285 / 950
その根性は認める
しおりを挟む
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……やった、か?」
「残念ながら、やれてないぞ」
「ッ!!!???」
速攻でフラグ回収していまったな。
でも、あれだけの爆撃を相手に浴びせれば勝ったと思ってしまうのも仕方ないか。
「いつ、俺の後ろに回った」
「いつって……そんなのお前の攻撃を回避して直ぐ……って答えで合ってるよな。まっ、そんな感じだ」
確かに爆撃の咆哮って技の威力と範囲は凄かった。
けど、技を繰り出すまでのちょっと遅かったな。後俺に攻撃が届くまでの時間も回避するには十分な間だった。
身体強化に脚力強化のアビリティを使用し、更に魔闘気で身体能力を強化して爆撃の咆哮を回避。
そしてライオットの後ろに回り込んだ。
「爆撃の咆哮……確かに中々の威力だった」
事前にこういう技を使うと審判に報告していたからか、結界の強度が強化されている気がする。
結界を強化するだけの威力があった。それは十分に解る。だって地面が物凄い抉れてるし。
人が魔力を与えることで再生するらしいけど、それでもこんなに抉れてしまう攻撃は大会中では見た事が無い。
「でもさ、俺は基本的にスピード重視の戦闘スタイルなんだよ。だからお前の攻撃速度が足りなかった、それがお前の敗因だな」
「ふさげるなッ!! 勝負が終わっていないのにもう勝者気取りか。嘗めるのも大概にしろッ!!!!」
いや、別に嘗めては……まぁ俺より実力が高いとは全く思って無かったけど。
でもここからライオットが逆転するのはどう足掻いても無理だろ。
爆撃の咆哮を連撃で放つか? それは絶対に無理だろ。
奥の手を何の代償も無しに仕える訳が無い。そもそもライオット本来の実力には見合っていない技だし。
それに今回の大会で武器以外の装備は認められていない。
制服には色々と耐性が施されているが、弄れるわけでは無い。
「まぁ……どう思うおうがお前の勝手だ。でもな、ライオット。お前の魔力はスッカラカンだろ。その状況からどうやって戦況を変えるつもりだろ」
「ッ、……そんな事を考えていて、戦える訳無いだろ。魔力が無くても……戦うんだよッ!!!!」
ふ~~~~ん……その根性だけは大したもんだな。
魔力がゼロになるまで使ったって事は、ぶっちゃけ気絶してもおかしく無い状態だ。
それなのに大振りだけど俺に攻撃してくるってのは……そこは評価出来る。
でも、爆撃の咆哮で俺を仕留められなかった時点でお前の負けなんだよ、ライオット。
「ふんッ!!!」
「ガハっ!!!???」
斬撃を躱し腹にカウンターをぶち込む、モロに喰らったライオットはそのまま場外まで吹き飛ぶ。
これで完全に終わりだろう、そう思っていたんだが……それでもあいつはなんとか立ち上がった。
魔力切れの状態で俺の腹パンをモロに喰らったってのに……なんで立てるんだよ?
もしかしたら少々特殊なアビリティでも持ってるのか?
「ふざ、けるな。俺は、まだ……負けてな、い」
立ち上がることには成功したが、それでもリングに戻ることは出来ず、ライオットは地面に倒れ伏した。
「そこまでっ!! 勝者、ラガス・リゼード!!!!!」
審判の勝利宣言により歓声が上がる。
客が喜んでいるのはまぁ、嬉しいといえば嬉しいよ。
でも、今の戦いにそこまで見てて楽しい要素があるとは思えなかった。
もしかしてシングルの大会が今日で終わるかもしれないからって、超ハイになってるのか?
「お疲れ様です、ラガス坊ちゃま」
「お疲れ様っす」
「おう。いや~~~、あの攻撃にはちょっと驚いたな」
「そうなのですか? 余裕で躱していたのでそんなことは無いと思っていましたが」
いやいやいや、そんなこと無いよメリル。
何も知らずにあの攻撃が来たら回避って選択肢は無かったかも入れない。
どんな攻撃が来るか解っていたからこそ余裕で回避できた訳だし。
「狼竜眼であいつが持っていた武器を視たんだよ。だから初っ端にどんな攻撃が飛んでくるのか予測出来た。分からなかったら防御か迎撃の二択だっただろうな」
「それでも大したダメージは喰らわなかったんじゃないっすか?」
「確かに拡散系の攻撃だったからな。あれが一点集中で向かって来たらヤバかっただろうけど」
「それでも対応してしまうのでしょう。やはりあの子息がラガス坊ちゃまの相手になる実力はありませんでしたね」
相変わらず辛辣な評価を下すな。
でも、爆撃の咆哮は大した威力だったけど、ライオットの戦いを今まで見た来た限り、普通に戦ったとしてもそんなに楽しい戦いにはならなかっただろうな。
「残念ながら、やれてないぞ」
「ッ!!!???」
速攻でフラグ回収していまったな。
でも、あれだけの爆撃を相手に浴びせれば勝ったと思ってしまうのも仕方ないか。
「いつ、俺の後ろに回った」
「いつって……そんなのお前の攻撃を回避して直ぐ……って答えで合ってるよな。まっ、そんな感じだ」
確かに爆撃の咆哮って技の威力と範囲は凄かった。
けど、技を繰り出すまでのちょっと遅かったな。後俺に攻撃が届くまでの時間も回避するには十分な間だった。
身体強化に脚力強化のアビリティを使用し、更に魔闘気で身体能力を強化して爆撃の咆哮を回避。
そしてライオットの後ろに回り込んだ。
「爆撃の咆哮……確かに中々の威力だった」
事前にこういう技を使うと審判に報告していたからか、結界の強度が強化されている気がする。
結界を強化するだけの威力があった。それは十分に解る。だって地面が物凄い抉れてるし。
人が魔力を与えることで再生するらしいけど、それでもこんなに抉れてしまう攻撃は大会中では見た事が無い。
「でもさ、俺は基本的にスピード重視の戦闘スタイルなんだよ。だからお前の攻撃速度が足りなかった、それがお前の敗因だな」
「ふさげるなッ!! 勝負が終わっていないのにもう勝者気取りか。嘗めるのも大概にしろッ!!!!」
いや、別に嘗めては……まぁ俺より実力が高いとは全く思って無かったけど。
でもここからライオットが逆転するのはどう足掻いても無理だろ。
爆撃の咆哮を連撃で放つか? それは絶対に無理だろ。
奥の手を何の代償も無しに仕える訳が無い。そもそもライオット本来の実力には見合っていない技だし。
それに今回の大会で武器以外の装備は認められていない。
制服には色々と耐性が施されているが、弄れるわけでは無い。
「まぁ……どう思うおうがお前の勝手だ。でもな、ライオット。お前の魔力はスッカラカンだろ。その状況からどうやって戦況を変えるつもりだろ」
「ッ、……そんな事を考えていて、戦える訳無いだろ。魔力が無くても……戦うんだよッ!!!!」
ふ~~~~ん……その根性だけは大したもんだな。
魔力がゼロになるまで使ったって事は、ぶっちゃけ気絶してもおかしく無い状態だ。
それなのに大振りだけど俺に攻撃してくるってのは……そこは評価出来る。
でも、爆撃の咆哮で俺を仕留められなかった時点でお前の負けなんだよ、ライオット。
「ふんッ!!!」
「ガハっ!!!???」
斬撃を躱し腹にカウンターをぶち込む、モロに喰らったライオットはそのまま場外まで吹き飛ぶ。
これで完全に終わりだろう、そう思っていたんだが……それでもあいつはなんとか立ち上がった。
魔力切れの状態で俺の腹パンをモロに喰らったってのに……なんで立てるんだよ?
もしかしたら少々特殊なアビリティでも持ってるのか?
「ふざ、けるな。俺は、まだ……負けてな、い」
立ち上がることには成功したが、それでもリングに戻ることは出来ず、ライオットは地面に倒れ伏した。
「そこまでっ!! 勝者、ラガス・リゼード!!!!!」
審判の勝利宣言により歓声が上がる。
客が喜んでいるのはまぁ、嬉しいといえば嬉しいよ。
でも、今の戦いにそこまで見てて楽しい要素があるとは思えなかった。
もしかしてシングルの大会が今日で終わるかもしれないからって、超ハイになってるのか?
「お疲れ様です、ラガス坊ちゃま」
「お疲れ様っす」
「おう。いや~~~、あの攻撃にはちょっと驚いたな」
「そうなのですか? 余裕で躱していたのでそんなことは無いと思っていましたが」
いやいやいや、そんなこと無いよメリル。
何も知らずにあの攻撃が来たら回避って選択肢は無かったかも入れない。
どんな攻撃が来るか解っていたからこそ余裕で回避できた訳だし。
「狼竜眼であいつが持っていた武器を視たんだよ。だから初っ端にどんな攻撃が飛んでくるのか予測出来た。分からなかったら防御か迎撃の二択だっただろうな」
「それでも大したダメージは喰らわなかったんじゃないっすか?」
「確かに拡散系の攻撃だったからな。あれが一点集中で向かって来たらヤバかっただろうけど」
「それでも対応してしまうのでしょう。やはりあの子息がラガス坊ちゃまの相手になる実力はありませんでしたね」
相変わらず辛辣な評価を下すな。
でも、爆撃の咆哮は大した威力だったけど、ライオットの戦いを今まで見た来た限り、普通に戦ったとしてもそんなに楽しい戦いにはならなかっただろうな。
39
お気に入りに追加
3,490
あなたにおすすめの小説
私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
世界最強の公爵様は娘が可愛くて仕方ない
猫乃真鶴
ファンタジー
トゥイリアース王国の筆頭公爵家、ヴァーミリオン。その現当主アルベルト・ヴァーミリオンは、王宮のみならず王都ミリールにおいても名の通った人物であった。
まずその美貌。女性のみならず男性であっても、一目見ただけで誰もが目を奪われる。あと、公爵家だけあってお金持ちだ。王家始まって以来の最高の魔法使いなんて呼び名もある。実際、王国中の魔導士を集めても彼に敵う者は存在しなかった。
ただし、彼は持った全ての力を愛娘リリアンの為にしか使わない。
財力も、魔力も、顔の良さも、権力も。
なぜなら彼は、娘命の、究極の娘馬鹿だからだ。
※このお話は、日常系のギャグです。
※小説家になろう様にも掲載しています。
※2024年5月 タイトルとあらすじを変更しました。
異世界に行ったら才能に満ち溢れていました
みずうし
ファンタジー
銀行に勤めるそこそこ頭はイイところ以外に取り柄のない23歳青山 零 は突如、自称神からの死亡宣言を受けた。そして気がついたら異世界。
異世界ではまるで別人のような体になった零だが、その体には類い稀なる才能が隠されていて....
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる