万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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久しぶりに実戦で使用

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贅沢な朝を迎え、今日も軽快に進んでいく。

「……やっぱり暇だな」

「その様な魔力操作の訓練をしながら暇だと言えるとは、やはりラガス坊ちゃまは傑物ですね」

「そりゃどうも」

馬車の中はやはり暇すぎるので、体に魔力を纏いながらうねうねと不規則に動かし続けている。
これが魔力操作の訓練になるのか、正直最初は分らなかった。

ただ、うねうねした状態を意図的につくるのはどうやら魔力操作の訓練になるらしい。

「メリルも相当だと思うけどな。シュラも」

「ラガス坊ちゃまのメイドですからね。これぐらいは当然です」

「メリルと同意見っすね。何年も訓練していればスムーズに動かせるようになるっすよ」

これに関してはキリアさんにも伝えており、同時にルーンさんにも伝わっているので二人共ぎこちなさはない。
だが、メリルたちと比べればうねうね感が足りないな。

「……ラガスの魔力、ちょっとうねうねし過ぎ、だと思う」

「こればかりは年季の差? ってやつだ。ただ……やっぱりフェリスさんは上手いですね」

「ふふふ。これでも長生きしてますからね。魔力操作の練度は実戦で鍛えまくりましたよ」

は、ははは。実戦で鍛えたのか……俺とはレベルが違うな。
確かに実戦で何かを試すことはちょいちょいあったけど、魔力操作はまず訓練で練度を上げてから実戦で実験してたからな……やっぱりあれだな、フェリスさんに追いつけるイメージができないな。

良い暇つぶし……という訳ではないけど、なんとか時間を潰しながら昼飯の時間になり、一旦箱の外に出る。
そしてフェリスさんたちが昼食を用意している時に、オークが一体だけこちらに来た。

「シュラ、あれはどう考えてもちょっとご飯を分けてくださいって顔じゃないよな」

「そうっすね。どう考えてもとりあえずこの場の男は殺して食おうって顔をしてるっす」

オークの雄だから男は殺して食って、女は持って帰って犯したいって訳だな。
清々しいまでに性欲が正直に現れてるモンスターだよな、マジで……とりあえずこいつで久しぶりに倒すか。

「ドレッグさん、俺が倒すんで手を出さないでください」

「……分かりました。お気を付けて」

オークジェネラルとキングじゃないから大丈夫だと思う……だから、こいつを溜めさせてもらう。

「コンバットドール、久しぶりに暴れてもらうぞ」

戦うための錬金人形、コンバットドール。
最近全く使ってなかったからな。

久しぶりに戦う相手として、オークは丁度良いだろ。

オークは俺が作ったコンバットドールの凄さが解らないのか、身体強化のアビリティを使わない。
おいおい、せめて身体強化を使ってくれないと話にならないんだが……まっ、実際にコンバットドールを見たことがなければ、凄さが解らないのも当然か。

速さはこちらの方が上なので、近づいて殺さない程度に蹴りやパンチを入れる。

「ッ!? フガッ!!!!!」

遅い遅い。それぐらいの攻撃じゃ余裕で避けられるっての。
ほれワンツー、ミドルからの後ろ飛び蹴り!!。

「ブ、モァッ……」

……数メートルぐらい吹っ飛んだな。まだ生きてるよな。
これぐらいじゃ、まだまだ鈍った腕が元に戻らない。

「ブモォォォオオオオオオアアアアアッ!!!!!!!」

おっ、どうやら本気になってくれたみたいだな。
身体強化のアビリティは使ってるし、それに魔力を纏う強化まで……そうそう、それぐらいマジな感じで殺しに来てくれないと。

「ようやく練習相手になったって感じだな」

素の力や速さ、耐久力はまだ上だと思うが……一応こっちも魔力を纏わせて対処するか。
コンバットドールを操る魔力の糸を通して魔力を送り、纏わせる。

自分の体を纏うわけじゃないからちょっと手間だけど、オークぐらいな逃げながらやればいけるな。

「相変わらず器用に動かすっすね」

「シュラだって魔力操作の腕上がってるし、操ろうと思えば操れるだろ」

「出来るかもしれないっすけど……俺は基本的にコンバットドールを操れたとしても、自分メインで戦いたいんでラガスさん並みの腕がないとコンバットドールを使ってみようと思えないっすよ」

「はっはっは!! そうなりたかったら実際に動かす練習あるのみだ」

俺だって最初っからコンバットドールを動かしながら自分も縦横無尽に動いて戦えたわけないじゃないからな。
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