万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

文字の大きさ
上 下
246 / 986

メリルも同じような

しおりを挟む
「そういう訳で、次の休日は同じ執事達と遊びに行くことになった」

「あら、シュラも同じような事になったのね」

「同じようなって事は……もしかしてメリルも遊びに行くのか?」

「そういう事です。まぁ……私としては普通に楽しむだけで良いのですけど、他の方々は目的が別にあるようですけどね」

あぁーーー……なるほど。マックと同じようなタイプがメイドの中にもいるってことかな?
それとも執事達の方から誘ってきたのか……とりあえずメリルを落とすのは普通に考えて無理だろうな。

「そうか。メリルはもし誘われたらどうするんだ」

「それは恋愛的な意味で狙われたらという意味ですよね」

「そういう意味だ」

「それなら私は遠慮させてもらいます。第一、私はラガス坊ちゃまが学園を卒業されたら同じくハンターになって付いて行くのですから、無意味な関係かと思われます」

は、ははは。確かにそれはそうかもしれないがドライと言うか……結構バッサリと切り捨てそうだな。

「シュラはどうするんですか? シュラの見た目ならある程度モテるとは思いますが」

「その言葉、そっくりそのまま返す。というか、俺も誰かと付き合おうとかは思わないな。これからずっとラガスさんの執事である事は変わらないんだし……まぁ、ラガスさんとセルシアさんの間に子供が生まれたら少しはそういう事も考えて良いかなって思うけど」

「それは・・・・・・そうかもしれませんね。しかしそれはまだまだ先の話でしょう。学園を卒業すれば今度は冒険の日々が待っているのですから」

「だな。子供なんてデキてしまったら冒険どころの話では無い」

営みはあってもその辺りはしっかりと注意する筈だ。
今のところ特に惹かれる人もいない訳だし……そういった関係になる人と出会うのはまだまだ先か。

「それではお互い友人と休日を楽しむといったところですね」

「あぁ、それ以外の感情は無い。それと……仮に面倒ごとに絡まれた場合はどうする?」

「無いとは言い切れない可能性ですね」

栄えている王都だからこそ、面倒ごとも他の街比べれば多い。
だから俺達がその面倒ごとに絡まれる可能性がゼロとは言えないんだよな。

「話が通じなければ基本は実力行使でも良さそうですが……それでも少し厳しそうな相手であればセルシア様の力を借りましょう」

セルシア様の? ・・・・・・なるほど、そういう事か。

「正確に言えばセルシア様の家の力ですが」

「俺達の、ラガスさんのバックに公爵家の力があると分かれば大抵の相手は引き下がる筈です」

「だろうな。公爵家の力に対して引かないなら相当な馬鹿。もしくは……バックに黒い奴らがいるかのどちらかだろう」

「どちらにしろ、その場はそれでも引かなければ実力行使で構わないと思いますよ。バックに黒い人達がいるならば、ラガス坊ちゃまに相談すれば良いのですし」

あぁ~~~~……それは相手がちょっと可哀そうに思えるかも。

いや、拒否する相手に無理を強いようとする相手が完全に悪いんだから気にする必要は無いか。

「ったく、ラガスさんもとんでもないバックを手に入れたんだよな」

「本当です。正直、ラガス坊ちゃまとルーフェイスだけで乗り込んでいくときは気が気では無かったですけど」

そうだったな。
でも、確かに俺達が行っても邪魔になるだけだったのは事実だ。

ただ、最大級に黒い奴らを配下に置いたラガスさんの実力を考えれば、そんな事をしなくても大抵の奴は始末出来てしまうのではと思うが・・・・・・これからの事を考えればそれは良く無い。

「とりあえず、今度の休日に面倒ごとに絡まれない事を祈ってきましょう」

「そうだな。今出来ることはそれぐらいしかない」

そんな祈りが通用するかどうかは話が別だけどな。
しおりを挟む
感想 128

あなたにおすすめの小説

病弱が転生 ~やっぱり体力は無いけれど知識だけは豊富です~

於田縫紀
ファンタジー
 ここは魔法がある世界。ただし各人がそれぞれ遺伝で受け継いだ魔法や日常生活に使える魔法を持っている。商家の次男に生まれた俺が受け継いだのは鑑定魔法、商売で使うにはいいが今一つさえない魔法だ。  しかし流行風邪で寝込んだ俺は前世の記憶を思い出す。病弱で病院からほとんど出る事無く日々を送っていた頃の記憶と、動けないかわりにネットや読書で知識を詰め込んだ知識を。  そしてある日、白い花を見て鑑定した事で、俺は前世の知識を使ってお金を稼げそうな事に気付いた。ならば今のぱっとしない暮らしをもっと豊かにしよう。俺は親友のシンハ君と挑戦を開始した。  対人戦闘ほぼ無し、知識チート系学園ものです。

間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。 間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。 多分不具合だとおもう。 召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。 そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます ◇ 四巻が販売されました! 今日から四巻の範囲がレンタルとなります 書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます 追加場面もあります よろしくお願いします! 一応191話で終わりとなります 最後まで見ていただきありがとうございました コミカライズもスタートしています 毎月最初の金曜日に更新です お楽しみください!

勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。

八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。 パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。 攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。 ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。 一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。 これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。 ※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。 ※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。 ※表紙はAIイラストを使用。

ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ

雑木林
ファンタジー
 現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。  第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。  この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。  そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。  畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。  斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。

『伯爵令嬢 爆死する』

三木谷夜宵
ファンタジー
王立学園の中庭で、ひとりの伯爵令嬢が死んだ。彼女は婚約者である侯爵令息から婚約解消を求められた。しかし、令嬢はそれに反発した。そんな彼女を、令息は魔術で爆死させてしまったのである。 その後、大陸一のゴシップ誌が伯爵令嬢が日頃から受けていた仕打ちを暴露するのであった。 カクヨムでも公開しています。

第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。

黒ハット
ファンタジー
 前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。  

婚約破棄?一体何のお話ですか?

リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。 エルバルド学園卒業記念パーティー。 それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる… ※エブリスタさんでも投稿しています

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

処理中です...