215 / 989
危機察知
しおりを挟む
お互いに構えたまま動かずに時間が流れる。
そして先に痺れを切らしたアリクが駆け出し、攻撃を仕掛けてきた。
「ハッ!!!!!」
予想していた通り、アリクが繰り出してきた技は突き。
しかしただの突きでは無く、三連突きという剣術スキルにから習得出来る技。
それを縦に放ってきたので半身になって躱そうと思った。
しかしアリクが三連突きを放ってきた位置と俺との距離に違和感を感じる。
これは半身になって避けない方が良さそうだな。
左足で地面を蹴って緊急回避。
俺の感は当たり、アリクは縦の三連突きを繰り出した後、即座に横の三連突きを繰り出してきた。
「たくっ、お前には未来でも見えてんのかよ」
「流石にそんなアビリティは持っていないぞ。ただ単に、勘で避けただけだ」
嫌な予感ってのは結構当たるものだからな。
「それじゃ、今度は俺の番だな!!!」
「いいや、まだ俺の番だ!!!!」
お互いの長剣がぶつかり、鍔迫り合いの状態になるが間髪入れず俺の左ボディが決まる。
「ん、なろッ!!!」
「っと、狙いが甘いんじゃないのか」
ボディに耐えて蹴りを繰り出してきたのには驚いたが、それでも俺を捉える程速くはない。
「まだまだこっからだッ!!」
チッ、少しギアが上がったか。
もしかして脚力強化か速度強化のアビリティでも習得しているのか?
まだ捌けるし目で終えているが、このまま続けさせていると回転力が影響してますます速くなりそうだ。
こいつはある程度魔法も使えるタイプの前衛だから魔力量もサルネ先輩と比べて多い。
まだまだ魔闘気は使えそうだし……もう少し手を加えるか。
とは言っても、アビリティを使うつもりは無いけどな。
「ッ!!!」
「どうしたアリク、一気に距離を取ったな」
「お前がその指の形を構えるってのはかなり緊張感があるからな。それにあのジーク・ナーガルスを倒したのもその技だろ」
技と言うには少し大袈裟だ。ちょっと体に当てる場所を考えて撃っただけだからな。
「そう身構えてると……後ろからやられるかもしれないぞ」
銃と剣を合わせて戦うから銃剣法? とでも名付けておくか。
「今度こそ、俺の番だ」
左手から魔弾を放ち、右手の長剣で相手をぶった斬る。
長剣でぶった斬る際には予備動作がいるが、魔弾を撃つ際に予備動作は必要無い。
「防戦一方のままで良いのか?」
「お前の手数の多さを考えやが、れッ!!!」
斬撃に弾丸、跳弾も含めれば同時に三方向からの攻撃。
まっ、アリクを間違って大怪我させないようにギリギリで攻撃しているけど、本当に良く躱すし防ぐな。
もしかしてサルネ先輩と模擬戦してた時は惚れた相手だからって事で無意識にブレーキでも掛けてたのか?
「まだ、終わりじゃねぇーーよッ!!!!!」
「ハッ、そうみたいだな」
長剣に火の魔力まで纏わせてきやがった。
こっちの長剣も魔闘気で固めないと使い物にならなくなりそうだ。
このままいけばアリクの魔力が先にガス欠になって俺の勝ちだろうけど……それはそれでつまらない。
「三連弾」
「ッ!!!!!」
三連突きの魔弾バージョンって感じで撃ったんだが、見事に躱しやがった。
でも、その表情を見る限り余裕は無さそうだ。
「ホッとするのがちょっと早かったな」
「のあっ!!!???」
最後の最後で跳弾って攻撃手段を忘れてたみたいだな。
やっぱり強くなったアリクでもいきなり千年殺しは効くか。
「これで、俺の勝ちだな」
「あ、あぁ。俺、の……負けだ。クソッ、やっぱ……お前性格悪いだろ」
「勝負時に関しては良く無いな」
そりゃ使える手札が多いと自然と性格は悪くなるもんじゃないのか?
そして先に痺れを切らしたアリクが駆け出し、攻撃を仕掛けてきた。
「ハッ!!!!!」
予想していた通り、アリクが繰り出してきた技は突き。
しかしただの突きでは無く、三連突きという剣術スキルにから習得出来る技。
それを縦に放ってきたので半身になって躱そうと思った。
しかしアリクが三連突きを放ってきた位置と俺との距離に違和感を感じる。
これは半身になって避けない方が良さそうだな。
左足で地面を蹴って緊急回避。
俺の感は当たり、アリクは縦の三連突きを繰り出した後、即座に横の三連突きを繰り出してきた。
「たくっ、お前には未来でも見えてんのかよ」
「流石にそんなアビリティは持っていないぞ。ただ単に、勘で避けただけだ」
嫌な予感ってのは結構当たるものだからな。
「それじゃ、今度は俺の番だな!!!」
「いいや、まだ俺の番だ!!!!」
お互いの長剣がぶつかり、鍔迫り合いの状態になるが間髪入れず俺の左ボディが決まる。
「ん、なろッ!!!」
「っと、狙いが甘いんじゃないのか」
ボディに耐えて蹴りを繰り出してきたのには驚いたが、それでも俺を捉える程速くはない。
「まだまだこっからだッ!!」
チッ、少しギアが上がったか。
もしかして脚力強化か速度強化のアビリティでも習得しているのか?
まだ捌けるし目で終えているが、このまま続けさせていると回転力が影響してますます速くなりそうだ。
こいつはある程度魔法も使えるタイプの前衛だから魔力量もサルネ先輩と比べて多い。
まだまだ魔闘気は使えそうだし……もう少し手を加えるか。
とは言っても、アビリティを使うつもりは無いけどな。
「ッ!!!」
「どうしたアリク、一気に距離を取ったな」
「お前がその指の形を構えるってのはかなり緊張感があるからな。それにあのジーク・ナーガルスを倒したのもその技だろ」
技と言うには少し大袈裟だ。ちょっと体に当てる場所を考えて撃っただけだからな。
「そう身構えてると……後ろからやられるかもしれないぞ」
銃と剣を合わせて戦うから銃剣法? とでも名付けておくか。
「今度こそ、俺の番だ」
左手から魔弾を放ち、右手の長剣で相手をぶった斬る。
長剣でぶった斬る際には予備動作がいるが、魔弾を撃つ際に予備動作は必要無い。
「防戦一方のままで良いのか?」
「お前の手数の多さを考えやが、れッ!!!」
斬撃に弾丸、跳弾も含めれば同時に三方向からの攻撃。
まっ、アリクを間違って大怪我させないようにギリギリで攻撃しているけど、本当に良く躱すし防ぐな。
もしかしてサルネ先輩と模擬戦してた時は惚れた相手だからって事で無意識にブレーキでも掛けてたのか?
「まだ、終わりじゃねぇーーよッ!!!!!」
「ハッ、そうみたいだな」
長剣に火の魔力まで纏わせてきやがった。
こっちの長剣も魔闘気で固めないと使い物にならなくなりそうだ。
このままいけばアリクの魔力が先にガス欠になって俺の勝ちだろうけど……それはそれでつまらない。
「三連弾」
「ッ!!!!!」
三連突きの魔弾バージョンって感じで撃ったんだが、見事に躱しやがった。
でも、その表情を見る限り余裕は無さそうだ。
「ホッとするのがちょっと早かったな」
「のあっ!!!???」
最後の最後で跳弾って攻撃手段を忘れてたみたいだな。
やっぱり強くなったアリクでもいきなり千年殺しは効くか。
「これで、俺の勝ちだな」
「あ、あぁ。俺、の……負けだ。クソッ、やっぱ……お前性格悪いだろ」
「勝負時に関しては良く無いな」
そりゃ使える手札が多いと自然と性格は悪くなるもんじゃないのか?
54
お気に入りに追加
3,501
あなたにおすすめの小説

婚約破棄?一体何のお話ですか?
リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。
エルバルド学園卒業記念パーティー。
それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる…
※エブリスタさんでも投稿しています
虐殺者の称号を持つ戦士が元公爵令嬢に雇われました
オオノギ
ファンタジー
【虐殺者《スレイヤー》】の汚名を着せられた王国戦士エリクと、
【才姫《プリンセス》】と帝国内で謳われる公爵令嬢アリア。
互いに理由は違いながらも国から追われた先で出会い、
戦士エリクはアリアの護衛として雇われる事となった。
そして安寧の地を求めて二人で旅を繰り広げる。
暴走気味の前向き美少女アリアに振り回される戦士エリクと、
不器用で愚直なエリクに呆れながらも付き合う元公爵令嬢アリア。
凸凹コンビが織り成し紡ぐ異世界を巡るファンタジー作品です。
勇者パーティを追放された聖女ですが、やっと解放されてむしろ感謝します。なのにパーティの人たちが続々と私に助けを求めてくる件。
八木愛里
ファンタジー
聖女のロザリーは戦闘中でも回復魔法が使用できるが、勇者が見目麗しいソニアを新しい聖女として迎え入れた。ソニアからの入れ知恵で、勇者パーティから『役立たず』と侮辱されて、ついに追放されてしまう。
パーティの人間関係に疲れたロザリーは、ソロ冒険者になることを決意。
攻撃魔法の魔道具を求めて魔道具屋に行ったら、店主から才能を認められる。
ロザリーの実力を知らず愚かにも追放した勇者一行は、これまで攻略できたはずの中級のダンジョンでさえ失敗を繰り返し、仲間割れし破滅へ向かっていく。
一方ロザリーは上級の魔物討伐に成功したり、大魔法使いさまと協力して王女を襲ってきた魔獣を倒したり、国の英雄と呼ばれる存在になっていく。
これは真の実力者であるロザリーが、ソロ冒険者としての地位を確立していきながら、残念ながら追いかけてきた魔法使いや女剣士を「虫が良すぎるわ!」と追っ払い、入り浸っている魔道具屋の店主が実は憧れの大魔法使いさまだが、どうしても本人が気づかない話。
※11話以降から勇者パーティの没落シーンがあります。
※40話に鬱展開あり。苦手な方は読み飛ばし推奨します。
※表紙はAIイラストを使用。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)

追放された薬師でしたが、特に気にもしていません
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、自身が所属していた冒険者パーティを追い出された薬師のメディ。
まぁ、どうでもいいので特に気にもせずに、会うつもりもないので別の国へ向かってしまった。
だが、密かに彼女を大事にしていた人たちの逆鱗に触れてしまったようであった‥‥‥
たまにやりたくなる短編。
ちょっと連載作品
「拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~」に登場している方が登場したりしますが、どうぞ読んでみてください。

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる