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その反応は嬉しい

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まさか二日連続でBランクのモンスターと遭遇するとは思ってなかったな。

しかも双頭の狼、オルトロスか……これまた厄介なモンスターだ。
単純に体が大きくてパワーと防御力がある、巨人タイプのモンスターならやりやすいんだけど……オルトロスはそういうタイプじゃないからな。

「おわッ!? 厄介っすね、あのブレス」

「そうだな……二種類のブレスはちょっとな~~」

うちのルーフェイスも同じ事は出来るけど、二つの口から同時に放たれるとそれはそれで強力だろうな。

「ルーフェイス、なるべくブレスの相殺は任せても良いか?」

『了解!! 任せて!!!』

「頼んだ!!!」

セルシアとメリルは……二人とも割り込める隙があったら割り込もうって感じか。
うん、その方が良いかもな。

ハッキリ言って、オルトロスのブレスはかなり強い。
二人は喰らったら絶対に無傷じゃ済まないし、俺だって結構ヤバいと思う。

タフなシュラでもそれなりにダメージを負うだろう。

相殺するにしても、俺だと完全に相殺することは難しい。
魔弾の大きさにも限界があるし、複数の魔弾を撃ってもブレスが漏れる可能性がある。

シュラも……自分に当る範囲をなんとか出来ても、周囲に被害が出る可能性が高い。
だからブレスはルーフェイスにしか完全に相殺することは出来ない。

「ちっ!!! やっぱり普通の魔弾と微々たるダメージってところか」

上手い具合に距離を測りながら魔弾を連射しているが、状況はアサルトワイバーン同じだな。

獣系のモンスターだからアサルトワイバーンの鱗よりは防御力低いと思ったんだが……どうやらそんなことなさそうだな。
まぁ、でも全く効いてないって感じではなさそうだし……とりあえず一つの的に集中して攻撃し続けるか。

「うぉらっ!!!!」

おぉ~~~、シュラも今回は結構全開モードだな。

魔闘気と鬼気を纏いながら、ミスリル製の棍棒を使ってる。
ありゃいくらオルトロスでも体に鈍いダメージが残りそうだな。

でも、全開モードのシュラの攻撃でも体が抉れないのは流石だな……てか、魔力操作上手いな!!
戦ってる場所的に見えてなかったけど、シュラの攻撃を食らってしまう時は魔闘気を一瞬で集中させてる。

この個体、もしや結構戦い慣れてる?

でなければ、魔闘気を一瞬で相手の攻撃に合わせて移動させるとか普通は無理だし。
いや、このオルトロスは超感覚派なのか?

だとしたら俺たちが魔闘気を上手く動かしながら戦ってるのところを見て、自分も真似しよう的なノリで出来たのかも……実際のところ良く解らないけど、やっぱり厄介で強いモンスターってのは再認識した。

後方で待機してる二人を見ると、メリルは周囲を警戒しながらも何かを狙ってる顔をしてる。
セルシアは……おぉ~~~~~、それを抜く相手と判断したわけか。

確かに昨日戦ったアサルトワイバーンに負けず劣らずの強さを持ってるからな……妥当と言えば妥当か。

「グラァアアアッ!!!!」

「うおっ!? あっぶな。躱せると分かってても、迫力のある爪撃は恐ろしいな」

ラビットフットからガゼルエンジンに切り替えてるので、スピードだけなら絶対にオルトロスに負けない自信はある。

とはいえ、模擬戦でルーフェイスが使う爪撃と比べて、オルトロスの爪撃は当たり前だが容赦がない。

爪を使った攻撃の対処に慣れてるとはいっても、油断してたら本当にザックリいかれてしまう。

にしても……なんか、俺への攻撃が増えてきた気がするな。
もしかして、そろそろ俺の魔弾による攻撃をウザいと思い始めたか?

ふっふっふ、それはそれで嬉しい反応だな。
昨日のアサルトワイバーンは竜殺しの効果を付与した魔弾以外は、全くもって興味ないって感じだったからな。

魔弾使いとしてその反応は嬉しいぞ。

俺も含めてBランクモンスターとの戦いにも慣れてきたし……そろそろ仕留める段階に移って良さそうだな。
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