万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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これ以上はもう止めて

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帰りの道中に盗賊団や暗殺者が襲ってくることはなく、無事俺たちはガルガント王国へと帰ってくることに成功。

盗賊団に襲われることは仕方ないで済むかもしれないけど、暗殺者集団が仮に……万が一襲って来れば、もしかしたらアルガ王国が?
なんて疑う件に発展するかもしれないけど、俺としてはちょっと休みたい気持ちがあるので面倒事はしばらく勘弁。

いや、もしかしたらそういった連中が俺たちを狙っていたかもしれないけど、ディザスターの奴らが裏でこっそり始末していたりするか?
……絶対に無いとは言えなさそうだけど、仮にそんな奴らが俺たちを襲おうとしてたら一報寄こすよな。

つまりそれがないってことは、厄介で面倒そうな裏の人たちが俺たちを狙っていたってことはなさそう……って考えて良さそうだな。

「ラガス、難しそうな顔して、何考えてるの?」

「ん? そんな大したことは考えてないよ」

「大したことなくても、気になる」

「そ、そうか」

気になるんだったら教える。
ただ、セルシア……ちょっと顔が近い。
女子特有の良い匂いが漂ってくる。

興奮するとかそういうんじゃないんだが……とりあえずちょっと離れてほしい。

「俺たちがガルガント王国に戻るまで、暗殺者集団とかが襲ってくることはなかっただろ」

「そう、だね。一度も、なかった」

「もしそんな集団が一度でも襲って来れば、物凄く面倒な件に発展しただろうな~~、って思ったんだよ」

盗賊団であれば、単純に眼に入った獲物を狙って襲う。
裏で誰かに頼まれて襲うって可能性は否定出来ないけど、そうじゃないって可能性の方がやや高い……気がする。

「ラガス坊ちゃまがおっしゃったことが実際に起れば、王族の意志があったなかった関係無しに国際問題へ発展しますね」

だよな~~~。
メリルがそう言うなら、間違いなくそこまで面倒な問題に発展するんだろうな。

他の皆もうんうんって頷いてるし。

「馬鹿なことを考えて暴走するような貴族がいなくてラッキーだったな」

「そもそもな話、王族である馬鹿王子が暴走していましたけどね」

「……ま、まぁ確かにそうだな」

今回の元凶である第三王子……紛れもなく、あいつが暴走しなければわざわざ夏休み中にアルガ王国へ行く必要なことはなかった。

「結局、最後まで、暴走して、た」

「そ、そうだな……案外、その話が早く広まっていたのかもしれないな」

アルガ王国のことに関して詳しく知らないが、多少なりとも第三王子を次期国王に推す派閥があってもおかしくない。
俺と第三王子がぶつかったと知れば、何かしらアクションを起こして優位な状況に持っていこう……なんて考える人たちがいても不思議じゃないよな。

それとも、パートナー関係である俺らをほぼ強制的に呼び寄せたことで、さすがに今回はできることが一切ないと判断したか?

「なにはともあれ、決闘? が終わった後に面倒なことが起きなくて良かったなって思ってたんだ。大抵の敵が襲ってきてもこの面子なら問題無いだろうけど」

並みの連中であれば、俺たちに辿り着く前にディザスターたちが始末するし……いや、並みより上の連中であってもあいつらなら始末できるか。

それに……万が一、俺たちに辿り着いたとしてもドレッグさんたちやフェリスさんがいるし、ターゲットである……俺? が死ぬことはまずない。

「アルガ国王としては、これ以上問題を起こしたくない……というより、恥を晒したくないでしょうね」

「最後に第三王子が王城内で魔法を使って暴れ始めたのは驚いたっす。マジックアイテムを身に着けていない第三王子なら、余裕で兵士や騎士たちに捉えられる筈なのに」

……そうか。マジックアイテムを身に着けてたら優秀な王族であっても、王城で務める兵士ならさらっと捉えられるか。

でも、爆撃音は直ぐに止むことはなかったし……とりあえずまずは話し合いで抑えようと思ったのか?
国に仕える兵士や騎士なら仕方ないのかもしれないけど……大変だな~~~。
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