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予想外の才能
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「はぁ~~~~……まさかまさかの展開だな」
リーベのライバルである相手、ライド君がまさかザックス達の同級生……しかもパーティーを組んでるとはなぁ。
流石に驚いた……ていうかどうしようって気持ちだな。
後十日ほど経てばリーベがライド君が所属する学園に手紙を送り、おそらく決闘が成立する。
一応俺は結果を見届ける為にその決闘を観戦しに行くが……多分あの三人も付いて来るんだろうな。
実際にその場で会ったら色々と言われるかもしれないけど……ちゃんと話せばあいつらも解ってくれるだろう。
まぁ、ぶっちゃけるとアザルトさんが我儘を言ってるってのが今回の決闘の原因だしな。
それに婚約者とのデートの約束を破って本当の思い人と一緒に王都デートを楽しむってのは……それを見てしまったリーベが不運だというのもあるが、もう少し知人にバレるとかそういう可能性は考えなかったのか?
本人は自分も平民に生まれたらライド君と一緒になれて同じ道に進めたのに……とか思ってそうだな。
それとは逆に、もし自分が貴族として生まれていたらって考えている者がいるってのは知らないんだろうな……恋は視野を狭める。
考える力が弱まってしまう……そして最後は暴走する。
俺が思っているより面倒な気持ちなんだな、恋ってのは。
一方的な片思いが暴走して公式の試合で薬物を使ってでも俺に勝とうしてき馬鹿もいるぐらいだし……うん、ちょっと恐怖を感じるところはあるよな。
「ラガス、暗い顔して、どうしたの?」
「セルシア……そっちこそ、一人で散策してたのか?」
「うん、何となく……それで、なんで暗いの?」
「リーベのライバル君が、どうやら俺の実家の時の友人が通っている学校で、一緒に組んで行動している奴だったんだよ」
「……なるほど、それはちょっと複雑? だね」
そうなんだよ。セルシアの言う通り複雑なんだよ。
前世が普通の一般人だったからいきなり婚約者を決められ、好きな人と引き離されてしまうかもしれない思うとどうにかしようと、自分が貴族の娘という立場を忘れてしまう……忘れたら駄目なんだけどな。
ライド君の惚れた人を自分が幸せにしようと、どんな努力も惜しまずに頑張ろうとする気持ちも分かる……てか、全く関係の無い立場なら応援したいと思う。
ただ……リーベが超真っ当な男だからなぁ~~~。
今回の騒動はアザルトさんに現実を潔く受け入れなさいという気持ちが強い。
「でも、ラガスはリーベを応援、したいんでしょ」
「勿論だ。あれだけ腐らずに俺達との訓練に付いて来られるのは珍しいと思うんだ」
「そう、だね。根性がある……多分、才能もある。けど、相手も強そうなんだよね」
「そうらしいんだよな。俺の友達でザックスっていう戦闘スタイルが前衛の奴がいるんだけど、そいつが敵わなかったんだよ……同年代であいつに敵う奴はそんなに多くないと思うんだけどな」
「ラガスみたいに小さい頃か、頑張ってた子なの?」
「……そうだな。全体から見れば幼い頃から頑張ってた」
俺の方が断然早かったけど、ザックス達がハンターに興味を持つのが早く、本格的な訓練を行うのも早かった。
なので俺としては同じ平民の少年にザックスが負けるってのは完全に予想外の結果だ。
「リーベは、勝てそう?」
「どうだろうな。相手が思った以上に強そうだからな……ただ、こっちも手札を多く用意するつもりだ。それに、あいつは意外と良い手札を持っていた」
「……もしかしてあれ? あれなら、確かに良い手札……というか切り札? でも、使ったら後がなくなる、よね」
「そうだな……ただ、あのアビリティを習得すれば決闘はほぼリーベの勝ちで決まる筈だ」
本人も自分にあの才能があるってのは驚いていたな。
体への反動も大きいが……現時点で一番の手札になるのは間違いない。
「あれだね、来年も再来年も大会は私達が勝ちそう、だね」
「……ははっ! そうだな、そうかもしれないな」
リーベはこれからも鍛え続ければ学生の中でトップクラスの実力に食い込むのは間違いないからな……本当に他学園の同学年の奴らが可哀そうだよ。
リーベのライバルである相手、ライド君がまさかザックス達の同級生……しかもパーティーを組んでるとはなぁ。
流石に驚いた……ていうかどうしようって気持ちだな。
後十日ほど経てばリーベがライド君が所属する学園に手紙を送り、おそらく決闘が成立する。
一応俺は結果を見届ける為にその決闘を観戦しに行くが……多分あの三人も付いて来るんだろうな。
実際にその場で会ったら色々と言われるかもしれないけど……ちゃんと話せばあいつらも解ってくれるだろう。
まぁ、ぶっちゃけるとアザルトさんが我儘を言ってるってのが今回の決闘の原因だしな。
それに婚約者とのデートの約束を破って本当の思い人と一緒に王都デートを楽しむってのは……それを見てしまったリーベが不運だというのもあるが、もう少し知人にバレるとかそういう可能性は考えなかったのか?
本人は自分も平民に生まれたらライド君と一緒になれて同じ道に進めたのに……とか思ってそうだな。
それとは逆に、もし自分が貴族として生まれていたらって考えている者がいるってのは知らないんだろうな……恋は視野を狭める。
考える力が弱まってしまう……そして最後は暴走する。
俺が思っているより面倒な気持ちなんだな、恋ってのは。
一方的な片思いが暴走して公式の試合で薬物を使ってでも俺に勝とうしてき馬鹿もいるぐらいだし……うん、ちょっと恐怖を感じるところはあるよな。
「ラガス、暗い顔して、どうしたの?」
「セルシア……そっちこそ、一人で散策してたのか?」
「うん、何となく……それで、なんで暗いの?」
「リーベのライバル君が、どうやら俺の実家の時の友人が通っている学校で、一緒に組んで行動している奴だったんだよ」
「……なるほど、それはちょっと複雑? だね」
そうなんだよ。セルシアの言う通り複雑なんだよ。
前世が普通の一般人だったからいきなり婚約者を決められ、好きな人と引き離されてしまうかもしれない思うとどうにかしようと、自分が貴族の娘という立場を忘れてしまう……忘れたら駄目なんだけどな。
ライド君の惚れた人を自分が幸せにしようと、どんな努力も惜しまずに頑張ろうとする気持ちも分かる……てか、全く関係の無い立場なら応援したいと思う。
ただ……リーベが超真っ当な男だからなぁ~~~。
今回の騒動はアザルトさんに現実を潔く受け入れなさいという気持ちが強い。
「でも、ラガスはリーベを応援、したいんでしょ」
「勿論だ。あれだけ腐らずに俺達との訓練に付いて来られるのは珍しいと思うんだ」
「そう、だね。根性がある……多分、才能もある。けど、相手も強そうなんだよね」
「そうらしいんだよな。俺の友達でザックスっていう戦闘スタイルが前衛の奴がいるんだけど、そいつが敵わなかったんだよ……同年代であいつに敵う奴はそんなに多くないと思うんだけどな」
「ラガスみたいに小さい頃か、頑張ってた子なの?」
「……そうだな。全体から見れば幼い頃から頑張ってた」
俺の方が断然早かったけど、ザックス達がハンターに興味を持つのが早く、本格的な訓練を行うのも早かった。
なので俺としては同じ平民の少年にザックスが負けるってのは完全に予想外の結果だ。
「リーベは、勝てそう?」
「どうだろうな。相手が思った以上に強そうだからな……ただ、こっちも手札を多く用意するつもりだ。それに、あいつは意外と良い手札を持っていた」
「……もしかしてあれ? あれなら、確かに良い手札……というか切り札? でも、使ったら後がなくなる、よね」
「そうだな……ただ、あのアビリティを習得すれば決闘はほぼリーベの勝ちで決まる筈だ」
本人も自分にあの才能があるってのは驚いていたな。
体への反動も大きいが……現時点で一番の手札になるのは間違いない。
「あれだね、来年も再来年も大会は私達が勝ちそう、だね」
「……ははっ! そうだな、そうかもしれないな」
リーベはこれからも鍛え続ければ学生の中でトップクラスの実力に食い込むのは間違いないからな……本当に他学園の同学年の奴らが可哀そうだよ。
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