万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
上 下
449 / 987

こう言えば……

しおりを挟む
「はぁ~~~~、ようやく着いたな」

長旅が終わり、ようやくパートナー専用寮に戻ってくることができた。

ドレッグさんたちとは魔靴を造る約束をして別れた。
今回の旅に同行する近衛騎士をドレッグさんたちにしてくれた点は、本当にアルガ国王に感謝してる。

できれば第三王子からの願いを断って欲しかったけど……やっぱりその報酬として貰った物の内容を考えれば、メリットの方法がやや上か。

セルシアも紫電崩牙なんて超、超超超名剣を報酬として貰えば、わざわざ隣国まで行ったのもありだって思ってる……よな?

結局セルシアが第三王子と顔を合わせることはたった一度しかなかった。
それに顔話合わせても全く喋らなかった訳だし、そこまでストレスじゃなかった筈だよな。
というか、俺的にはあんなにセルシアに対してご執心過ぎる奴がいるって知れて良かった。

ひとまず学校を卒業するまで基本的に会うことはないだろうけど、もしかしたらいつか俺たちを狙って襲ってくる……あるいは何か仕掛けてくる可能性が少なからずある。

「王族なんだからもう少し自分の立場を自覚するべきだと思うんだが……王族ゆえにそこら辺が緩いというか、傲慢に育ったのかもしれないな」

王族に限らず、そこは権力者の子供特有の部分か。
ヤバい度合いでいえば、校内戦で薬物を使用してでも俺に勝とうとしたバカも大概だったな。

……今回は挑んできた馬鹿をボコボコにするだけで済んだけど、これからそういったクソバカたちが来ないって可能性がゼロではないし……やっぱり警戒し続けないと駄目だな。

「ラガス坊ちゃま、入ってもよろしいですか」

「あぁ、大丈夫だぞ」

晩御飯か? 
でもまだ時間的に早いよな。

というかシュラまでいるし。
もしかして急遽予定が変わって、今から王城に来てくれっていう連絡でも来たのか?
さすがに今日は休みたいたんだけど……まぁ、軽く話すぐらいだし構わないか。

「ラガス坊ちゃま、一つお聞きしたいのですが帰りの場所の中で話していた、アルガ王国とガルガント王国の学生同士で戦う……その案を本当にガルガント国王様に提案するのですか」

「……二人とも、もしかしてそれが本当か冗談かを確認しに来たのか?」

「えぇ、その通りです。加えて言えば、私たちにも参加の機会を頂きたいかと思いまして」

メリルとシュラにも参加の機会……正確に言えば、メイドや執事以外にも参加する機会が欲しいってことか。

「えっとな、そもそも俺としてはその大会について提案するかどうかは迷ってる」

「こちら側が……ラガス坊ちゃまが圧勝してしまうから、ですか?」

「ま、まぁそうだな。傲慢かもしれないけど、タイマンの勝負であれば負けないと思ってる」

仮に開催するとしても、今年中に開催ってのは難しいだろう。
でも、細かい部分や会場などを諸々決めるとしても、一年半から二年ぐらいあれば全て決め終る筈。

そうなれば、絶対に俺やセルシアは参加する訳だ。
向こうは知らないだろうけど、リーベという最近急成長した隠し玉だっている。

来年の大会では大暴れしそうだから、隠し玉にはならないか。
あと、確か俺が三年生になるまでに副騎士団長の息子が入学するだろうから……どんな内容で戦ったとしても勝利、優勝は俺たちが掻っ攫う。

それは向こうも解ってるだろうから、なんやかんやで俺が在学してる間は開催し無さそうな気がするんだよな。

「そうかもしれませね。ですが、対決内容を増やせばラガス坊ちゃまが参加しない対決もあるでしょう。そうすれば、他の生徒たちの見せ場も用意でき、アルガ王国が勝利を得られる可能性も増えるでしょう」

「……かもな、属性魔法専用の対決とかなら俺は……優勝するのは難しいか?」

一応音魔法があるから、そういった内容であっても参加は出来る。
けど、賭け事とかも行うのであれば、俺が参加しないトーナメントとかがあった方が良いか。

「あの、アルガ王国が乗ってくるか来ないかで問題になれば、ラガスさんにボロカスに負けるのが怖いのかって聞けば、多分乗ってくると思うんすよ」

シュラ……お前、意外とそういうことを考えられるんだな。
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

【完結】捨てられた双子のセカンドライフ

mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】 王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。 父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。 やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。 これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。 冒険あり商売あり。 さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。 (話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

俺のスキルが無だった件

しょうわな人
ファンタジー
 会社から帰宅中に若者に親父狩りされていた俺、神城闘史(かみしろとうじ)。  攻撃してきたのを捌いて、逃れようとしていた時に眩しい光に包まれた。  気がつけば、見知らぬ部屋にいた俺と俺を狩ろうとしていた若者五人。  偉そうな爺さんにステータスオープンと言えと言われて素直に従った。  若者五人はどうやら爺さんを満足させたらしい。が、俺のステータスは爺さんからすればゴミカスと同じだったようだ。  いきなり金貨二枚を持たされて放り出された俺。しかし、スキルの真価を知り人助け(何でも屋)をしながら異世界で生活する事になった。 【お知らせ】 カクヨムで掲載、完結済の当作品を、微修正してこちらで再掲載させて貰います。よろしくお願いします。

野草から始まる異世界スローライフ

深月カナメ
ファンタジー
花、植物に癒されたキャンプ場からの帰り、事故にあい異世界に転生。気付けば子供の姿で、名前はエルバという。 私ーーエルバはスクスク育ち。 ある日、ふれた薬草の名前、効能が頭の中に聞こえた。 (このスキル使える)   エルバはみたこともない植物をもとめ、魔法のある世界で優しい両親も恵まれ、私の第二の人生はいま異世界ではじまった。 エブリスタ様にて掲載中です。 表紙は表紙メーカー様をお借りいたしました。 プロローグ〜78話までを第一章として、誤字脱字を直したものに変えました。 物語は変わっておりません。 一応、誤字脱字、文章などを直したはずですが、まだまだあると思います。見直しながら第二章を進めたいと思っております。 よろしくお願いします。

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~

於田縫紀
ファンタジー
 ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。  しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。  そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。  対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。

八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。 パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。 攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。 ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。 一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。 これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。 ※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。 ※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。 ※表紙はAIイラストを使用。

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

処理中です...