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見捨てる訳が無い
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お互いに舞台の感想を交換し合う。
俺としてはそこまで楽しめる内容では無かったが、それでも感想が無い訳でない。
「ねぇ、シュラもあれを見てちょっとは恋愛したいなって思った?」
「……どうだろうな? 確かに好きな人と一緒にいるってのは他の楽しさとは違う感覚があるんだろうけど、今はそういう楽しみを得たいとは思わないな」
「ありゃ、結構クールだね。それなら……仮にそういう相手が現れたら自分からアタックするの?」
自分が異性に惚れる、か。
まだそういう感情を体験したことが無いから、どういう経緯があって惚れるのか解らないんだよな。
だからそういう相手が現れた時、自分がどうすれば良いのか、どうしたいのかも解らない。
「分からないな。その時になってみないと、その感情にどう向き合ったら良いか分からない」
「ふ~~~ん、シュラはちょっとお堅いね。もっと楽に考えたら良いのに」
「なら、ルナは惚れた相手ができたらどう対応するんだ?」
「そりゃ勿論アタックするに決まってるじゃん!! 後であの時もっと声を掛けて距離を縮めて頑張ってれば良かったなって後悔したくないしさ」
後悔したくないか……それはまぁ、解らなくもない感情だな。
やらずに後悔するより、やって後悔って考えか。
それが悪いとは思わない。思わないが、やはり失恋というのは自身が傷を負うということが大半だろう。
その好きという思が強ければ強い程……その傷もまた大きくなるのではないか?
それを考えるとやらずに後悔より、やって後悔という考えを全肯定するのは難しいな。
「それなら、ルナがあの舞台の主人公の立場だとして、ヒロインの様な立場の人間に果敢にアタック出来るか?」
「うぐっ、それは……ちょっとずるい質問だね。それは私達の立場を考えると中々に無茶な……というか、無理な選択に近いね」
「そうだよな。俺達は主人に仕える従者だ。主人に私情で迷惑を掛けてはならない」
舞台の主人公の立場は誰かに仕えていた訳では無かったからあれほど愚直に進めたというのもある筈だ。
フィクションなのだから現実でもそうとは限らないかもしれないが。
しかし俺達は主人がいてこそのメイドで執事だ。
主人がよっぽど横暴な者でない限り、プライベートも確保されている。
だから恋愛出来ないという訳では無い。
それでも……そういった事情は主人に迷惑を掛けて良い理由にはならないと俺は思う。
「楽しく話をしているところ悪いがシュラ、前を見てくれ」
「別に楽しい内容では無いと思うが、前に何が・・・・・・はぁーーーーー。デイビス、俺達はどうするべきだと思う?」
「その考えを俺もお前に求めたんだが……俺としては助けるべきだと思うが」
「……そうだな。マック、お前はどうする?」
「当然、助けに行くべきだろ!!! 一緒に主の為に学んでる学友ではあるんだしよ」
俺達の目先では同じ学園の執事とメイドの計六人がおそらく新米であろうハンター四人に絡まれている。
そしてその中には俺と同じ主に仕えるメリルもいる。
同僚を見捨てるのは論外、だな。
「ルナ達はここで待っててくれ」
「それは出来ない相談かな。同じメイドである仲間をただただ見てるだけってのは……ねぇ?」
「ルナと同じ意見ですね」
「私もです。それに、人数は多ければ多い程良いですしね」
頼もしいかぎりだな。
まだ殴り合いには発展してないみたいだし、無事に終わるのが一番なんだが……そうはいかないかもしれないな。
とりあえず絡まれている学友達と同僚の元に向かい、加勢する。
「よう、メリル。いったいどうゆう状況なんだ?」
「シュラじゃないですか。なぜここに、というのは無意味な質問ですね」
「そういう事だ。んで、お前ら俺の同僚になに絡んでんだよ」
ハンター達は新米とはいえ俺達より歳は上の様だ。
ただ、全く恐怖感は感じない。
だからこそ、こっちの態度を崩す必要は全く無い。
俺としてはそこまで楽しめる内容では無かったが、それでも感想が無い訳でない。
「ねぇ、シュラもあれを見てちょっとは恋愛したいなって思った?」
「……どうだろうな? 確かに好きな人と一緒にいるってのは他の楽しさとは違う感覚があるんだろうけど、今はそういう楽しみを得たいとは思わないな」
「ありゃ、結構クールだね。それなら……仮にそういう相手が現れたら自分からアタックするの?」
自分が異性に惚れる、か。
まだそういう感情を体験したことが無いから、どういう経緯があって惚れるのか解らないんだよな。
だからそういう相手が現れた時、自分がどうすれば良いのか、どうしたいのかも解らない。
「分からないな。その時になってみないと、その感情にどう向き合ったら良いか分からない」
「ふ~~~ん、シュラはちょっとお堅いね。もっと楽に考えたら良いのに」
「なら、ルナは惚れた相手ができたらどう対応するんだ?」
「そりゃ勿論アタックするに決まってるじゃん!! 後であの時もっと声を掛けて距離を縮めて頑張ってれば良かったなって後悔したくないしさ」
後悔したくないか……それはまぁ、解らなくもない感情だな。
やらずに後悔するより、やって後悔って考えか。
それが悪いとは思わない。思わないが、やはり失恋というのは自身が傷を負うということが大半だろう。
その好きという思が強ければ強い程……その傷もまた大きくなるのではないか?
それを考えるとやらずに後悔より、やって後悔という考えを全肯定するのは難しいな。
「それなら、ルナがあの舞台の主人公の立場だとして、ヒロインの様な立場の人間に果敢にアタック出来るか?」
「うぐっ、それは……ちょっとずるい質問だね。それは私達の立場を考えると中々に無茶な……というか、無理な選択に近いね」
「そうだよな。俺達は主人に仕える従者だ。主人に私情で迷惑を掛けてはならない」
舞台の主人公の立場は誰かに仕えていた訳では無かったからあれほど愚直に進めたというのもある筈だ。
フィクションなのだから現実でもそうとは限らないかもしれないが。
しかし俺達は主人がいてこそのメイドで執事だ。
主人がよっぽど横暴な者でない限り、プライベートも確保されている。
だから恋愛出来ないという訳では無い。
それでも……そういった事情は主人に迷惑を掛けて良い理由にはならないと俺は思う。
「楽しく話をしているところ悪いがシュラ、前を見てくれ」
「別に楽しい内容では無いと思うが、前に何が・・・・・・はぁーーーーー。デイビス、俺達はどうするべきだと思う?」
「その考えを俺もお前に求めたんだが……俺としては助けるべきだと思うが」
「……そうだな。マック、お前はどうする?」
「当然、助けに行くべきだろ!!! 一緒に主の為に学んでる学友ではあるんだしよ」
俺達の目先では同じ学園の執事とメイドの計六人がおそらく新米であろうハンター四人に絡まれている。
そしてその中には俺と同じ主に仕えるメリルもいる。
同僚を見捨てるのは論外、だな。
「ルナ達はここで待っててくれ」
「それは出来ない相談かな。同じメイドである仲間をただただ見てるだけってのは……ねぇ?」
「ルナと同じ意見ですね」
「私もです。それに、人数は多ければ多い程良いですしね」
頼もしいかぎりだな。
まだ殴り合いには発展してないみたいだし、無事に終わるのが一番なんだが……そうはいかないかもしれないな。
とりあえず絡まれている学友達と同僚の元に向かい、加勢する。
「よう、メリル。いったいどうゆう状況なんだ?」
「シュラじゃないですか。なぜここに、というのは無意味な質問ですね」
「そういう事だ。んで、お前ら俺の同僚になに絡んでんだよ」
ハンター達は新米とはいえ俺達より歳は上の様だ。
ただ、全く恐怖感は感じない。
だからこそ、こっちの態度を崩す必要は全く無い。
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