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納得しない者もいるだろう
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SIDE ラガス
「まぁ……当然の結果だな」
「そう、だったね。それにしてもまさか武器すら使わずに勝ってしまうなんて」
順当に駒を進めていったメリルは遂に決勝まで上り詰め、最後の試合を行った。
そして見事武器や魔法を使う事無く勝利を収めた。
「それでも、やっぱり最後はそこそこ本気になってたけどな」
「あれでそこそこ本気なんだから、本当に底が知れないよ。でも、納得がいって無い人も多いかもしれないね」
「そりゃそうだろうな。総当たり戦で一位を決めた訳じゃ無いんだ」
メリルとぶつかる前にかなり実力が高いメイド同士がぶつかって、その勝負に勝った人がそこそこ重傷を負い、スタミナが底を尽きかけた。
怪我は直すことが出来ても気力はスタミナはそう簡単に全快することは無い。
そういう事も重なってメリルが本当の一位だと納得する者は少なからずいるだろう。
ただ、それでも徒手空拳だけで全員を倒したメリルの強さが解らない奴はただの馬鹿ってことだ。
「……大丈夫かな」
「……暗殺とかそういう感じの話か?」
「う、うん。やっぱり少し心配になるよ。確かに今回の大会はラガス達が参加する大会のついでみたいなものかもしれないけど、それでも爵位が高い親を持つ子のプライドには関係無いから」
「それはそうだな。……でも安心しろ。そういうのはしっかりと手は打ってるからさ。なぁ、ルーフェイス」
隣に大人しく座っている頭をなでると額をグリグリと押し付けて来た。
ふふ、お前にとってはそこまで面白い戦いでも無かったか。
次の執事の大会まで時間もあるし、売店で適当に何か買って腹ごなしするか。
ロックスを誘って昼飯を食べようとすると、ポケットに入れていた魔道具が震えた。
ディーザスの元トップであるゼロから渡された水晶玉を手に取る。
『こちらガイ、ボスのメイドを狙おうとしていた馬鹿をひっ捕らえました』
「お疲れ様です。そいつらは煮るなり焼くなり好きにしちゃってください」
『了解した』
本当に現れるとはなぁ……もしかしたらシュラが優勝したら同じような馬鹿が現れる可能性は高いな。
「ラガス、今のは?」
「ん? あぁ……まっ、知り合いからこんなバカがいましたよって報告が来たんだよ」
「そ、そっか。えっと……とりあえず昼ご飯でも食べる?」
「そうだな。その前に賭け金を受け取りに行こう。メリルのお陰でたっぷりと稼げたからな」
上手いこと素手だけで戦って、尚且つ全ての勝負を一瞬で終わらすことは無かったから、賭け金はある程度増えて返ってきた。
「な、何もしてないのに……こんなに。ギャンブルにハマってしまう人の気持ちがちょっと解ってしまったよ」
「俺も同じだ。でもロックス、あんまりギャンブルにハマり過ぎるなよ? 廃人まで一直線だぞ」
「それは解ってるよ。僕の道はラガスと同じでハンターだからね。こういうのは遊び程度でしかやらないよ」
「それが一番だ。ギャンブルなんて上手いことやら無いと店側が儲ける仕組みになってるんだし」
でも、こういう人と人が戦う感じのギャンブルなら俺には狼竜眼による鑑定で大体予測することは出来るか……いやいや、ハマったら駄目だ。そもそも店側だってそんな実力が離れた者同士を戦わせることはあり得ない筈だ。
そう考えるといくら戦う人の戦力が解かったところで当てにはならない。
「どうしたの? なんか難しそうな顔をしてるけど」
「いや、なんでもない。それより早く昼飯を食べよう。ルーフェイスも腹が減ったみたいだしな」
『うん、お腹空いたよ!!! シュラの試合が始まる前に早く食べちゃおう』
『そうだな』
確かシュラが出る執事部門の大会には十七の執事がいるんだったか。
そいつがどんな戦闘スタイルなのかは知らないけど、もしかしたらちょっとは見応えのある戦いになるかもな。
「まぁ……当然の結果だな」
「そう、だったね。それにしてもまさか武器すら使わずに勝ってしまうなんて」
順当に駒を進めていったメリルは遂に決勝まで上り詰め、最後の試合を行った。
そして見事武器や魔法を使う事無く勝利を収めた。
「それでも、やっぱり最後はそこそこ本気になってたけどな」
「あれでそこそこ本気なんだから、本当に底が知れないよ。でも、納得がいって無い人も多いかもしれないね」
「そりゃそうだろうな。総当たり戦で一位を決めた訳じゃ無いんだ」
メリルとぶつかる前にかなり実力が高いメイド同士がぶつかって、その勝負に勝った人がそこそこ重傷を負い、スタミナが底を尽きかけた。
怪我は直すことが出来ても気力はスタミナはそう簡単に全快することは無い。
そういう事も重なってメリルが本当の一位だと納得する者は少なからずいるだろう。
ただ、それでも徒手空拳だけで全員を倒したメリルの強さが解らない奴はただの馬鹿ってことだ。
「……大丈夫かな」
「……暗殺とかそういう感じの話か?」
「う、うん。やっぱり少し心配になるよ。確かに今回の大会はラガス達が参加する大会のついでみたいなものかもしれないけど、それでも爵位が高い親を持つ子のプライドには関係無いから」
「それはそうだな。……でも安心しろ。そういうのはしっかりと手は打ってるからさ。なぁ、ルーフェイス」
隣に大人しく座っている頭をなでると額をグリグリと押し付けて来た。
ふふ、お前にとってはそこまで面白い戦いでも無かったか。
次の執事の大会まで時間もあるし、売店で適当に何か買って腹ごなしするか。
ロックスを誘って昼飯を食べようとすると、ポケットに入れていた魔道具が震えた。
ディーザスの元トップであるゼロから渡された水晶玉を手に取る。
『こちらガイ、ボスのメイドを狙おうとしていた馬鹿をひっ捕らえました』
「お疲れ様です。そいつらは煮るなり焼くなり好きにしちゃってください」
『了解した』
本当に現れるとはなぁ……もしかしたらシュラが優勝したら同じような馬鹿が現れる可能性は高いな。
「ラガス、今のは?」
「ん? あぁ……まっ、知り合いからこんなバカがいましたよって報告が来たんだよ」
「そ、そっか。えっと……とりあえず昼ご飯でも食べる?」
「そうだな。その前に賭け金を受け取りに行こう。メリルのお陰でたっぷりと稼げたからな」
上手いこと素手だけで戦って、尚且つ全ての勝負を一瞬で終わらすことは無かったから、賭け金はある程度増えて返ってきた。
「な、何もしてないのに……こんなに。ギャンブルにハマってしまう人の気持ちがちょっと解ってしまったよ」
「俺も同じだ。でもロックス、あんまりギャンブルにハマり過ぎるなよ? 廃人まで一直線だぞ」
「それは解ってるよ。僕の道はラガスと同じでハンターだからね。こういうのは遊び程度でしかやらないよ」
「それが一番だ。ギャンブルなんて上手いことやら無いと店側が儲ける仕組みになってるんだし」
でも、こういう人と人が戦う感じのギャンブルなら俺には狼竜眼による鑑定で大体予測することは出来るか……いやいや、ハマったら駄目だ。そもそも店側だってそんな実力が離れた者同士を戦わせることはあり得ない筈だ。
そう考えるといくら戦う人の戦力が解かったところで当てにはならない。
「どうしたの? なんか難しそうな顔をしてるけど」
「いや、なんでもない。それより早く昼飯を食べよう。ルーフェイスも腹が減ったみたいだしな」
『うん、お腹空いたよ!!! シュラの試合が始まる前に早く食べちゃおう』
『そうだな』
確かシュラが出る執事部門の大会には十七の執事がいるんだったか。
そいつがどんな戦闘スタイルなのかは知らないけど、もしかしたらちょっとは見応えのある戦いになるかもな。
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