万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?

Gai

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権力ってやっぱり裏があって黒い

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目線の先にはセルシアと同級生らしき人物が数人の男に絡まれていた。

「あの制服は・・・・・・バレウス学園の生徒でしょうか」

「バレウス学園って確か王都にあるロッソ学園以外の貴族学校だっけ?」

「そうですね。実力主義に徹底した学園らしいですよ」

実力主義に徹底した学園、ねぇ……それを解って入ろうとした奴らなんだから、元々それなりに自信があるって訳か。
セルシアに絡みに行くぐらいだし。

『助けに行かないのラガス?』

『セルシアは公爵家の人間なんだし、放っておいても大丈夫そうな気はするけど……やっぱりパートナーとしては助けに行かないとな』

セルシアの友人達の実力は解らないけど、単純な身体能力じゃ不利だろう。
それに実力主義に徹底している学園の生徒が相手だと……セルシアでもちょっと分が悪いかな?

「よう、セルシア。どうしたんだ?」

「ラガス……この変態達がしつこいの」

「誰が変態だ!!! どう見ても紳士だろ!!!」

紳士は自分の事を紳士って言わないだろ。

「自分の、目をよく見た方が、良い。目に、欲が隠せていない」

「それに鼻息が荒いです!!」

おっと、セルシアの友人が援護射撃を撃った。
というか、野郎どもの面からしてわるいけど紳士には見えないな。

「というかお前、いきなり割って入ってきて何の用だ」

「何の用だって言われてもなぁ……セルシアのパートナーなんだから野郎に絡まれてたら助けに来るのは当たり前だろ」

セルシアのパートナーだと宣言すると、バレウス学園の連中の表情が変わった。

「へぇ~~~、お前があの随分と久しぶりに現れたパートナー片割れか」

「どんな凄い奴かと思えば随分とひょろっとした奴だな。本当にあのジーク・ナーガルスを倒したのかよ」

あっ、その話他校の方まで広まってるんだ。

やっぱり侯爵家の息子が男爵家の息子に一対一の勝負で負けるってのは結構スクープみたいだね。

「おい、てめぇみたいなひょろカスにセルシア・ロウレットは似合わねぇーーよ、だからさっさと失せな」

「・・・・・・はっはっは、随分と威勢が良いんだな」

パートナーの制度は国が決めたルールだ。それに逆らうって事は、国に逆らうって意味なんだが・・・・・・まぁ、終わりよければ全て良しって感じって話も聞くし、途中までこいつらが何をしてもそこら辺は酌量の余地ありになるからこんなに余裕なのかもな。

「てめぇ……いったい何がおかしいってんだよ。お前みたいなカスが本当にセルシア・ロウレットの横に立つに相応しいって思ってるのか?」

「相応しいかどうかは俺が決める事じゃ無い。そんなのも分からない程馬鹿じゃ無いだろ」

「……よし、お前が喧嘩売ってるってのは良く解ったぜ」

いやいやいや、先に言葉で喧嘩を売って来たのはお前らだろ。
というか、この場で魔法をぶっ放すつもりか?

「お前、確か魔法が使えないゴミなんだってな。俺らの学園に魔法が使えないゴミ屑なんていないってのに、ロッソの方は随分と腑抜けてるみたいだな」

「そっちは実力主義過ぎて頭は全く鍛えていないみたいだな」

こんな街中で魔法を使うとか、緊急事態でもない限り貴族の子息であっても憲兵捕まるのは目に見えてると思うんだが。

「どうやら口だけは随分回るみてぇだな」

「どうだろうなぁ~……というか、今こっち側のメンツ見て勝負しようってなら、随分と目が悪いみたいだな」

「どういう意味、だ……ッ!!!」

はっはっは、本当に良いタイミングで殺気と怒気を出してくれるな。

メリルとシュラ、そしてセルシアまでもが完全にバレウス学園の生徒に敵意を向けている。
ここでようやくどっちの戦力が上か解ったみたいだな。

元はお互いに執事とメイドは連れていない。
だから純粋な戦力は当人たちのみ。
でもそこで俺が割って入り、俺だけでは無くメリルとシュラにルーフェイスという戦力が加わった。

簡単に言えばこっちは過剰戦力だ。

シュラとルーフェイスにセルシアの友人である三人を守ってもらい、俺とメリルとセルシアで五人を倒すぐらい出来る。

「ッ!!! ざ、けん「やめろ!!!!」な、ライオットさん」

ん? どうやら一人だけ真面な奴がいたか?
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