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実戦訓練
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「ラガス、午後からはお前も訓練に参加してもらうぞ」
「本当ですか?」
何十もの魔弾を操り続けるのも良い訓練になったけど、それ以外の訓練が出来るのは嬉しい。
そう思っていると、数人の騎士が新しく現れた。
「訓練とはいっても、ほぼ実戦訓練だな。今更お前に教えることなどないと思っている。故に、必要なのは強者との戦いだ」
……マジか。
いや、本当に有難いな。
学園で生活するようになってから、それなりに王国に所属する騎士などの名前が耳に入ってくる。
その為、目の前の騎士たちには覚えがあった。
「という訳で、五分刻みでこいつらとの模擬戦。それがお前の訓練だ。治癒師を専属で付けるから、存分に戦って大丈夫だ」
「ありがとうございます」
表情的に、どっちに向かって言ってるのか気になるけど……それでも、目の前の騎士たちは相手にとって不足なしの方たちだ。
鋼鉄製のロングソードを手に取り、早速模擬戦を始める。
訓練相手にはここ数年で騎士になった新人騎士の中でも、超有望な人。
まるで獣人族の様な苛烈な攻めを得意とする騎士。
技術が抜き出ている熟練の騎士。
学生の身では絶対にお相手できないような方たちとの連戦が続く。
これでも、ここ二年間で入学した時と比べて実力は上がっていると思っていた。
正直なところ、有望株の新人騎士なら……そこまで本気にならずとも勝てると思っている部分があったが、その認識は直ぐに覆された。
訓練なのだから、過度に獣魔法や魔弾のアビリティを使わないようにと決めていたが、開始一分後ぐらいに直ぐ使ってしまった。
「参った。いやぁ~~、本当に強いね」
「ありがとう、ございます」
それはこっちのセリフです、と言いたかった。
ラビットフットを使い、貫通力を強化した魔弾を複数使ってしまった。
向こうからすれば、それぐらい俺の手札を引き出さなきゃダメだと思ってるのかもしれない。
でも、こっちからすれば、まんまたと引き出されたというか何と言うか……うん、マジで強い。
ただ、剣技に関してはそこまで負けてないと思うんだよな……いや、素直に向こうの方が上だと認めるべきか。
結果だけ見れば、身体能力のゴリ押しで勝ったようなものだしな。
そして苛烈な攻めを得意とする槍使いの騎士との模擬戦では、絶対に獣魔法を使わないと決めてバトルに挑む。
木剣や木槍ではないので、刃が当たると簡単に切れる。
不規則な動きを入れてくるが、根っこには騎士としての動きがあるから、技術力が低い訳ではない。
結果として……負けた。
良い勝負は出来たと思うんだけど、負けは負け。
「はっはっは!! 学生ってのは嘘だろ強過ぎるぜ!」
「ありがとうございます」
「でもよ、さっき使ってた身体強化系のアビリティ? あれ使ってなかったよな」
あっさりとバレた。
別に手を抜こうと思っていた訳ではないが、変に隠すのは良くないと思い、素直に喋った。
「さっきの戦いでは、訓練ということを忘れて、勝つことに専念し過ぎました。あれでは、自身の訓練にならないと思って」
「あぁ~~~……うん、解らんでもねぇな。まっ、それならしょうがねぇか」
「そう言ってもらえるとありがたいです」
心の中で、少なからず俺が自分のことを嘗めてるんじゃないか、って思ってたんだろう。
ただ、この人にはラビットフットを使っても……どっかで逆転されかねない気がする。
「それじゃ、次は俺の番だね」
三人とも強いことに変わりはないんだけど、この熟練の騎士さんとの戦いが一番きつかったというか……苦手意識が強かった。
割と身体能力だけじゃなくて、技術力もそれなりにあると思ってたんだけど、この人と戦うとマジで自分なんてまだまだだなって思う。
厄介という点だけなら、三本角のオーガジェネラルを超えてる? って思ってしまった。
魔弾、三つの特異魔法を使わなければ、本当に差があると実感させられる。
だからこそ、戦い甲斐があるんだけどな。
「本当ですか?」
何十もの魔弾を操り続けるのも良い訓練になったけど、それ以外の訓練が出来るのは嬉しい。
そう思っていると、数人の騎士が新しく現れた。
「訓練とはいっても、ほぼ実戦訓練だな。今更お前に教えることなどないと思っている。故に、必要なのは強者との戦いだ」
……マジか。
いや、本当に有難いな。
学園で生活するようになってから、それなりに王国に所属する騎士などの名前が耳に入ってくる。
その為、目の前の騎士たちには覚えがあった。
「という訳で、五分刻みでこいつらとの模擬戦。それがお前の訓練だ。治癒師を専属で付けるから、存分に戦って大丈夫だ」
「ありがとうございます」
表情的に、どっちに向かって言ってるのか気になるけど……それでも、目の前の騎士たちは相手にとって不足なしの方たちだ。
鋼鉄製のロングソードを手に取り、早速模擬戦を始める。
訓練相手にはここ数年で騎士になった新人騎士の中でも、超有望な人。
まるで獣人族の様な苛烈な攻めを得意とする騎士。
技術が抜き出ている熟練の騎士。
学生の身では絶対にお相手できないような方たちとの連戦が続く。
これでも、ここ二年間で入学した時と比べて実力は上がっていると思っていた。
正直なところ、有望株の新人騎士なら……そこまで本気にならずとも勝てると思っている部分があったが、その認識は直ぐに覆された。
訓練なのだから、過度に獣魔法や魔弾のアビリティを使わないようにと決めていたが、開始一分後ぐらいに直ぐ使ってしまった。
「参った。いやぁ~~、本当に強いね」
「ありがとう、ございます」
それはこっちのセリフです、と言いたかった。
ラビットフットを使い、貫通力を強化した魔弾を複数使ってしまった。
向こうからすれば、それぐらい俺の手札を引き出さなきゃダメだと思ってるのかもしれない。
でも、こっちからすれば、まんまたと引き出されたというか何と言うか……うん、マジで強い。
ただ、剣技に関してはそこまで負けてないと思うんだよな……いや、素直に向こうの方が上だと認めるべきか。
結果だけ見れば、身体能力のゴリ押しで勝ったようなものだしな。
そして苛烈な攻めを得意とする槍使いの騎士との模擬戦では、絶対に獣魔法を使わないと決めてバトルに挑む。
木剣や木槍ではないので、刃が当たると簡単に切れる。
不規則な動きを入れてくるが、根っこには騎士としての動きがあるから、技術力が低い訳ではない。
結果として……負けた。
良い勝負は出来たと思うんだけど、負けは負け。
「はっはっは!! 学生ってのは嘘だろ強過ぎるぜ!」
「ありがとうございます」
「でもよ、さっき使ってた身体強化系のアビリティ? あれ使ってなかったよな」
あっさりとバレた。
別に手を抜こうと思っていた訳ではないが、変に隠すのは良くないと思い、素直に喋った。
「さっきの戦いでは、訓練ということを忘れて、勝つことに専念し過ぎました。あれでは、自身の訓練にならないと思って」
「あぁ~~~……うん、解らんでもねぇな。まっ、それならしょうがねぇか」
「そう言ってもらえるとありがたいです」
心の中で、少なからず俺が自分のことを嘗めてるんじゃないか、って思ってたんだろう。
ただ、この人にはラビットフットを使っても……どっかで逆転されかねない気がする。
「それじゃ、次は俺の番だね」
三人とも強いことに変わりはないんだけど、この熟練の騎士さんとの戦いが一番きつかったというか……苦手意識が強かった。
割と身体能力だけじゃなくて、技術力もそれなりにあると思ってたんだけど、この人と戦うとマジで自分なんてまだまだだなって思う。
厄介という点だけなら、三本角のオーガジェネラルを超えてる? って思ってしまった。
魔弾、三つの特異魔法を使わなければ、本当に差があると実感させられる。
だからこそ、戦い甲斐があるんだけどな。
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