり、今なんとなく家を通して紹介された人、告白された人と関係を持つことになっても、どこかのタイミングでセルシアの顔がチラついてしまうかもしれないってことか。
確かにそれは相手の女性からすれば、ふざけんな! って思いっきりビンタしたくなる案件だよな。
女性はそういう男性の変化に気付きやすいって聞くし……それは考えると、容易には誰かと関係を持てないか。
「……正直、騎士になるかハンターになるか迷ってるんだよね」
「っ!!!???」
……まだ今年は残ってるけど、今年一の驚きだ。
えっ、そうなん?
絶対に騎士の道に進むと思ってたんだが。
「えっと……あれか、自分探し的な旅をしたいのか?」
「はは、そうだね。自分探し、か……今より強くなりたいって気持ちは変わらないけど、最近色々とブレてるかもしれないね」
「…………ジークがハンターを目指すって決めたのであれば、俺は特に反対とかしないよ。でも、完全に今後の道が定まってないなら、自分の信念を貫ける道に進んだ方が良いと思うぞ」
「信念を貫ける道、か」
騎士の道を進むにしろ、ハンターの道に進むにしろ、どちらを選んでも言った通り反対なんてするつもりはない。
まっ、ハンターの道を選んだら、アンディーグさん……膝から崩れ落ちそうだな。
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