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あと出来ることは……
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「まっ、そういう訳だ。だからこのワイルドベアの死体は俺たちもらうからな」
「勿論だ。それじゃ、僕たちは失礼するよ」
早くこの場から立ち去りたいって表情がみえみえだな。
でも、ナルクってお兄さんの立場を考えれば、この場からさっさと消えたいって気持ちは解る。
アタッカーの奴は頭では理解していても、心では納得してないって感じだけどな。
その気持ちも多少は解るけど……ただ、あのワイルドベアはまだまだ体力的に余裕があった。
リーベが本気で叩き潰したからか問題無く倒せた。
だが……何度考えても、実戦経験の少ないルーキーが遭遇したらアウトだった。
「ようやく行ったか……なんだか、あのナルクというタンクの男は苦労しそうな性格だったな」
「激しく同意だ。他の二人が結構マイペースというか、自分の意志で自由に動くタイプだったからな……今もこれからも苦労しそうな人だ」
あの人が元々そういう人なのか……それともパーティーメンバーにあんな二人がいるから苦労してそうなのか……多分後者な気がする。
「とりあえず、これ。解体しよう」
「そうだな。早い内に解体しよう」
三人で行えば短時間で終わる。
幸いにも解体している途中にモンスターは襲い掛かって来なかった。
そしてまだ日が暮れるまで時間があったので、夕方になるまでモンスターを狩り続けた。
桁外れに強いモンスターとは遭遇しなかったけど、魔靴の力に慣れるには十分な相手と戦えた。
ライド君並みの相手と遭遇できたかどうかは微妙だけど……悪くない一日だった。
「今日の流れはそんな感じだったよ」
「……その男を少々ぶん殴りたいと思いました」
特別寮に戻り、夕食を食べ終えた後にメリルとシュラに狩りの内容を話した。
するとメリルがナイガ―に強烈な怒りを抱いていた。
毒とか糸で殺したいって言うより、純粋にぶん殴りたいって発言してる時の方が強い怒りを含んでそうだな。
「ソウスケさんたち三人を前にして、よくそんな強気な態度が取れるもんだ……俺としてはちょっと呆れるな」
「俺は大会で優勝してても所詮は男爵家の四男だからあれだけど、侯爵家の令息と公爵家の令嬢に対してあの態度はちょっとなぁ……ぶっ飛ばされても文句は言えないと思えないか?」
「私が傍にいたら絶対にぶっ飛ばしてました」
う、うん……そうだろうな。
てか、ちょっと圧が強いよメリルさん。
ぶっちゃけ俺に害とかないからそんな怒らないで……って、メリルの立場だとまた感じ方が違うか。
俺ことを思ってキレてるの正直嬉しいけど。
「それで良い感じに仕上がってたんすか?」
「まだ生まれてから大して時間は経ってなかったと思うけど、オーガを一人で倒せてた。年齢を考えれば、十分な実力だ」
貴族の令息や令嬢であっても、オーガをソロで倒せる者はそう多くはない。
ただ、ライド君ならそれぐらいの偉業を達成しそうなんだよな。
俺たちがどれだけリーベをサポートしても、決闘の結果が解るまでは安心出来ない。
「魔弾、魔剣、体術、魔靴……結構な手札を揃えたっすよね」
「魔力操作もそれなりのものかと思いますが……」
そうなんだよ、それだけの手札を揃えても絶対に勝てるとは断言出来ない。
体術のレベルはライド君よりも高いから二刀流で来ても、なんとか対処出来る筈。
光魔法も厄介な魔法アビリティではあるけど、そこまで苦戦する要因にはならない……と思う。
一番気になるのは限界突破だ。
「限界突破。こいつが実際のところ、どれぐらいの効果を発揮するのか……そこが勝負のカギになると思うんだよ」
「形勢がひっくり返るアビリティと聞いたことがありますが、実際のところはどうなんでしょうね」
「……侮れないアビリティに変わりはないだろ。限界を突破するんだからな」
シュラの言う通りだな。
そのアビリティを使うだけで、文字通り限界を突破出来る。
つまり、今回みたいな決闘であれば序盤から中盤まではあまり体力や魔力量の心配をする必要が無い。
それは精神にも大きな余裕を与える筈だ……チッ!!! 本当に厄介なアビリティだ。
今からでもアビリティを封じるマジックアイテムでも探すか?
いや、流石にそれはやり過ぎ、か……でも、マジで反則的な内容だ。
「けど、ここまで来たらあいつの努力と執念に祈るしかないな」
……大丈夫だ。
リーベはここで報われても良い筈だ。
それだけの努力を重ねてきた。だから……後は背中を押すだけだ。
「勿論だ。それじゃ、僕たちは失礼するよ」
早くこの場から立ち去りたいって表情がみえみえだな。
でも、ナルクってお兄さんの立場を考えれば、この場からさっさと消えたいって気持ちは解る。
アタッカーの奴は頭では理解していても、心では納得してないって感じだけどな。
その気持ちも多少は解るけど……ただ、あのワイルドベアはまだまだ体力的に余裕があった。
リーベが本気で叩き潰したからか問題無く倒せた。
だが……何度考えても、実戦経験の少ないルーキーが遭遇したらアウトだった。
「ようやく行ったか……なんだか、あのナルクというタンクの男は苦労しそうな性格だったな」
「激しく同意だ。他の二人が結構マイペースというか、自分の意志で自由に動くタイプだったからな……今もこれからも苦労しそうな人だ」
あの人が元々そういう人なのか……それともパーティーメンバーにあんな二人がいるから苦労してそうなのか……多分後者な気がする。
「とりあえず、これ。解体しよう」
「そうだな。早い内に解体しよう」
三人で行えば短時間で終わる。
幸いにも解体している途中にモンスターは襲い掛かって来なかった。
そしてまだ日が暮れるまで時間があったので、夕方になるまでモンスターを狩り続けた。
桁外れに強いモンスターとは遭遇しなかったけど、魔靴の力に慣れるには十分な相手と戦えた。
ライド君並みの相手と遭遇できたかどうかは微妙だけど……悪くない一日だった。
「今日の流れはそんな感じだったよ」
「……その男を少々ぶん殴りたいと思いました」
特別寮に戻り、夕食を食べ終えた後にメリルとシュラに狩りの内容を話した。
するとメリルがナイガ―に強烈な怒りを抱いていた。
毒とか糸で殺したいって言うより、純粋にぶん殴りたいって発言してる時の方が強い怒りを含んでそうだな。
「ソウスケさんたち三人を前にして、よくそんな強気な態度が取れるもんだ……俺としてはちょっと呆れるな」
「俺は大会で優勝してても所詮は男爵家の四男だからあれだけど、侯爵家の令息と公爵家の令嬢に対してあの態度はちょっとなぁ……ぶっ飛ばされても文句は言えないと思えないか?」
「私が傍にいたら絶対にぶっ飛ばしてました」
う、うん……そうだろうな。
てか、ちょっと圧が強いよメリルさん。
ぶっちゃけ俺に害とかないからそんな怒らないで……って、メリルの立場だとまた感じ方が違うか。
俺ことを思ってキレてるの正直嬉しいけど。
「それで良い感じに仕上がってたんすか?」
「まだ生まれてから大して時間は経ってなかったと思うけど、オーガを一人で倒せてた。年齢を考えれば、十分な実力だ」
貴族の令息や令嬢であっても、オーガをソロで倒せる者はそう多くはない。
ただ、ライド君ならそれぐらいの偉業を達成しそうなんだよな。
俺たちがどれだけリーベをサポートしても、決闘の結果が解るまでは安心出来ない。
「魔弾、魔剣、体術、魔靴……結構な手札を揃えたっすよね」
「魔力操作もそれなりのものかと思いますが……」
そうなんだよ、それだけの手札を揃えても絶対に勝てるとは断言出来ない。
体術のレベルはライド君よりも高いから二刀流で来ても、なんとか対処出来る筈。
光魔法も厄介な魔法アビリティではあるけど、そこまで苦戦する要因にはならない……と思う。
一番気になるのは限界突破だ。
「限界突破。こいつが実際のところ、どれぐらいの効果を発揮するのか……そこが勝負のカギになると思うんだよ」
「形勢がひっくり返るアビリティと聞いたことがありますが、実際のところはどうなんでしょうね」
「……侮れないアビリティに変わりはないだろ。限界を突破するんだからな」
シュラの言う通りだな。
そのアビリティを使うだけで、文字通り限界を突破出来る。
つまり、今回みたいな決闘であれば序盤から中盤まではあまり体力や魔力量の心配をする必要が無い。
それは精神にも大きな余裕を与える筈だ……チッ!!! 本当に厄介なアビリティだ。
今からでもアビリティを封じるマジックアイテムでも探すか?
いや、流石にそれはやり過ぎ、か……でも、マジで反則的な内容だ。
「けど、ここまで来たらあいつの努力と執念に祈るしかないな」
……大丈夫だ。
リーベはここで報われても良い筈だ。
それだけの努力を重ねてきた。だから……後は背中を押すだけだ。
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