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どちらの獲物なのか
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あれは、グリーンラビットか。
確か素材の多くは薬に使えるそこそこ珍しいモンスターだったな。
「ホッと」
是非欲しいと思い、躊躇なく魔弾を放ち、瞬殺する。
「……ラガス、これはちょっと面倒ごとになるんじゃないかい?」
「? どういう意味だロックス……あぁ、そういうことか。全く確認してなかったな」
瞬殺したグリーンラビットには俺が傷付けた脳天以外にも複数の傷があった。
もしかしたら他のモンスターに襲われていたのか、それともハンターが倒している途中だったのか、後者なら結構めんどくさい。
「ラガス坊ちゃま、グリーンライビットがやって来た方向から複数の足音が迫って来ています」
「複数って事は、おそらくハンターか」
予想通り、数秒後には複数のハンターが現れた。
装備から見ておそらくはハンターになって一年経つか経たないか程度の新人か。
「あっ、グリーンラビットが」
「お前らか! 俺達の獲物を横取りしたのは!!」
「横取りって言われてもなぁ……突然グリーンラビットが飛び出してきたんだ。素材や魔核も価値があるからな」
俺は薬師って訳では無いからそこまで意味が無いけど、ヴィーネ先生に渡せば良い感じの報酬をくれるかもしれない。
成績アップにも繋がるかもしれないしな。
「あっ、先に言っておくけど俺達ロッソ学園の生徒だから」
「ろ、ロッソ学園の……」
おーおー、良い感じにビビってくれてるみたいだな。
別に将来ハンターになる身としてあんまり争いたくは無い。
なのでさっさと引いてくれたら良いんだが。
「だ、だから何だってんだよ!!!! グリーンラビットと戦ってたのは俺達だ!!!」
「でもとどめを刺したのは俺達だろ。それに俺達はハンターじゃないからハンター独自のルールとか関係無いからな」
「うぐっ!」
既にモンスターと戦闘中のハンターの獲物を許可が無い限り、その戦いに参加してはならないって暗黙のルールがあるのは知っている。
ただ今回に限ってはそもそもグリーンラビットが目の前のハンター達から逃げてきて、それを偶々俺達が仕留めたんだ。
逃がしてしまうこいつらが悪い。見たところ弓を扱える奴もいるんだし、そこら辺に落ちている石ころを投擲するだけでも状況は変わったかもしれない。
仮に、グリーンラビットが現れた瞬間に同じ方向から矢や石が飛んで来てたら俺は手を出そうとは思っていなかった。
「分ったら諦めろ」
「……ざけんなよ!!! 俺達はさっさと上に行くんだ! その為の踏み台を取られて黙ってられる訳無いだろ!!!」
その踏み台を簡単に逃してしまう時点で大した実力は持ってないって事だろ。
わざわざ背伸びして上のランクになろうと急がない方が私的には良いと思うんだけどな。
なんて考えていると俺とセルシアとロックスを除く執事&メイド組が怒りを露わにし始めた。
「あなた達のその態度は、私達の主に向かって喧嘩を売っている。そういう認識でよろしいのですよね? それならばこちらもそれ相応の対応を取らせていただきます」
ハンター達の年齢はおそらく十三か十四。俺やセルシアにロックスと比べると年上ではあるが、執事&メイド組とは精々一歳しか差は無い。
だが、モンスターや対人戦の経験数だけで言えばこちらの方が断然上だろう。
「けっ、貴族が相手だからって嘗められてたまるかよ!!!」
「同感だな。温室育ちに負けるつもりは毛頭無い!!」
あらあら、向こうの前衛組はやる気満々って感じだな。
でも、もう少し自分の立場を考えて行動した方が良いと思うんだけどな。
貴族の学園に所属している、それだけでハンターの駆け出しと比べれば権力的な立場はこちらが上なんだ。
俺ら以外の生徒に今みたいな真似をすれば物理的には無いかもしれないが、仕事的にクビを斬られるかもしれないんだぞ。
「お前ら、ちょっと落ち着け。そうだなぁ・・・・・・まっ、やっぱりここは今日モンスターを狩ろうと誘った俺が相手をするのが一番かな」
別に本当に意味で俺が悪いとは思って無いけど、俺が今日セルシア達を誘わなかったら面倒な事に巻き込むことも無かったし。
確か素材の多くは薬に使えるそこそこ珍しいモンスターだったな。
「ホッと」
是非欲しいと思い、躊躇なく魔弾を放ち、瞬殺する。
「……ラガス、これはちょっと面倒ごとになるんじゃないかい?」
「? どういう意味だロックス……あぁ、そういうことか。全く確認してなかったな」
瞬殺したグリーンラビットには俺が傷付けた脳天以外にも複数の傷があった。
もしかしたら他のモンスターに襲われていたのか、それともハンターが倒している途中だったのか、後者なら結構めんどくさい。
「ラガス坊ちゃま、グリーンライビットがやって来た方向から複数の足音が迫って来ています」
「複数って事は、おそらくハンターか」
予想通り、数秒後には複数のハンターが現れた。
装備から見ておそらくはハンターになって一年経つか経たないか程度の新人か。
「あっ、グリーンラビットが」
「お前らか! 俺達の獲物を横取りしたのは!!」
「横取りって言われてもなぁ……突然グリーンラビットが飛び出してきたんだ。素材や魔核も価値があるからな」
俺は薬師って訳では無いからそこまで意味が無いけど、ヴィーネ先生に渡せば良い感じの報酬をくれるかもしれない。
成績アップにも繋がるかもしれないしな。
「あっ、先に言っておくけど俺達ロッソ学園の生徒だから」
「ろ、ロッソ学園の……」
おーおー、良い感じにビビってくれてるみたいだな。
別に将来ハンターになる身としてあんまり争いたくは無い。
なのでさっさと引いてくれたら良いんだが。
「だ、だから何だってんだよ!!!! グリーンラビットと戦ってたのは俺達だ!!!」
「でもとどめを刺したのは俺達だろ。それに俺達はハンターじゃないからハンター独自のルールとか関係無いからな」
「うぐっ!」
既にモンスターと戦闘中のハンターの獲物を許可が無い限り、その戦いに参加してはならないって暗黙のルールがあるのは知っている。
ただ今回に限ってはそもそもグリーンラビットが目の前のハンター達から逃げてきて、それを偶々俺達が仕留めたんだ。
逃がしてしまうこいつらが悪い。見たところ弓を扱える奴もいるんだし、そこら辺に落ちている石ころを投擲するだけでも状況は変わったかもしれない。
仮に、グリーンラビットが現れた瞬間に同じ方向から矢や石が飛んで来てたら俺は手を出そうとは思っていなかった。
「分ったら諦めろ」
「……ざけんなよ!!! 俺達はさっさと上に行くんだ! その為の踏み台を取られて黙ってられる訳無いだろ!!!」
その踏み台を簡単に逃してしまう時点で大した実力は持ってないって事だろ。
わざわざ背伸びして上のランクになろうと急がない方が私的には良いと思うんだけどな。
なんて考えていると俺とセルシアとロックスを除く執事&メイド組が怒りを露わにし始めた。
「あなた達のその態度は、私達の主に向かって喧嘩を売っている。そういう認識でよろしいのですよね? それならばこちらもそれ相応の対応を取らせていただきます」
ハンター達の年齢はおそらく十三か十四。俺やセルシアにロックスと比べると年上ではあるが、執事&メイド組とは精々一歳しか差は無い。
だが、モンスターや対人戦の経験数だけで言えばこちらの方が断然上だろう。
「けっ、貴族が相手だからって嘗められてたまるかよ!!!」
「同感だな。温室育ちに負けるつもりは毛頭無い!!」
あらあら、向こうの前衛組はやる気満々って感じだな。
でも、もう少し自分の立場を考えて行動した方が良いと思うんだけどな。
貴族の学園に所属している、それだけでハンターの駆け出しと比べれば権力的な立場はこちらが上なんだ。
俺ら以外の生徒に今みたいな真似をすれば物理的には無いかもしれないが、仕事的にクビを斬られるかもしれないんだぞ。
「お前ら、ちょっと落ち着け。そうだなぁ・・・・・・まっ、やっぱりここは今日モンスターを狩ろうと誘った俺が相手をするのが一番かな」
別に本当に意味で俺が悪いとは思って無いけど、俺が今日セルシア達を誘わなかったら面倒な事に巻き込むことも無かったし。
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