481 / 989
そういう家系?
しおりを挟む
「だ、大丈夫だから」
「いや、大丈夫じゃないだろ。別に俺は直ぐに学園に戻る訳じゃないんだから、ちょっと休憩してから模擬戦しよう。な」
「……分かった」
向上心が高いのは良いけど、そこそこ疲労してる状態で戦うのはちょっとな。
それにしても、結構ボロボロにやられたな。
まっ、対戦相手のセルシアは無傷に近いんだけどさ。
「悪いな、セルシア。妹の相手してもらって」
「別に、構わない。それなりに、楽しかった」
お世辞、じゃなさそうだな。
まっ、セリスの実力を考えれば当然といえば当然か?
「思ったよりしつこいというか、粘り強かったって感じだったろ」
「うん、そんな……感じだった。ある程度で降参すると、思ってた。でも、全然諦めなかった」
「セリスとレアードも負けん気が強いからな……いや、そこに関しては二人だけじゃないか」
負けん気が強いのは俺たち家族全員か。
でも……俺とあれだけバチバチに戦ったセルシアだし、二人がガチで相手にしてもらえるのはまだ先だな。
「将来性がある、そんな気がした」
「そりゃあるだろうな。俺やアリク、クレア姉さんの弟妹なんだし」
「……納得」
はは、直ぐ納得出来るよな。
「私としては、それなりに良い勝負ができていたと思いますよ」
「へぇ~~~。メリルがしっかり褒めるってことは、意外と戦えてたんだな」
レアードと模擬戦してたから仕方ないけど、どうせならがっつり観戦したかったな。
「それにしても、着実にお二人とも強くなっていますね」
「そりゃ俺らと同じで向上心があるからな……なぁ、二ルナ。エルシャ……二人の生活は俺が学園に入学する前と変わらない感じか?」
「「はい! 変わらない感じです!!!」」
「だよな……うん、それなら順当に強くなっていくのは当然か」
俺が学園に入学する前から二人は従者を連れて森の中に入り、モンスターを狩っていた。
エルナとエルシャもきっちり鍛えてるからそこら辺の戦えるメイドよりも強い。
「なぁ、そういえばセリスに婚約の話が来たりしてないのか?」
「たくさん来てますよ。ただ、セリス様は興味ないので全て断っています」
「……そこら辺はクレア姉さんに似てるな」
同タイプであるレアードと現在模擬戦を行っているクレア姉さん……姉妹だからってのもあるだろうけど、その辺りも似ちゃってるのか。
いや、女性の幸せは結婚することだと決めつけるのは良くない。
それは……あれだ、マリハラ? になってしまう。
てか、確かクローナ姉さんもあんまりそういうのに興味を持ってなかった気がする……もしかしてそういう家系なのか??
「レアードの奴はどうなんだ? モテるだろ」
二人とも俺みたいに不良ではない。
それなりにパーティーに参加してるから、他家の子供と付き合いはある筈だ。
レアードはアリクやロウド兄さん、カロウス兄さんと違ってちょっと可愛い系の男子だ。
犬系男子っていうのか?
どっちかっていうと同世代より歳上の令嬢に愛されそうな見た目……とりあえずモテるのは間違いない。
「そうですね。レアード様にも縁談はチラホラと来てますが、最終的にはラガス様やアリク様たちと同じ道に進むと断言していますので」
「あぁ……そういうことか。まぁ、そういうことなら仕方ないのか」
そりゃ外見は良い物件だとしても、世間一般的には貴族の令息が目指すような職ではないハンターの道に進もうとしてるんだもんな。
「それをあれか、令嬢の前でぶっちゃけてるのか」
「はい、それはもう……盛大にぶっちゃけてます!」
うん、ニルナ。それはあんまり良い笑顔で言うことじゃないからな。
「ただ、レアード様は喋りが上手いのでお茶会が終わった後、雰囲気が悪いということは一度もありませんでした」
「マジか……なぁ、アリク。レアードって本当に良い子だな」
「そうだな。俺は上手いこと雰囲気を悪くさせずにそういったお茶会を終わらせる自信はない」
同感だな。
やっぱりセルシアがパートナーになってくれ幸いだったと、心の底から言えるよ。
違う未来があれば、父さんに多大な迷惑を掛けていたかもしれない……リアルマジで。
「いや、大丈夫じゃないだろ。別に俺は直ぐに学園に戻る訳じゃないんだから、ちょっと休憩してから模擬戦しよう。な」
「……分かった」
向上心が高いのは良いけど、そこそこ疲労してる状態で戦うのはちょっとな。
それにしても、結構ボロボロにやられたな。
まっ、対戦相手のセルシアは無傷に近いんだけどさ。
「悪いな、セルシア。妹の相手してもらって」
「別に、構わない。それなりに、楽しかった」
お世辞、じゃなさそうだな。
まっ、セリスの実力を考えれば当然といえば当然か?
「思ったよりしつこいというか、粘り強かったって感じだったろ」
「うん、そんな……感じだった。ある程度で降参すると、思ってた。でも、全然諦めなかった」
「セリスとレアードも負けん気が強いからな……いや、そこに関しては二人だけじゃないか」
負けん気が強いのは俺たち家族全員か。
でも……俺とあれだけバチバチに戦ったセルシアだし、二人がガチで相手にしてもらえるのはまだ先だな。
「将来性がある、そんな気がした」
「そりゃあるだろうな。俺やアリク、クレア姉さんの弟妹なんだし」
「……納得」
はは、直ぐ納得出来るよな。
「私としては、それなりに良い勝負ができていたと思いますよ」
「へぇ~~~。メリルがしっかり褒めるってことは、意外と戦えてたんだな」
レアードと模擬戦してたから仕方ないけど、どうせならがっつり観戦したかったな。
「それにしても、着実にお二人とも強くなっていますね」
「そりゃ俺らと同じで向上心があるからな……なぁ、二ルナ。エルシャ……二人の生活は俺が学園に入学する前と変わらない感じか?」
「「はい! 変わらない感じです!!!」」
「だよな……うん、それなら順当に強くなっていくのは当然か」
俺が学園に入学する前から二人は従者を連れて森の中に入り、モンスターを狩っていた。
エルナとエルシャもきっちり鍛えてるからそこら辺の戦えるメイドよりも強い。
「なぁ、そういえばセリスに婚約の話が来たりしてないのか?」
「たくさん来てますよ。ただ、セリス様は興味ないので全て断っています」
「……そこら辺はクレア姉さんに似てるな」
同タイプであるレアードと現在模擬戦を行っているクレア姉さん……姉妹だからってのもあるだろうけど、その辺りも似ちゃってるのか。
いや、女性の幸せは結婚することだと決めつけるのは良くない。
それは……あれだ、マリハラ? になってしまう。
てか、確かクローナ姉さんもあんまりそういうのに興味を持ってなかった気がする……もしかしてそういう家系なのか??
「レアードの奴はどうなんだ? モテるだろ」
二人とも俺みたいに不良ではない。
それなりにパーティーに参加してるから、他家の子供と付き合いはある筈だ。
レアードはアリクやロウド兄さん、カロウス兄さんと違ってちょっと可愛い系の男子だ。
犬系男子っていうのか?
どっちかっていうと同世代より歳上の令嬢に愛されそうな見た目……とりあえずモテるのは間違いない。
「そうですね。レアード様にも縁談はチラホラと来てますが、最終的にはラガス様やアリク様たちと同じ道に進むと断言していますので」
「あぁ……そういうことか。まぁ、そういうことなら仕方ないのか」
そりゃ外見は良い物件だとしても、世間一般的には貴族の令息が目指すような職ではないハンターの道に進もうとしてるんだもんな。
「それをあれか、令嬢の前でぶっちゃけてるのか」
「はい、それはもう……盛大にぶっちゃけてます!」
うん、ニルナ。それはあんまり良い笑顔で言うことじゃないからな。
「ただ、レアード様は喋りが上手いのでお茶会が終わった後、雰囲気が悪いということは一度もありませんでした」
「マジか……なぁ、アリク。レアードって本当に良い子だな」
「そうだな。俺は上手いこと雰囲気を悪くさせずにそういったお茶会を終わらせる自信はない」
同感だな。
やっぱりセルシアがパートナーになってくれ幸いだったと、心の底から言えるよ。
違う未来があれば、父さんに多大な迷惑を掛けていたかもしれない……リアルマジで。
55
お気に入りに追加
3,501
あなたにおすすめの小説
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
虐殺者の称号を持つ戦士が元公爵令嬢に雇われました
オオノギ
ファンタジー
【虐殺者《スレイヤー》】の汚名を着せられた王国戦士エリクと、
【才姫《プリンセス》】と帝国内で謳われる公爵令嬢アリア。
互いに理由は違いながらも国から追われた先で出会い、
戦士エリクはアリアの護衛として雇われる事となった。
そして安寧の地を求めて二人で旅を繰り広げる。
暴走気味の前向き美少女アリアに振り回される戦士エリクと、
不器用で愚直なエリクに呆れながらも付き合う元公爵令嬢アリア。
凸凹コンビが織り成し紡ぐ異世界を巡るファンタジー作品です。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。
桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。
「不細工なお前とは婚約破棄したい」
この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。
※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。
※1回の投稿文字数は少な目です。
※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。
表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年10月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
1ページの文字数は少な目です。
約4500文字程度の番外編です。
バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`)
ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑)
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる