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交戦の前に口戦
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SIDE 神の視点
『さぁさぁ、ようやく始まりました最強の学生を決める一年生の部、第一試合!!!』
司会者のその言葉だけで観客の熱がさらに上がる。
今大会の司会者を務める者は王都に存在する闘技場で何度も司会者として仕事をしている者であり、貴族や商人に
平民からも覚えのある者。
それ故にその解説を楽しみにしている者も多い。
『今大会の司会者を務めるワーゼストです。よろしくお願いします!! さて自分の紹介はこれだけで十分でしょう、早速第一試合の行う選手の紹介を行いたいと思います!!! まずはフレイア女学院のスーーーパーーーーール~~~~キーーーー……イーリス・リザード選手!!!!!!』
まだ学園名と選手の名前を紹介しただけ……にも拘わらず、観客からは空気が割れんばかりの歓声が上がる上がる。
その声量にラガスは思わず耳を塞いでしまう。
(これだけ歓声の声が大きいとちょっと鬱陶しいな)
大してイーリスも自分に対する声援に悪い気はしないが、それでもその歓声の大きさに少し表情が歪む。
『五大属性以外の魔法アビリティ、氷魔法を得意とするリザード公爵家の二女にして多くの三年生をも圧倒するその実力に惚れてしまう女子生徒もいるらしいぞ~~!!!』
明らかにちょい馬鹿にした紹介だが、間違っていないのでイーリスはそれを否定出来ない。
そしてフレイア女学院の一年生からは同い年なのにイーリスをお姉様と呼び、応援する者達もいた。
(同い年の子にお姉様って呼ばれるのは……心境いかがなものなんだろうな。俺もラッセル達からアニキと呼ばれることはあるが、もうそこまで恥ずかしいとは思わなくなったけど)
ちょいワルな見た目をしているラッセル・バーナー達も女学院の生徒に負けずラガスを応援していた。
『そして対する相手はあのロウレット公爵家の令嬢であるセルシア・ロウレットのパートナーに選ばれた……ラガス・リゼードだーーーーーーーッ!!! その人の良さそうな見た目からは想像できない強さを持っており、入学初日に決闘を行ったセルシア・ロウレットの婚約者であるジーク・ナーガルスを圧倒!!! その後も校内選抜戦では負け知らずで勝利をもぎ取っていったーーーッ!!!』
司会者の紹介にラガスはそこそこ満足しており、気分良さげな表情となった。
『貴族としては五大属性魔法のアビリティは習得しておらず、その他の魔法アビリティも習得していない』
貴族の子息にも拘わらず五大属性魔法のアビリティを習得しておらず、その他の魔法アビリティも習得出来ていない。
事実としてラガスは音魔法に獣魔法、鬼魔法、竜魔法を習得しているのだがそれは公にしていない情報なので司会者も知らない。
ただ、観客や貴族たちがそんな人物が本当にセルシア・ロウレットという強者と言う言葉が相応しい者のパートナーに似合うのか、疑問を持つには十分な内容であった。
そして事前にラガスの情報を調べ、基本属性の魔法アビリティを一つも習得していないと知っていたイーリスの表情はそれが真実だと分かり、表情が一気に険しくなる。
『しかーーーーしッ、そんなハンデがありながらも多くの同級生を退けて今大会への出場権を勝ち取った。さてさていったいどういった試合が繰り広げるのか、非常に楽しみな一戦だッーーーー!!!!』
その言葉がもう直ぐ試合を始める合図となり、二人は距離を詰めて開始戦へと近づく。
「あんたがセルシアのパートナーだなんて、私は認めない」
「……なんでかは知らないけど、随分と強気だな。俺はお前と戦ったことが無いと思うんだが」
「基本属性の魔法アビリティを使うのが苦手なんじゃ無くて習得出来ないでしょう。それなら程度がしれているというもの」
「ふーーーーん……それはまた随分と視野が狭い意見だな」
「口だけは一流になれる才能があるかもしれなわね」
まだ審判は試合開始の合図をしていない、しかし既に二人の口戦は始まっていた。
これはこれで面白いと思った審判は直ぐにそれを止めようとしなかった。
そもそも試合開始前の口戦は珍しくなく、一種の余興の様なもの。
観客達も二人の口戦を聞き逃さない様にある程度静かになっている。
「お前こそ、人を煽る才能はあるみたいだな。セルシアは自分よりあんたの方が魔法の腕は上だと言っていたが、どうやらあいつの思い違いだったようだ」
「ふん、私はあの子のライバルよ。その言葉は間違っていない……間違っているのはあなたのその根拠の無い自信ね」
「根拠ねぇ……俺をそこら辺の奴らと一緒にしないで貰おうか。まっ、そういのは戦えば嫌でも解る」
ラガスのその一言で審判は二人の口戦が終わったと分かり、両者に構えるように伝える。
「お互いに使用して良い武器は一つのみ、破った場合は即失格とする。それでは・・・・・・初め!!!!!」
『さぁさぁ、ようやく始まりました最強の学生を決める一年生の部、第一試合!!!』
司会者のその言葉だけで観客の熱がさらに上がる。
今大会の司会者を務める者は王都に存在する闘技場で何度も司会者として仕事をしている者であり、貴族や商人に
平民からも覚えのある者。
それ故にその解説を楽しみにしている者も多い。
『今大会の司会者を務めるワーゼストです。よろしくお願いします!! さて自分の紹介はこれだけで十分でしょう、早速第一試合の行う選手の紹介を行いたいと思います!!! まずはフレイア女学院のスーーーパーーーーール~~~~キーーーー……イーリス・リザード選手!!!!!!』
まだ学園名と選手の名前を紹介しただけ……にも拘わらず、観客からは空気が割れんばかりの歓声が上がる上がる。
その声量にラガスは思わず耳を塞いでしまう。
(これだけ歓声の声が大きいとちょっと鬱陶しいな)
大してイーリスも自分に対する声援に悪い気はしないが、それでもその歓声の大きさに少し表情が歪む。
『五大属性以外の魔法アビリティ、氷魔法を得意とするリザード公爵家の二女にして多くの三年生をも圧倒するその実力に惚れてしまう女子生徒もいるらしいぞ~~!!!』
明らかにちょい馬鹿にした紹介だが、間違っていないのでイーリスはそれを否定出来ない。
そしてフレイア女学院の一年生からは同い年なのにイーリスをお姉様と呼び、応援する者達もいた。
(同い年の子にお姉様って呼ばれるのは……心境いかがなものなんだろうな。俺もラッセル達からアニキと呼ばれることはあるが、もうそこまで恥ずかしいとは思わなくなったけど)
ちょいワルな見た目をしているラッセル・バーナー達も女学院の生徒に負けずラガスを応援していた。
『そして対する相手はあのロウレット公爵家の令嬢であるセルシア・ロウレットのパートナーに選ばれた……ラガス・リゼードだーーーーーーーッ!!! その人の良さそうな見た目からは想像できない強さを持っており、入学初日に決闘を行ったセルシア・ロウレットの婚約者であるジーク・ナーガルスを圧倒!!! その後も校内選抜戦では負け知らずで勝利をもぎ取っていったーーーッ!!!』
司会者の紹介にラガスはそこそこ満足しており、気分良さげな表情となった。
『貴族としては五大属性魔法のアビリティは習得しておらず、その他の魔法アビリティも習得していない』
貴族の子息にも拘わらず五大属性魔法のアビリティを習得しておらず、その他の魔法アビリティも習得出来ていない。
事実としてラガスは音魔法に獣魔法、鬼魔法、竜魔法を習得しているのだがそれは公にしていない情報なので司会者も知らない。
ただ、観客や貴族たちがそんな人物が本当にセルシア・ロウレットという強者と言う言葉が相応しい者のパートナーに似合うのか、疑問を持つには十分な内容であった。
そして事前にラガスの情報を調べ、基本属性の魔法アビリティを一つも習得していないと知っていたイーリスの表情はそれが真実だと分かり、表情が一気に険しくなる。
『しかーーーーしッ、そんなハンデがありながらも多くの同級生を退けて今大会への出場権を勝ち取った。さてさていったいどういった試合が繰り広げるのか、非常に楽しみな一戦だッーーーー!!!!』
その言葉がもう直ぐ試合を始める合図となり、二人は距離を詰めて開始戦へと近づく。
「あんたがセルシアのパートナーだなんて、私は認めない」
「……なんでかは知らないけど、随分と強気だな。俺はお前と戦ったことが無いと思うんだが」
「基本属性の魔法アビリティを使うのが苦手なんじゃ無くて習得出来ないでしょう。それなら程度がしれているというもの」
「ふーーーーん……それはまた随分と視野が狭い意見だな」
「口だけは一流になれる才能があるかもしれなわね」
まだ審判は試合開始の合図をしていない、しかし既に二人の口戦は始まっていた。
これはこれで面白いと思った審判は直ぐにそれを止めようとしなかった。
そもそも試合開始前の口戦は珍しくなく、一種の余興の様なもの。
観客達も二人の口戦を聞き逃さない様にある程度静かになっている。
「お前こそ、人を煽る才能はあるみたいだな。セルシアは自分よりあんたの方が魔法の腕は上だと言っていたが、どうやらあいつの思い違いだったようだ」
「ふん、私はあの子のライバルよ。その言葉は間違っていない……間違っているのはあなたのその根拠の無い自信ね」
「根拠ねぇ……俺をそこら辺の奴らと一緒にしないで貰おうか。まっ、そういのは戦えば嫌でも解る」
ラガスのその一言で審判は二人の口戦が終わったと分かり、両者に構えるように伝える。
「お互いに使用して良い武器は一つのみ、破った場合は即失格とする。それでは・・・・・・初め!!!!!」
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