万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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やはり心配される

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「はぁーー……情けねぇな。気絶した上に失禁とか……よくそんな姿を見せられるもんだ」

でもまっ、超スッキリしたから良しとしよう。

「そこまで!! 勝負あり。勝者……ラガス・リゼード、セルシア・ロウレット」

俺達の勝利宣言がされたので、もう用は無い舞台から降りる。
ただ、いつもは聞こえてくる大歓声は無かった。

だが……観客が全員引いてるとか怯えてるって感じではなかった。
俺の態度の共感する人もいて、ボレアス・ドランガットの捨て台詞に否定的な発言をする者もいた。

まぁ、俺の態度に怯える人も少なからずいたけどな。

「ラガス、大丈夫?」

「あぁ、もう大丈夫だ。落ち着いた。けど……ちょっと熱くなり過ぎたかもな」

俺もちょいちょいボレアス・ドランガットの事を煽っていたし、俺がキレるのは……いや、別に筋違いでは無いか。
向こうだってキレてたんだし、俺がキレても良いよな。

「そう、だね。ちょっと……熱くなってた。正直、腕とか、足とか、斬っちゃうかと、思った」

「はっはっは、別にそこまでは……あぁ~~~~、どうだろうな? 理性がぶっ飛んでたら殺しはしないけど、斬ってたかもしれないな」

この会場に常駐してる治癒師は優秀だって聞くから、別に腕や足を斬られてもくっつけることは出来るだろう。
どうせなら……いやいや、大衆の面前であれだけ醜態を晒すことに成功したんだ。それで良しとしよう。

「ラガス坊ちゃま、お疲れ様です」

「お疲れ様っす」

「おう」

ん? なんか二人共心配そうな顔をしてるな。
そんなに俺は危なっかしい表情をしてたのか?

「ラガス坊ちゃま、正直言いますと……私は止めに入ろうか迷いました」

「正直、俺も一瞬思いました。あのアホを殺しそうな勢いだったんで」

「あぁーーーーー……心配させて悪かった。ただ心底キレてただけだから」

二人もセルシアと同じように心配してたのか……もしかしたら、父さん達も心配してる?
……まっ、実際殺しはしてないんだし大丈夫だよな。

あっ、でもボレアス・ドランガットの実家から何か言われるか?
一応ご子息を大衆の面前で気絶と失禁させた訳だし……それとも、あいつが実家から縁を切られるか?
醜態を晒す様な奴は家に必要無い的な感じで。

「どうした、の?」

「いや、今回のことでドランガット家が俺に何か言ってくるのか、それともボレアス・ドランガットがもしかしたら実家との縁を切られて廃嫡……なんて事があるかもって思ったんだ」

「それは……二つ目は、あり得る、かも」

マジでか……なんか、それはそれで可哀そうな気がするんだよな。
俺が気絶と失禁させておいて言うのはあれだけださ。

だって、普通に貴族の子息として生きてたんだろ。
その生活から転げ落ちて平民として生活とか……絶対に無理じゃね?

いや、案外慣れてしまうものか?

「過ぎてしまった事は仕方ありませんよ。ラガス坊ちゃまのあの怒り……きょうだいの皆さまは喜んでいらっしゃると思いますよ」

「自分もそう思うっす。超喜んでいるかと」

「……そうか。それだと、嬉しいな」

とりあえず、メリルの言う通り過ぎてしまった事は仕方が無い。
俺はあいつを煽ってキレて、今度はあいつが俺を煽って……侮辱して? 俺がキレた。一発に対して一発だから大丈夫だ。

あいつが気絶と失禁したのは精神力が弱かったから。

「切り替えていくか」

「それが宜しいかと思われます。それと……今回の一件で、ラガス坊ちゃまの逆鱗が大勢の方にバレました」

「・・・・・・そこを突いて、俺に暴力を振るわせようって考える奴が現れるって事か」

「はい、その通りです。なので多少なりとも抑えた方が宜しいかと」

「だろうな……その場ではとりあえず抑えるか」

両親や兄さん姉さん達に迷惑は掛けたくないし……まぁ、倍にして返してやるけどな。

「ラガスさんには呪弾があるんだし、そこら辺は問題無いんじゃないか? ラガスさんがそういう能力を持ってるってまだ知られてないんだしよ」

「シュラの言う通りだ。単なる馬鹿にはそれで済ませておこう」

意図があって色々と闇深い事を考えてる屑には……ディーザスの皆に動いてもらえば良い。
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