万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
上 下
370 / 989

今造れる最高の一品を

しおりを挟む
結構良い感じのが揃ってるよな~~。
値段もそんなに悪くないし……でも、この中だとやっぱりワイルドタイガーの牙や爪は欲しいかな。

目の前にある素材の元の強さを考えると、ワイルドタイガーは多分……一番上だよな。
リザードやコボルトジェネラルもそれなりに強いとは思うけど……総合的に考えると、やっぱりワイルドタイガーかな。

ブラックウルフも悪くはない……ただ、ヒポグリフはちょっとないかな。

ヒポグリフ自体は翼が生えてるから空を自由自在に飛べるけど、こいつの素材を使ってもそういう効果は付与されなさそうだしな……うん、やっぱなしだ。

「良いのはありましたか、ラガス坊ちゃま」

「あるね。だからちょっと悩んでる。全部混ぜれば良いって訳じゃないからな」

使う素材を増やせば増やすだけ付与できる内容が増えるけど、効果が中途半端になる可能性が高い。
同じ特性を持ったモンスターの素材や魔石を一緒に使えば、良い感じに効果が発揮されるから……なるべくその辺りを見極めて造りたい。

……やっぱりこの三体かな。

「すいません、ワイルドタイガーとコボルトジェネラル、それとブラックウルフの素材と魔石を買います」

「かしこまりました、箱に詰めますね」

鉱石は亜空間の中に入っているので問題無い。

そして店長が素材を少々値引きしてくれた。
別に金には困っていないが、普通に嬉しかったのでその値引かれた額で買い取った。

「よし、買い物はこれで終わりだな」

「当たり前ですが、脚力を強化するのがメインですね」

「リーベの能力を活かすにはそれが一番良いと思ってな。それに……やっぱりライド君が持っているスキルがなぁ……」

光魔法には確か自身の移動速度を上昇させる魔法があったはず……やっぱり主人公タイプなだけって、本当に優秀だよな。

「ラガス坊ちゃまがそんなに実力を気にするとは……本当に平民の方なのでしょうか」

「もしかして貴族の隠し子だったりするってことか?」

「仮にそうだとしたら、その優秀さにも納得出来ます。本人が努力をしてないとは思いませんが……生まれ持った才能がやや大き過ぎるかと」

……そう思ってしまうのは仕方ないかもな。
俺と同じ貴族の子供、平民の子供達だってライド君の才能には嫉妬するだろう。

自分にだって才能があればもっと強くなれるのに……って思うだろうな。
まっ、それはちょっと間違ってるんだけど……じゃなくて、ライド君が貴族の隠し子か否かって話だよな。

「確かに大きな才能を持っているとは思う……でも、そんな驚きの事実があるなら、既にリーベが調べていると思うんだよな」

「……それはそうですね。少々考えが足りませんでした」

「いや、俺もメリルの言葉を聞いてもしかしたらって思ってしまったよ……それ程に、身に着けている実力は既に学生離れしている」

マジで凄いよ……俺みたいに転生者とか、貴族の子息や令嬢の様に鍛える環境が整っていないに、そこまで実力を高めているのは素直に賞賛に値すると思っている。

ただ……今回は負けてもらうぞ。
リーベにも自分がアザルトさんを幸せにしたいという、強い意思があるからな。

「ラガスさん、これからどうしますか? 直ぐに学園に戻るっすか。それともちょっとブラブラしますか?」

「……折角だし、ちょっとブラブラしてから帰るか」

まだまだ王都を散策しきれていない。
俺が興味あるのは武器、防具、マジックアイテムを売っている店。

あとは闘技場とかだけど、まだ見れていない場所は一杯ある。

それと、出店のレベルも高いから買い食いだけでも十分に楽しい。
学園の食堂で食べられる料理も美味いけど、こういった場所で食べる料理も違った美味さがある。

そして軽く王都を散策し、特別寮に帰ってきてからは夕食の時間になるまで魔靴の製作を続けた。

この素材で……今俺が造れる最高の一品を造り上げる。
絶対にリーベが勝つために!!

一旦作業を中断し、飯を食べてから寝るまでになんとか製作を続け、リーベ専用の魔靴を完成出来た。

「よしっ!!!! ……はぁーーーー、結構集中力使ったな。でも……良いのが造れた。名前は……レイジファングだ」

やべ、造り終えたら凄い勢いで睡魔が襲ってきた。
風呂に入ったらとっとと寝よう。
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。

八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。 パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。 攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。 ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。 一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。 これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。 ※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。 ※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。 ※表紙はAIイラストを使用。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

【完結】捨てられた双子のセカンドライフ

mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】 王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。 父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。 やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。 これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。 冒険あり商売あり。 さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。 (話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません 

志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。 まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。 だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥ たまにやりたくなる短編。 ちょっと連載作品 「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

婚約破棄?一体何のお話ですか?

リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。 エルバルド学園卒業記念パーティー。 それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる… ※エブリスタさんでも投稿しています

処理中です...