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良い金の使い道
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ザックスたち三人と、ライド君と色々と話してから数か月経ったが……どういった答えを出したのか、連絡は届いていない。
そして、アザルトさんがハンター育成の学園を退学した、なんて話も耳に入ってない。
四人がいったいどういった判断をしたのか……分からない。
分からないが、さすがにあれ以上は俺が踏み込める領域じゃない。
だから……もう何も言わず、向こうが俺に会いに来ようとしてくる時まで会おうとは思わない。
少しもやもやとした気持ちが残りながらも、なんやかんやで後数日も経てば冬休みが到来。
こちらの世界の冬休みが夏休みと同じぐらい長く、長い間休みを満喫できる。
ただ……ガルガント王国はそれなりに四季がハッキリしてるので、冬は寒い。
今だって制服の上にもう一枚暖かい服を着てる。
「ラガス坊ちゃま、そろそろ何を買おうか決まりましたか?」
「……いや、特に」
本日は休日なので、昼までの訓練が終わってからは、メリルとシュラと一緒にブラっと王都を散策している。
何かを買おうという目的はないが、王都ほど広い街だと、どれだけ散策しても飽きることはない。
露店の料理はどれも上手く、そこまで高くない。
偶に露店のアクセサリー類の中に、本当にこの値段で良いのか? と首をひねりたくなるような質が高く、良い効果が付与されている物があったりする。
そういうのを買っては、セルシアやメリル、クレア姉さんにプレゼントしている。
「メリルは、やっぱり寒いのは苦手か?」
「やっぱりどころではなく、普通に苦手ですね。厚着をしているので普段のメイド服より寒くなくて良い感じではありますが」
「そっか……シュラは、ちょっと苦手っぽいな」
「そうっすね。寒いより暑いの方が耐えられるっす」
二人とも寒さに弱いのは昔から解ってはいたいが……結構もこっとしてるな。
いや、俺も二人のこと言えないんだけどさ・
でも……万が一を考えれば、動きやすい格好でいたほうが良いよな。
そんなに街中で襲われるほど人の恨みは買ってな……一切買ってない訳じゃなかったな。
とはいえ、学園内でちょっと寒さを感じてるなら……新しく買うのもありだ。
「二人の新しいメイド服と執事服、買うか」
「……ラガス坊ちゃま、一応メイド服は数着あるので、まだ問題ありませんよ」
「嘘付け、最近若干胸のところがきついって、うぉ!? いきなり貫手を放つなよ!」
「余計なこと言わなければ良いだけです」
め、メリルの言う通りかな。
今のはシュラが悪いというか、デリカシーがないというか……とりあえずシュラがアウトだった。
「まっ、二人とも成長してる部分はあるから、別に新しい仕事服を買っても問題無いだろ。勿論、金は俺が出す!!」
「いえ、ラガス坊ちゃま。私たちの新しい仕事服を買うにしても、ラガス坊ちゃまにお金を出していただくわけにはいきません」
「メリルの言う通りっすよ。ちゃんと給料は貰ってるんで、金は自分で出しますよ」
こいつら…………どれだけ遠慮するんだよ。
俺が学生という立場を考えれば、アホみたいに金を持ってるのは知ってるだろ。
「二人とも、俺があのオーガの一件でまた金が入ってきたのは覚えてるだろ」
「それは勿論覚えてます」
「俺が参加出来なかったイベントっすよね」
イベントって……確かにシュラにとっては盛り上がるイベントかもしれないけど、一般的な生徒たちからすれば恐怖の時間だったんだからな。
「当然、その金は有り余ってる。だからそれを使って寒さに耐性がある……いや、どうせなら防寒耐性がある服にしてもらうか」
どうせなら斬撃、攻撃魔法に対する耐性もある仕事着を作ってもらうか。
うん、決めた。
これはもう決定事項だ。
「よし、二人とも今から王都一番の服屋に向かうぞ!!!!」
「……はぁ~~~。畏まりました」
「はは、しょうがないっすね。有難くもらいます」
一度決めれば、決定を曲げはしない。
それが俺だからな。
とりあえず王都一番の服屋にレッツゴー……と思ったら、前から見知った顔を発見。
そして、アザルトさんがハンター育成の学園を退学した、なんて話も耳に入ってない。
四人がいったいどういった判断をしたのか……分からない。
分からないが、さすがにあれ以上は俺が踏み込める領域じゃない。
だから……もう何も言わず、向こうが俺に会いに来ようとしてくる時まで会おうとは思わない。
少しもやもやとした気持ちが残りながらも、なんやかんやで後数日も経てば冬休みが到来。
こちらの世界の冬休みが夏休みと同じぐらい長く、長い間休みを満喫できる。
ただ……ガルガント王国はそれなりに四季がハッキリしてるので、冬は寒い。
今だって制服の上にもう一枚暖かい服を着てる。
「ラガス坊ちゃま、そろそろ何を買おうか決まりましたか?」
「……いや、特に」
本日は休日なので、昼までの訓練が終わってからは、メリルとシュラと一緒にブラっと王都を散策している。
何かを買おうという目的はないが、王都ほど広い街だと、どれだけ散策しても飽きることはない。
露店の料理はどれも上手く、そこまで高くない。
偶に露店のアクセサリー類の中に、本当にこの値段で良いのか? と首をひねりたくなるような質が高く、良い効果が付与されている物があったりする。
そういうのを買っては、セルシアやメリル、クレア姉さんにプレゼントしている。
「メリルは、やっぱり寒いのは苦手か?」
「やっぱりどころではなく、普通に苦手ですね。厚着をしているので普段のメイド服より寒くなくて良い感じではありますが」
「そっか……シュラは、ちょっと苦手っぽいな」
「そうっすね。寒いより暑いの方が耐えられるっす」
二人とも寒さに弱いのは昔から解ってはいたいが……結構もこっとしてるな。
いや、俺も二人のこと言えないんだけどさ・
でも……万が一を考えれば、動きやすい格好でいたほうが良いよな。
そんなに街中で襲われるほど人の恨みは買ってな……一切買ってない訳じゃなかったな。
とはいえ、学園内でちょっと寒さを感じてるなら……新しく買うのもありだ。
「二人の新しいメイド服と執事服、買うか」
「……ラガス坊ちゃま、一応メイド服は数着あるので、まだ問題ありませんよ」
「嘘付け、最近若干胸のところがきついって、うぉ!? いきなり貫手を放つなよ!」
「余計なこと言わなければ良いだけです」
め、メリルの言う通りかな。
今のはシュラが悪いというか、デリカシーがないというか……とりあえずシュラがアウトだった。
「まっ、二人とも成長してる部分はあるから、別に新しい仕事服を買っても問題無いだろ。勿論、金は俺が出す!!」
「いえ、ラガス坊ちゃま。私たちの新しい仕事服を買うにしても、ラガス坊ちゃまにお金を出していただくわけにはいきません」
「メリルの言う通りっすよ。ちゃんと給料は貰ってるんで、金は自分で出しますよ」
こいつら…………どれだけ遠慮するんだよ。
俺が学生という立場を考えれば、アホみたいに金を持ってるのは知ってるだろ。
「二人とも、俺があのオーガの一件でまた金が入ってきたのは覚えてるだろ」
「それは勿論覚えてます」
「俺が参加出来なかったイベントっすよね」
イベントって……確かにシュラにとっては盛り上がるイベントかもしれないけど、一般的な生徒たちからすれば恐怖の時間だったんだからな。
「当然、その金は有り余ってる。だからそれを使って寒さに耐性がある……いや、どうせなら防寒耐性がある服にしてもらうか」
どうせなら斬撃、攻撃魔法に対する耐性もある仕事着を作ってもらうか。
うん、決めた。
これはもう決定事項だ。
「よし、二人とも今から王都一番の服屋に向かうぞ!!!!」
「……はぁ~~~。畏まりました」
「はは、しょうがないっすね。有難くもらいます」
一度決めれば、決定を曲げはしない。
それが俺だからな。
とりあえず王都一番の服屋にレッツゴー……と思ったら、前から見知った顔を発見。
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